新・日記どす(DOS)

写真は「ビートルズ」のヘルプごっこ(笑)~音楽からB級スポット訪問記まで、幅広くいろんなことを…笑いをこめて…綴ります~

「ヤマザキマザック美術館」での特別展「名古屋城からはじまる植物物語」

2021-08-24 07:18:09 | 博物館・美術館

2021年…コロナ禍の夏…

クソ暑い日が…続いたかと思えば、お盆のあたりには梅雨期を思わせるような大雨…

コロナが蔓延してて、熱中症の危険性があるかと思えば、長雨で地盤が緩んで、災害の危険性増大…

休日なんかは、まさに国が提唱するステイホームを、言われなくてもせざるをえないような毎日ですけど…

そんなクソ暑さの中でも、雨が猛烈に降る中でも

お薦めできるお出かけスポット…

 

それは、美術館!!

 

空調が効いてて、涼しいし、かつ雨に濡れることもないし…

 

で、美術館でも私が特にお勧めするのは

地下鉄新栄駅直結…どんなに雨が降ってても、傘の必要はない…

かつ、都会の真ん中なのに…

館内、十分なソーシャルディスタンスがとれるハコモノ

「ヤマザキマザック美術館」

 

 

まるで、高級ホテル思わせるかのようなロビー

 

ここは、フランスのロココ時代の絵画が多く展示されてる美術館…

私、ここへくるのは2回目、もしくは3回目かも…もう正確な数字は忘れてしまったけど、確実に一度はきたことがある!!

この美術館は、人が密集する栄から一駅、新栄駅の駅直結の建物なのに…人でコミコミしてなくて、落ち着いてゆったりと絵画作品、ガラス陶芸品が観賞できるのよ…

 

ロビーには

「あれあれ、お嬢さん!栄のド真ん中で裸になって…」

 

 

こちらのブロンズ像には

「おにーさん!隠すところちゃうやろー!!」

…とツッコミを忘れずに…

 

さらには、な、なんとここには

名古屋城にある「金のシャチホコ」が…タダで、無料で…至近距離でみられちゃう!!

 

といっても、レプリカですけど…

名古屋のど真ん中ですけど…「金」だからといって、「金」だからといって、メダルのようにかじってる人はさすがにいませんでした…

ここで、はっきりと言っておく…名古屋人だからと言って、他に「金」に嚙り付く人はお目にかかったことはないです…

(当たり前っ??)

まあ、嚙り付く以前に、この「金のシャチホコ」の廻りには、そもそも誰もいませんけどね…

さて…1Fロビーで前売り購入のチケットをお見せして…
コインロッカーに荷物を預けて
(コインは戻ってくるよ!!)
一気に…ガラス張りのエレベーターで4Fへ!!

この建物の
4・5Fが…
「ヤマザキマザック美術館」


4Fに着くと
な、なんと…
タダで…笑…
私の大好きなタダで音声ガイドを貸してくれる
んですよ!!

凄いぞ…
「ヤマザキマザック美術館」
太っ腹!!!

 

正直、これがあることで、じっくりとみられる…解説に頷きながらね…

 

 

さてさて、この日は

特別展「名古屋城からはじまる植物物語」

が開催されていました…

この特別展は、写真撮影不可…

 

「第1章 物語の始り 名古屋城本丸御殿の天井板絵」

江戸時代、狩野派の作風を引き継ぐ尾張の絵師たちが描いていた名古屋城の天井板絵…名古屋城天守閣と本丸御殿は太平洋戦争中の1945年、空襲で全焼してしまったそうだけど、多くの障壁画は事前に運び出されて今日に伝わり、重要文化財となっているとのこと…その天井画には多くの植物が描かれていたことを展示のプロローグとし

 

「第2章 御下屋敷の人参物語」

尾張藩は狩野派絵師を御用絵師に取り立てるなど庇護したことで、その技法は尾張に定着し、広がった…その中には薬草を調べる本草学者もいたとのことで、植物画を描く本草学者たちに狩野派の植物画の技法が伝わったそうで、その植物を描いた図鑑のような絵が展示されていました…

このヤマザキ・マザック美術館のある場所は、江戸時代には尾張徳川家の別荘で、広大な御下屋敷跡の一画にあたるとのことで、その屋敷内には、藩の薬草園や人参畑が広がっていたらしく

ここでは、人間そっくりの人参が展示されていました…

写真で撮って掲載できれば、ツッコミどころ満載の展示品だったのに…写真撮影不可で残念!!

 

「第3章 シーボルトの物語」

シーボルトといえば、西洋医学…長崎・出島のオランダ商館へ医師として来日したことしか知らなかったんですが…長崎に留学してくる日本各地の本草学者らとともに西洋医学だけでなく植物研究にも力を注いだようで…

まさに薬草がこのとき誕生しつつあったんでしょうね

 

「第4章 本草学から植物学へ 尾張植物画物語」

1826年シーボルトが江戸に出向くことを知った水谷豊文さんやその弟子の伊藤圭介さんらが、自ら描いた植物画を持参して熱田神宮で待ち構えた…出会ったことが綴られるコーナー

そんなことを知らないで、眺めてると古い植物図鑑を眺めているような気分になるコーナー

 

この特別展の展示品は、「美術館」よりも「博物館」で展示されているような一品が多く、かなり学術的…

 

 

「第5章」は伊藤圭介さんの関連資料

このシーボルトとの出会いをきっかけに、伊藤圭介さんの師にあたる水谷豊文さんはシーボルトから植物解剖学を採り入れて精密な植物画を描くヨーロッパの技法を学んだ…この技法は、弟子の伊藤圭介さんらに引き継がれ、尾張の「本草学」は、「西洋植物学」へと変化していくことになる…

そんな植物の画がずらーっと…

理科の先生なら、喜ぶ展示かも知れませんが、私は国語の先生…

植物と言えば、ここ数年は、小学校の理科で観察するホウセンカとへちまを育てたことくらいしかないのよ!!

でも、その理科で小学生が学習する「おしべ」や「めしべ」は、その伊藤圭介さんが絵に描き、書物に記載したんですね…

さらには、中学校理科で学習する、めしべは1本でも、花によって「おしべ」の数が違うなんていった分類も、その伊藤圭介さんがしてたんですね!!

いやあ、勉強になりました!!

 

「第6章 物産会の開催」

物産会開催の画が…いやあ、今でいうゲテモノの展示…当時、私が生きていたら喜んで観に行っただろうな

 

「第7章 アール・ヌーヴォーとジャポニスム」

西洋植物画と融合して、ボタニカルアート、ジャポニスム、アール・ヌーヴォーへとつながっていった流れを示す「北斎漫画」等の展示

 

「第8章 名古屋から降ろされた金のシャチホコ」

明治2年に全国の藩が土地や人民を朝廷に返還する「版籍奉還」が行われると、宮内省へ献納するため、シャチホコが天守閣から下ろされ、国内外のイベントに駆り出されていった…そんな写真パネルの展示

 

「第9章 明治時代の植物の教科書」

そのものが…並べられて…でも触れることはできないよ!!」

 

最後は

 

「百華文七宝大壺」で特別展は〆られていました…

 

「百華文七宝大壺」はデカいので、見応えがあります!!「壺」の廻りをぐるっと廻って眺め…もう一回ぐるっと廻って眺め…もう一回ぐるっと廻って眺め…まさに私の「ツボ」「ツボ」でした…

 

 

さてさて、この特別展を通して、一番心に残ったのが伊藤圭介さんのことを紹介してあったパネル…

撮影不可だったので、メモしたものを、ここに綴ってみると

 

・毎日同じおかずがきても全くかまわない…

(私も学生時代、カレーを作ると、2,3日カレーでした…)

・90歳のとき富士山に登った…

(まじか!)

・96歳まで「うな丼」を食べていた…老人には強すぎるので、毎日、タイの刺身を食べていた

(贅沢な!!)

・浅草海苔と雷焼きのお菓子を、夜となく昼となく間食してる

(お腹廻りは大丈夫なのか!!)

・夜中にうどんを毎晩食べていた…

(お腹廻りは大丈夫なのか!!)

・酒も飲み煙草も吸い…

(100パーセント生活習慣病だろ!!)

 

でも98歳まで生きた伊藤圭介さん!凄すぎる!!

かえって、なんでも好きなものを好きなときに食べると、ストレスがゼロでイイのかも知れんなあ…

私なんかは、日々職場でストレスを感じて、たまにやけ食いしちゃうから生活習慣病になるのかも…

 

ここの展示品よりも、伊藤圭介さんのことを綴ったパネル1枚にウンとウンとイロイロ想いを巡らせた私だったのでした…

 

この後は…常設展へと…続く…