いちよんさんとも、別れのことばを、交わした。
「りょうすけも、がんばるんだよ。」
「うん。ありがとう。いちよさんも。お世話になりました。」
この3年間、いちよさんとは、つなかんを舞台にして、色々な役を演じてきた。
働く前は
「明るい人」と「旅人」という関係だった。
働くようになってからは。
「生産者」と「料理人」
「女将」と「従業員」
「地域住民」と「移住者」
「移住者の先輩」と「移住者の後輩」
「母」と「子ども」
「被災者」と「支援者」
「ありのままの人」と「ありのままの人」
「他人」「友人」「隣人」
様々な役を演じながら、ここで、色々なことを伝えてきた。
今は、何ひとつ、演じることなく
「いちよさん」と「りょうすけ」。
として、お互い、ただ、ここにいる。という関係。
なには、ともあれ。
まずは、そこから。
わくわく、ひりひり、シクシク、ドキドキ。
ふわふわと、頭の中を、いろいろな感情が浮かんでいる。
たくさんの感情の中から、「伝えたい感情」を、選びながら生きていく。
選んだことばは、今の自分に「ぴったり」と当てはまる感情とは違う。
今は、当てはまらないけれど、そのことばに、自分の感情をよせていく。
そして、気がついたら、ほんとうのことばに、なっていく。
頼むぜ、ことばたち。
いちよさんのように、美しく生きたい。
わくわくして、生きたい。
それでは、いってきます。
帰るのだけど、いってきますと、思っている。