「関係ないですよ。わたしがいのろうがいのるまいが。」私はまた、ほとんどのことを忘れて言っていました。「あの・・・今、あまり調子よくないでしょ?」
「なんで分かる?」
「そら、これだけ不景気なんですから。つまり、それは私が祈ってもなにも効果がなかったということですよ。
つまり、私は関係ないんです。
だいたい、会社は潰れる、おやじは死ぬで、もう最低ですよ。私の人生なんて、どうにもなっちゃいません。神なんかじゃない証拠です。」
父はせっかく、癌を直せていたのに、その年、風邪か何かのせいで起きた熱病をこじらせ、死去していました。
彼は言いました・・・
「お、おまえはわざとやってるんだ・・・そういう人生を!」
『そんなバカな・・・』私はもう、何を言っても無駄なことだなと思って笑いました。ついに彼を変えることは出来なかった・・・と
「住所を教えてくれ!」
「駄目ですよ。」これ以上、つきまとわれたらたまらないと思った私はかぶりをふった。
「また、前に付き合っていたあの団体のとこで例のテープとかでやられたらいいじゃないですか」
「あんなもの、効かん! お前が全てだ! だから俺はお前のためにこの近くにまで引っ越したんだ!それなのに!」
「知りませんよ、あなたが勝手にやられたことでしょうが・・・」
結局、最初から最後まで全然、変わらなかったなと思いつつ、これ以上付きまとわれたら、自分のほうが大変なのにやってられんと思って、
「ともかくもう、わたしはなにもできませんから。これでお別れということでお願いします。」
と宣告しましたが、彼はどうでも納得しません。とうとう私は疲れて、ある提案をしました。
「それじゃあ、こう祈りましょう。」
「あなたはこれからずっと死ぬまで幸運に恵まれ続けるでしょう。」
私は手を振った。
「ああ、死んじゃいけないか・・」
「ずっとずっと大丈夫だということにしてくれ!」
「そうですね。じゃあ、こう言いましょう。」
私はまた、あの優しい声になっていました。
「あなたはいつまでもながく幸せに生き続けるでしょう。とても元気で若く・・・はい!」
私はさらに手を振りました。
「さあ、いのりましたよ。これでもう大丈夫です。」
「おお・・・」彼はやっと落ち着いてくれました・・・
向うで、取引所の人たちが数珠なりになって見てるのが分かりました。
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