「なんでなにもしない・・・?
どうにかできるだろうが? これが分からないほどのバカしかほんとにいないのか? ありえないだろうが!」
私は世界の様子を探っていくうちに、やがて一部のものが地下シェルターに逃げてるのが分かりました『・・・こいつらは・・・わかってて・・・わざと・・・?!』
わたしはあまりのことにむかついて胸が悪くてどうにもならなくなりました。どうやら権力を持つ一部のものが自分らが助かればあとの連中は滅んだらそれで面倒がなくていいと考えてそこへ逃げ込んでるのが分かったからです。
この文明は人々を助けるどころか、逆につぶしあおうとだけしていたのです。私はどこかにちゃんと動く国やら組織やらがいないかとまだ探していましたがいくら探しても無駄でした・・・個人としてそれを思う人はいても、世界の権力者たちにその意志はないのでした・・・大きすぎる災害には諦めるか、自分たちだけ助かればいいという連中ばかりでした・・・
私は本当に腹が立ちました・・・『一体なんのためにこいつらはここまで文明を進ませてきたんだ・・・こんなろくでなしたちだけのためだったとでも? 何の意味も無い!』しかし、いくら怒っても、とりあえず、なんとかしなくては、まだ、今、生きてる、けん玉姉まで死なされてしまう・・・
私はしぶしぶ、彗星に向かうことにしました。二日程度待ってしまったために、さらにそれを動かすのに時間の足らない困難な状態になってるのが分かりました。
改めて見るとその大きさと不気味さに圧倒される思いでした・・・
これまでは常に何をするにも、その世界なら十分な大きさになっていたのに、ここに来て、初めてわたしは自分の限界サイズに達したことを知りました。
『私に力を与えた物が何であれ、扱えるものに一定の限度があるように設定したらしい・・・これは限度を超えてるんじゃないだろうか?』
私は思いました。
『自分は疲れはててる・・・ぎりぎり限界いっぱいってとこだ・・・』
だが落ちたら、日本など、一瞬で消え去るのは確実でした。誰一人生き残るものなどいない・・・世界も人類文明もたいがい全滅のようでした。これがおちたら、自分が彼女を介抱してる世界そのものが消える・・・
『しかたない・・・残された時間のためだけでも・・・やるしかない・・・』
私は深い深いため息を付きました
そして人類に向かって半泣きになりながら告げました。「これっきりだ・・・今度だけはやってやる・・・彼女がまだ生きている間はな・・・しかし、これで、彼女が本当に死んでしまったら・・・そのあとはもう、決して・・・」
私は、迫り来る怪物の前に身を晒しました・・・
それはとても重く、固く、到底、よく言われるような汚れた雪玉などではありえない、気持ちの悪い瘴気を吐き出し続ける穴だらけの赤黒く歪んだ怪物でした。
私は触るのもおぞましいと思いながら、全身でこれをうけとめて、地球に当たらないもっと外側の軌道へと押し出そうとしはじめました・・・しかし、ちっとも動く様子はありません・・・
ものすごい瘴気に身の毛がよだつ思いを味わいながら私はその重さと力に圧倒されながら力を根限りにしぼりつくして立ち向かっていかねばなりませんでした・・・
「なんで・・・俺は・・・こんなことをしてるんだ? 一番大事な人を守れてないのに・・・」
どんどん消耗していく自分を感じてました・・・『これじゃあ、彼女の看病もできなくなる・・・
どうせ誰にも分からない・・・誰も感謝なんかしないのに・・・ちくしょう!』
私はボロボロになりながら叫んでいました・・・
「なんでこうなるんだー!・・・」
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