地球のホコリとなりて!

地球をうろつきその感じを点描する。歩きながら考えたことを。

講演 『国家の品格』 文:0603の再掲 

2007-11-13 | 道草


・文学散歩・・                  
 『書籍: 国家の品格』 藤原正彦著
 
読書会の課題本を読んで全体印象と各項のポイントとそれに対する感想を書いた。
本を読まなくても 意見交換に加われる方法の一つとして
強い印象を受けた所(*Pとする)と、その部分の感想(*Rとする)を項目にまとめた。

全体印象  -本に対する自分の意見主張など-
現代日本人の堕落は 何か?原因は?を思い知らされた。廃れた日本人。
偽装も虚業も子殺しも政治・教師の堕落もこれかも知れない。
数学者のこと 論理的に進めているが、現実は 論理だけでないことも。
論理が成立たないことも。
欧米の論理と合理的な考え方が 戦後の日本をだめにした。論理で考えらることの
怖さ、不確かさを見た。論理は 正しければすべて正しいとはいい切れない。
確率を加味しなければ。また 論理の出発点は これも仮説であり これは また危うい。
理屈の前に 情緒、姿を学ばねばならないのだ。
芸の道、武士の道を学びかえさねば日本は堕落への道をいくだろう。
使命感を持ち 洞察力をもつ情熱で切り開こう。哀れと思いやりすなわち 愛
欧米の愛ではなく 日本の愛、家族→故郷→祖国→人類愛であろうか。
!『はなともののふ』

項目番号1.2.3.・・・・10
    *P: 記載内容(自分の言葉にかえて)    
    *R: 印象、感想、意見など

1.第一章 近代的合理化精神の限界
*P:①環境破壊、犯罪、家庭崩壊、教育崩壊等すべては論理と合理精神の破綻。
   ②論理を徹底すれば問題が解決出来るとの過信が 様々な破綻を生んだ。
*R:①市場原理主義のいき過ぎであろう。物質、拝金主義が世界だめにした。
    ②論理に反対できる論理を考えなかったし、確率を加味していない。 

2.第二章 「論理」だけでは世界が破綻する
*P: ①人間の論理、理性には限界あり。本質をついているか判定できない。
    ②論理で説明できないことがある。数学ではない。
    ③論理に出発点が必要。それもこれを選ぶのは情緒論理以前の総合力。
    出発点を選ぶのは論理でなく 情緒や形 である。論理以前。
*R: ①手段より中味が大切。これは 教養であろうか。
   ②例、人殺し も論理では説明出来ない。だめなことはだめである。
    ③理屈でなく 形のこともある。情緒 儚さ 哀れ 思ふ・・・
3.第三章 自由、平等、民主主義を疑う
*P:①論理や合理は科学の分野だけ有効、人間社会にまで適用したのは過信。  
    ②各人の自由を認めれば、闘争であり、無秩序と野蛮と混沌の世界と。  
    ③主権在民には 『国民が成熟した判断が出来る』との大前提がいるのだ。 
    ④国民は未熟、教養、大局観と総合判断を持ち、気概あるエリート要。
   ⑤平等な競争が貧富の差を生む。平等が不平等をうむ。
*R: ①先に仮説ありきなのが 論破の初めかも知れない。いいものを発見したのだ。
    ②自分勝手が進めば もはや下克上の世、戦国時代に逆もどりする
    ③たしかに平均値だけでない、平均値と標準偏差の考えは  統計学だけでは勿体ない
    ④自己犠牲できる超エリートが必要なのだが。たとえは 悪いが教養あるヒットラー。
    ⑤平等の定義すら出来ない。自然の中で 平安に暮せる世は ないのか。

4.第四章 「情緒」と「形」の国、日本
*P: ①論理の出発点選択には、論理と情緒や伝統の形を付加すべし。      
   ②情緒や形とは、自然に対する繊細な感受性。    
   ③無常観はいたわり、涙、哀れ-情緒を生み出した。武士道でいふ惻隠。   
   ④桜に 儚い人生を投影しつつ美しさに長嘆息する。日本人。
   ⑤自然に対する畏怖とか 跪く心を持ち、ともに生きる自然観それが謙虚に 
   ⑥自然災害にすら感謝し自然に平伏す気持ち、無常観へそれがあわれ情緒へ
   ⑦愛国心=国益+祖国愛  祖国愛の欠如がすべての原因?
*R: ①論理と情のバランスが必要なのだろうか?偏重は偏重を生む。
    ②美しく 哀れに思う心と躾(この漢字の形)心の余裕から生まれるのか?
   ③常なるものはない。死を見つめてこそ生が分る。愛と死を見つめて(TVより)
   ④3、4日で散りゆく まさに潔い。でも後 実を残す。だから国花?
   ⑤山に川に水に石に木に自然に神宿る。まさに自然との一体観。
   ⑥災害は 傲慢さを消す。謙虚さを育てた。なんと プラス発想の日本人。
   ⑦外交は国益、国内政治は 愛国心。でも世界の愛国心がなければ平和、幸せは訪れない。

5.第五章「武士道精神」の復活
*P: ①座標軸(行動・判断基準)となる精神の形(道徳)として武士道復活を。  
     中には慈愛、誠実、忍耐、正義、勇気、惻隠を盛り込んでいる。   
    ② 金よりも道徳、卑怯はいけない。禅儒教の精神は昔からあった。      
    ③「不惜身命」公に奉じる精神。慈悲の心い近い。清澄爽快の感覚。      
    ④卑怯を憎む心。       
*R: ①貧しくも恥を知っていた、自分を律すること。理性の抑止力なのか。
    ②実業であろう。悪、醜でなく 正でありあくまで機能美、機能快。
    ③天命に誓って。水の如し。
    ④罰があたる。お天道様が見てる。勿体ない。

6.第六章なぜ「情緒と形」が大事なのか
*P: ①それには 普遍的価値がある。文学、数学、親孝行等人間の奥底に訴える。  
    人間と天との間の絆、神道こそ日本の文化財。    
    「市場経済」は勝負を分け、地方を切り捨て、世界をアメリカ化する。    
   ②文学、数学には 情緒が優れているから。 
   ③世界に出て尊敬される国際人を育てる。日本人は日本人のように。
   ④人間のスケールを大きくする。出発点が情緒、総合判断力だ。
   ⑤人間中心主義でない 自然のほんの一部だ。環境しかり。
   ⑥戦争をなくする手段。卑怯を憎む心。自然は神で人は一体化している。  
*R: ①心の美しさを秘めるから 美しいのだ。だが見る人にそれが分る感覚があるか?
    ②言葉の美しさ、数式の美しさ。書、墨絵、俳句、短歌、公式の美しさ。音、形・・・。
    ③三年の海外生活でも 誠実に接すれば誠実が帰ってきた。心が通じる。
    ④大局はアナログ、鳥の目で俯瞰できるかどうか。これが出発点。
    ⑤ 自然の中の人間。生かされている感覚。共育に尽きる。
    ⑥弱いもの 儚いもの 負けたもの相手の心を知る余裕かも、勝者の美学を知ろう

7.第七章国家の品格
*P: ① 高い知的水準が日本の繁栄の原動力。数学、理論物理を。 
   ②天才を生む土壌は「美」 「跪く心」 「精神性を尊ぶ」
    ③国際貢献でなく「品格ある国家をめざせ」模範たれと。
    ④その定義・自らの意思・高い道徳・美しき田園・天才の輩出土壌
     貧しくも高貴に!美しい情緒と形を身につけ、品格ある国家を保つ。
     それは 人類への責務である。
*R: ①知識はもういいのだとはいわないが、自然、文学、芸術を知ろうと思う。
    ②これは よく分らないが、天才の言葉から想像してもいい自然で育てたのだろう。
    ③助けてやる出なく やっているところを見せる事、目標になれ!
    ④量から質への転換をはかろう。昔の精神に変えることだ。

8. 感想
最後になったが 仏教思想であろうか。
自然との調和であり 心の平安である。
科学とは 仏教の哲学を 論理で示すやり方 手段に他ならない。
が 自然は 分らないものばかりである。
よって 現実社会の自由 平等 民主主義も論理だけであり 本質はまだまだ
分っていない 。
詭弁であろうか。
最後に 論理だけでなく 自分の心に聞こう!己の意思で。


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