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夕暮れのフクロウ

―――すべての理論は灰色で、生命は緑なす樹。ヘーゲル概念論の研究のために―――(赤尾秀一の研究ブログ)

ヘーゲル『哲学入門』 第一篇 存在  第一部 質  第八節[質]

2025年06月16日 | ヘーゲル『哲学入門』

ヘーゲル『哲学入門』 第一篇 存在  第一部 質  第八節[質]

Erster Teil. Das Sein.  
第一篇  存在

Erster Abschnitt Qualität  
第一部  質

§8  
Die Qualität (※1)ist die unmittelbare Bestimmtheit(※2), deren Verän­derung (※3)das Übergehen(※4) in ein Entgegengesetztes ist.

第八節  
質は直接的な規定性であり、その変化は対立物への移行である。  
  

  
※1  
質(Qualität)とは、「あるものが何であるか」ということ。  

※2 
質は「直接的な規定性(unmittelbare Bestimmtheit)」と定義される。つまり、媒介されておらず、存在に直に結び付いており、その質が失われればその存在そのものが消滅する。

※3  
質の変化(Verän­derung)とは、あるものが、対立する他のものへと変化することである。たとえば、生から死ヘ、歓びから悲しみへ。また、水は、0℃以下で氷に変化する。 

※4 
Übergehen(転化・移行)は、存在するものが、自己を否定することによって他者へと変化する動きのこと。「存在」するものは、有限であるゆえに否定性を含み、その限界を超えると自己を否定して「他なるもの」「対立物へ(in ein Entgegengesetztes)」と転化する。

 


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