シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

一年遅れのショパンコンクール

2021-10-18 12:20:16 | 音楽を聴く

第18回ショパンコンクール。
5年に一度のこの大会は、昨年コロナで見送られ、
今年に順延された。

その、一年遅れのコンクールもファイナリストが決まり、
日本時間の20日20時、最終選が行われる。
今年は12人が残る。

以前このブログでも触れたが、
決勝はピアノ協奏曲の1番か2番のいずれかを選択する。
たいがい賞を取りやすく弾きやすい1番が多いが、
今年も1番が9人、2番は3人が選択した。


今年ファイナリストに日本人が二人。
小林愛実さんと反田恭平さんだ。
小林さんは前回もファイナリストに残ったが、
惜しくも6位までの入賞は成らなかった。
その後youtubeで彼女の演奏を見たが、
なぜ入賞出来なかったのか不思議な程の美しい演奏だった。
今回は間違いなく入賞出来ると信じている。

反田さんは、アニメ『ピアノの森』で、
阿字野壮介のピアノの演奏者として知られた。
そして、番組ではシークレットとされている
主人公「一ノ瀬海」の演奏も、反田さんという話が多い。
アニメの中の一ノ瀬海は、ショパンコンクールで優勝した。
反田さんがもし優勝したら、
アニメと現実を超えたすごいストーリーとなる。


10月17日がショパンの命日だ。
ショパンコンクールはそれに合わせて開催されている。
過去は、国の思惑や力関係などがこのコンクールも支配し、
優勝者は大国から来た人物という結果が多かった。
しかし近年はあまりそういう話は聞かない。
2000年中国のユンディ・リ氏、
前回は韓国のチョ・ソンジン氏など
アジアの優勝者が増えている。
だがショパンコンクールの演奏を聴いていると、
どこの国の演奏者でも良いと感じてしまう。

ショパンを一日ぶっ通しで弾くコンサートで有名な
横山幸雄氏も、ショパンコンクール第3位の入賞だ。
この時の特集をyoutubeで見たが、
本選前に「賞取れる自信はありますか?」と聞かれ、
「無かったらこんなとこまで来ませんよ」と答えていた。
今も結構強気で威圧感を感じる方だが、
若い頃からそんな性格だったらしい。
ショパンコンクールは、人間の面白さも伝わってくる。

決勝が終わり、
優勝者が決まったらこの記事を書こうかとも思ったが、
誰が1番でもいい、
一年待ったショパンを心ゆくまで演奏して欲しい、
そんな思いから今日記す事にした。


写真が反田さんと小林さん。
穏やかな雰囲気の両氏だが、
やはり「自信なければこんな所まで来ない」という
強い気持ちはおありだろう。

誰が1番でも2番でもいいが、
やはり東京オリンピックの感動ではないが、
お二人が素晴らしい成績を残されることを
日本人として願ってやまない。


追記
20日の本選で反田さんは第2位、
小林さんは第4位に入賞されました。
おめでとうございます!
(10月21日記)

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