環境、ですか……?
はぁ。
さう聞くと、今は昔に某國の副大統領が、やたら地球環境をネタに名前を売ってゐましたよねぇ。
だうせ嘘っぱちだァな、と思ってゐたら案の定、自邸で二酸化炭素を出しまくってゐるのを報道屋にスッパ抜かれて、それっきり賞味期限切れの藝No人の如く、浮世から消へ去りましたけど……。
“職場環境の改善”……?
そんなものが本當に実行されてゐたら、どこの企業も人手不足だのなんだの、そんな事態に陥らないでせうよ。
はい。
人手が不足してゐるのではなくて、
人手を集める「知恵」が不足してゐるのね。
副業を認めてゐる──つまり社員の生活も保障出来ない企業なんて、事実上の倒産崩壊も同然でしょ。
近頃やけに入り込んで来た、得体の知れない出稼ぎの異人、あれも町の環境を悪くしてゐらァな。
ウチの町内でも、集團で自國語を声高にまくし立てながら闊歩してゐる有様が視界に入ると、今は昔の京の都で、攘夷を叫んで抜刀してゐたサムラヰたちの判断は誤りでなかったことを実感するわえ。
いちばんの環境破壊、ですか……?
そりゃあなた、電車内で化粧をしてゐるオンナ、でしょ。
さう、“女性”じゃなくて、“オンナ”。
あれは別の生き物よ。
この浮世で、あれほど穢ゐ光景はないわね。
でもアレは、哀れなものですよ。
だうして?
だってあなた、あれほど鏡に見入ってゐて、土台そのものがすでに手遅れなことに、まるでお気付きじゃないんだから……。