迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

柳ヶ浦の優しき夕陽。

2022-02-20 09:32:00 | 浮世見聞記
ラジオで、觀世流“京觀世”の「清経」を聴く。弱吟も強吟に聞こえる東京の觀世流には無いまろやかな謠は、さすが“京觀世”の傅統文化を受け継ぐ能樂師たちと、樂しんで耳をかたむける。宇佐八幡宮にも見捨てられて運命の果てを知り、九州柳ヶ浦で入水した平清経は自力で佛果を得て成佛するが、都に独り残った挙げ句に再會の約束をも反故にされた妻はだうなるのか、主役(シテ)本位の謠曲にもちろんその描冩はない。しょせん夫婦 . . . 本文を読む
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