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秘密保全法がもたらす恐怖

2013年09月16日 | 時事問題

< 衝突映像 >

基本的な事を少し考えてみましょう。
A:「国の重要機密の漏洩を防止することは安全保証上重要です。」
一方
B:「都合の悪いことを隠す政府や組織は、暴走する危険がある。」

この簡単明瞭なAとB、国民にとってどちらが重要なでしょうか?


Aの例:2010年、海上保安官が尖閣諸島沖の衝突ビデオを流出させた事件がありました。これが立法への切っ掛けです。この重要性と以下を比較して下さい。



< ペンタゴン・ペーパーズを暴露したデニエル・エルズバーグ >

Bの例:代表的な例を挙げます。
1. 1971年、米国防省の極秘報告書(ペンタゴン・ペーパーズ)が暴露された。
これにより国民はベトナム戦争の内実を知り、反戦ムードが高まり米軍撤退につながった。

2. ウィキリークスによる米政府の外交文書や米軍の機密情報の公開が始まった。
多くの政府機関や軍の内部告発者がこれに協力した。
スノーデン氏は米国の国家安全保障局の盗聴を内部告発した。
世界や米国民は、米国の戦争実態や非合法活動の真実を知った。
これらにより厭戦気分が高まり、今回のシリア空爆に米国民は容易に飛びつかなかったのではないか。



< 治安維持法による弾圧 >

3. 太平洋戦争敗戦に至る日本で、国民は何も知ることが出来なかった。
大本営発表による誇大戦果発表だけでなく、官憲による新聞・映画・書籍への徹底した検閲が行われた。 
国民は真実を知ることや批判が出来ないだけでなく、むしろ戦意高揚が図られた。
これを可能にしたのは多くの法-新聞紙条例・治安維持法等、さらには大日本帝国憲法でした。
「日本臣民は、法律に定める場合を除くほか、信書の秘密を侵されることはない。 26条」

4. 日本の組織には内部告発を困難にする文化があります。
水銀汚染を起こしたチッソのように、組織内から公害の内部告発はまず起こらない。
逆に雪印牛肉偽装事件を内部告発した人物は辛酸をなめた。
同様に東電と原子力安全・保安院の癒着によっても、内部告発者は迫害された。

問題のまとめ 
l 政府や組織は機密を盾に、容易に人々を都合の良いように操作する。
l 組織内から内部告発者が出ない。つまり悪い情報は漏れない。
l マスコミも同様の傾向がある。記者クラブ制などで。
l 米国のように、内部告発者の保護プログラムが優先です。


結論 秘密の認定が容易な「秘密保全法」は危険なので反対すべきです。


秘密保全法の資料
日本弁護士連合会 秘密保全法制とはhttp://www.nichibenren.or.jp/activity/human/secret/about.html
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/himitsu_hozen_qa.pdf
特定秘密保護法案 議論スタート https://www.jimin.jp/activity/news/122243.html




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