ジョルジュ・サンドは、男装をしてパリの社交界をわたり、華や
かな恋の遍歴も重ねた天衣無縫の女流作家でした。ショパン
は、彼女と1836年、26歳のときに、リストのサロンで知り合い、
2人の仲は、1846年まで続きました。
6つ年上の彼女は、ショパンを’私の子供’と呼んで、献身的な
愛情をそそぎ、病弱なショパンが数々の珠玉のピアノ曲を生む
のに、大きな役割を果たしました。
ショパンは、結核の療養のため、サンドと彼女の2人の子供と
共に、スペイン領のマジョルカ島へ渡りました。
マジョルカ島の冬は雨期で、ショパンの病状はかえって悪化し
ました。連日豪雨が降りしきり、不気味なほどの夜の静けさが、
彼の幻想をかきたて、名曲『雨だれ』が出来ました。
この2人の像は、パリの凱旋門を北へ1キロほど行ったところの
モンソー公園にあります。
ドラマ調の大理石。
作者はジャック・フロマン・ムーリス。
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