地場産業を代表する会社の社長たちの訝しげな視線を浴びながら、わたしは、問題の社長をいつもの見学席に座らせて説教しだしました。
「言うんじゃない!」
「止めたって、こんな事したら、却って目立つだけじゃないか・・・」彼は笑ってます・・・「みんな見てるよ」
だいたい彼の考えは想像がつきました。一人では私に歯が立たないので、会社集団で組んでこっちに言うことを聞かせようと思ったようなのです。やってやったという顔をしています・・・
しかし、どうでもこれでやらせるわけにはいかないと思っていました。
「お前が言わなきゃ大丈夫だ! 何でもないと言え! いいか、これ以上、困らすともう、なんにもしてやらんぞ!
それでいいか? 社長でもいられなくなるぞ!」
「へん、悪いことは出来ないんじゃないのか?」彼はこっちが人を害せないのを利用するつもりです。
わたしは首を振りました。そして静かにゆっくりと告げました・・・
「悪いことはしない。ただ、守るのをやめるだけだ・・・だがそれで充分なんだよ・・・」
彼は真っ青になりました・・・
私は続けました。「わかったな?」
・・・彼はすっかり、毒気が抜けて、すごすごともどっていきました。
「どういうことなんだ?」 社長たちはすぐに彼に聞いていました。
「なんでもないんだ・・・」彼は頭を抱えて座り込みました。
「なんで、あんな、ただの派遣社員に頭があがらないんだ? 」
私はにらんでいました。彼は黙ったままです。
しかし、社長のひとりが不審そうにわたしの方にきて聞きました。
「あんたは・・・なんなんだ?」
「ただの場立ちです・・・」
「しかし・・・変だろうが?」
「ほんとになんでもないですから・・・」わたしはまだ、納得のいかない顔の社長たちを見ながら、このままでは収まらないと見て、つけくわえました。
「全くの個人的事情なんです。彼と私の・・・皆様とはホントに無関係のことなんでどうか、お気になさらず・・・」彼は黙りこくったままでした・・・
不審そうな顔の社長さんはまだいましたが、まあ、これで、なんとかその場は抑えることは出来ました。
しかし、ショックを受けた社長の様子を見て、部長が、あとで文句を言ってきました・・・
「神様なのに、ひどいじゃないか! あんなに気落ちさせて・・・」
「彼はあれでいいんだ! しかたない・・・彼は、みんなに言おうとした。それは許されない・・・」
私は仕事に戻りました。
しかし、今、みると、此処で言ったりやったりしたことは、もう、どう考えても神がかりです。もはや、適当文言などという状況ではありません・・・なりきってるというか、なんで、ここまで自信たっぷりなんでしょう・・・?
神様モードにもはや、ためらいがありません。ここまでやっておいて、それでも、この時、他の状況では私は何もなかったように生活してるのです・・・
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