ピアノと海と花との生活 Ⅱ

~創造する芸術~

ル・ジュルナン・ド・パリ in 東京

2010-09-30 | 音楽

         

        2010年9月20日(月・祝)

         東京オペラシティコンサートホール 
 
        どうしてもケフェレックさんの音がききたくて東京へいってきた。
 
 
         http://journal-paris.com/
 
         ちなみに私は高速バス愛好者だ。バスの中でぐっすり眠れるのと、夜10時半ごろ
 
         まで、友達とごはんを食べれて、バスで移動し、朝6時ごろ金沢に着くので、
 
         宿泊代もかからず、朝1で金沢で仕事が可能
 
         コンクールの時は、何か事故があったら困るので行きはJR,、でも帰りは友達と
 
         会って高速バスで帰る。名古屋もそうだ。
 
         高速バスも、価格破壊が進み、何と金沢ー東京間、片道2500円!というのが出て、
 
         1万円で2回!往復できるという、信じられない価格が登場し初めてそれに乗ってみた。
 
         さすがに2500円。4列シートで毛布も簡単なものだったが、いつものように着いたのだ!
 
             
 
          プログラムは、これです。ラ・フォル・ジュルネと同様、今回は1コンサート2000円で、
 
          2時間おきにステージが展開。この間、ショパンシリーズで、全曲の音楽祭が
 
          あったが、今回は印象派のシリーズで、東京は17日から20日の4日間。
 
          私はその最終日の、14:00と18:00のコンサートを、それぞれ別の友人ときいた。
 
          まず、ケフェレックさんと児玉桃さんのラヴェルの組曲「マ・メール・ロワ」の連弾。
 
          これは、残念なことに、2人の音色がちょっと違っていて、ケフェレックさんの音が
 
          モーツアルト風で、固い感じ。
 
          次に演奏されたクレール=マリ・ルゲさんのドビュッシー 前奏曲1巻。
 
          この方!お上手!本当にフランスのそのままの音。繊細で確かなテクニック。
 
          音色、細かく変化させていて、本当に印象派の曲の演奏。すばらしい!
 
          梶本社長が、「この音楽祭で、好きなアーティストを探してください」と書いていらしたけど、
 
          私、この方大好きです!
 
          そして待ちに待ったケフェレックさんのドビュッシー、前奏曲 沈める寺、前奏曲
 
          2巻。
 
          FF(フォルテッシモ)で、4つかな?オーバーヒ―ト気味の音がでて、ご本人も、
 
          心外だったと思うが、あとは完璧!
 
          テクニック、音色、バランス、音の方向、どれをとってもすばらしくて、
 
          円熟した、しかも、本当のフランスの印象派の音!
 
          ああ感激。この音をもとめて去年からまってたんだわ。
 
          あまりによくて、終わった後、芸大であったシャガール展行こうとおもってたんだけど、
 
          音と、色の印象が混じるといやだったので、オペラシティでじっとしていた。
 
          フロアに、ルネ・マルタンさんと梶本社長と、フロアに大きな華道芸術展示されてた
 
          假屋崎さんが、お話されてた。
 
         
 
         18:00の部は児玉さんとルゲさんの連弾がものすごかった!
    
         さっき、2人の音色が同じだから合うだろうなあと思ってきたら、すごいのだ!
 
         2人の脱力のしかたとか、音色がほとんど似ていて、同じように腕を使われるので、
 
         音がぴったりで、まるで1人の人が4本の腕があるみたい!合わせの時間も、
 
         ものすごくあったとは考えられないので、タイミングがほんの少しずれることはあっても、
 
         音色があまりに似ているので、気にならないのだ
 
         ルゲさんは、セカンドペダルも駆使し、2人のバランスも絶妙!
 
         私は、連弾の演奏会は良くいったし、連弾専門のデュオのCDも多く持ってるけど
 
         こんなに、ぴったりの連弾をきいたのは初めて!
 
         そしてケフェレックさんのドビュッシ―の練習曲。
 
         もう何もいいません。完璧でした。彼女の世界に入り込んで、先ほどの演奏の
 
         さらに集中度が増し、本当に印象派の絵画が舞台にあふれる感じ。
 
         あんなピアノの音が存在するのだ!東京まできてよかった。
 
         ずっと待ってて良かった
 
              
 
          終了後、ロビーでサインをいただき「昨年の金沢のラ・フォル・ジュルネのモーツアルト
 
          の音が忘れられず、金沢からきました」といったら、
 
          「Mr.INOUEと共演したコンサート、私にとってスペシャルなコンサートだった」
 
          といわれました。
 
          そういえば、IMAのときも、パスキエさんが「Mr.INOUEはファニーだ!」とうれしそうに
 
          おっしゃってました。
 
          ケフェレックさんは、遠いところを見るような目で、とても涼しい表情をされていて、
 
          本当に素敵な方でした
 
          このプログラム、このスキャンではいい色がでなかったけど、ものすごくステキ
 
          コンサートも非常にレベルが高く、すならしいものでした。
 
 
        
 

美術展 in  東京

2010-09-30 | 絵画

          

           私は東京・大阪・名古屋・京都などの出張のときは、必ず美術館にいくのだが

           今回は、超なかよしのまりちゃんが、この美術館で子供の案内のバイトをしていて、

           こんなにいい展覧会、今やってて、チケットもあるよということで、

           場所もコンサート会場とすぐ近くなので、コンサート前に2人でるんるんでいってきた。

           これは、以前イタリアにいったとき、

           http://blog.goo.ne.jp/alal23/e/10fc3b9945b1114d643b0ef674ff8e20

           http://blog.goo.ne.jp/alal23/e/ce9c54361e05b36ed2a382a08def03bd

           http://blog.goo.ne.jp/alal23/e/992002b703c368ccff5048d4687de141

           大感激したフィレンツェのウフィツィに献呈

           された、巨匠たちの自画像コレクション。

           これは非常におもしろかった。興奮!

             

           それぞれ、メダルとか自分のみせたいものを描いてたりして、その人の性格、

           感情がよく表現されてる。

           そうだよね、自画像って、集約されるもんね。

 

           ポスターになってるマリー・アントワネットの肖像画家ル・ブラン素晴らしかった。

                  

         1番きにいったのはこれ、シャガールの自画像。初めてみた。

         いい色だなあ。シャガールの色だけど、これ描くのに8年もかかって、

         彼の晩年の作品らしい。

         私は美術展にいくと必ず買うのが、クリアファイル。早速シャガールを買う。

         演奏会ではパンフレットが凄く多いため、洋服に色をあわせてこのクリアファイルをもって行く

         のだ。最近は大阪のサントリーミュ―ジアムでも、モネのお気に入りの絵のをゲット

         オペラシティでは、ドガ展のも一緒に購入できたので、初めてのピンク色のドガも

         カッチャッタ!

          

        今度は、真由子ちゃんのコンサートに横浜に来るので、これは絶対いきたい美術展。

          今のコンサートとタイアップしてるのだ。いい企画。

          あと、損保ジャパンはなんとあのゴッホのひまわり所有でした!

            

           おお!ある1部屋に突然、ひまわりが燦然と輝いていた!

           そうだ、ここにあったのだ。金の額の中にあるひまわりの、絵具は盛り上がって

           いて、ゴッホの息吹がきこえるかのように、そこに存在していた。

           随分前、安田火災がものすごい価格で購入し超話題になったとき、私も観に

           きていた。

           今日、会えるのと思ってなかった。

           ゴッホをみるときは、いつも頭がくらくらする。ニューヨークの星月夜もそうだった。

           このままコンサートに突入し、芸大は諦めたけど、同じビル内であった

           ベルギーアントワープはいった。

           チケット割引だったし。

            

          これはシャガールよりも色彩も穏やかなものが多かった。

          へんな私・・・いつも色と音に非常に刺激を受けてしまうため、

          印象が混じってもだめだし、むずかしいです。

          今回は、ものすごいたくさんの絵画の色と、いい音に会えて、

          極楽極み状態で、金沢に帰ってきました。

          

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オーケストラアンサンブル金沢第287回定期公演 

2010-09-29 | 音楽

          

                  2010年9月18日(土)

         石川県立音楽堂 

               1・メンデルスゾーン 弦楽のための交響曲第10番ロ短調
       2・ラヴェル ピアノ協奏曲ト長調
         アンコール リスト ラ・カンパネラ
       3・武満徹 地平線のドーリア
       4・モーツァルト 交響曲第39番変ホ長調
         アンコール モーツァルト 行進曲

       メンデルスゾーンは曲が変更だった。何と14歳の時の作品!1楽章だけしかなかった。

        昨年、井上さんのフィンガルがあまりによくて、ラ・フォルジュルネで、ショパンのバラ2

        をきくために、メンデルスゾーンきけないでいたので、大満足。

        すっきりきちんとしたメンデルスゾーンらしい演奏!綺麗。

             

          これはすごく私すごく気に入ってるメンデルスゾーン12歳の肖像画。美少年だ。

          このころゲーテに会って、「おまえは私のダビデだ」といわれた。

          でもメンデルスゾーンって、何でも出来すぎ。38歳で亡くなったのって、ストレスと疲労

          でクモ膜下出血っていわれてるけど、

          ドーパミン過剰で、脳内モルヒネのバランス悪かったのかしら

          と、不謹慎な事を考える。

          メンデルスゾーンの曲を聞くと、昨年みたあの美しい自筆譜が浮かんでくるのだ。

         http://blog.goo.ne.jp/albalb23/e/2fb4cb4be1231d28a8d40eb09e59971b

          この日のプログラムは非常に刺激的!

          ピアコンの中で1ばん好きなラベル!このコンチェルトは、ラベルがアメリカに

          旅行してジャズにおおいに興味を持ち、ジャズのイディオムを織り込んでいった。

          初演は自演したかっったらしいが、健康上の都合実現せず。

          広瀬さんのラベル、すごくよかった。まっすぐですっきりした音。パリで学ばれた方。

          フランス、パリの音だ!2楽章は少し硬いかなというところもあったけど、

          すばらしいテクニック!美しい音だった。いいラベルだったなあ。

          ラ・カンパネラもすばらしかったです!

             

        これも好きな写真。ニジンスキーとの連弾の写真。

        武満さんも強烈だった。舞台の両脇と、正面に、それぞれ3人?OEKの皆さん、

        影の演奏で、舞台のメンバーと距離感と、音の隔たりをとった演奏。

        これは、この間の21美の、壁の白と、演奏者の服の黒の強烈なコントラストの

        あの刺激といっしょだった。視覚と、音の変化がものすごくおもしろい。

        すごいなあ。

        モーツアルトは、OEKの井上さんのCDはいつも聞いてるけど、この日はさらにバージョン

        アップした演奏。

        どの楽器もすごくなっていた。いいですね。ばっちりのモーツアルト。

        このブログは、1万字で収めないといけないため、よくオーバーしてしまい、

        指揮者講習会の記事のとき、書いてた時に、その部分がUPされなかった。

        3楽章の練習で、OEKのコンマス、サイモンさんに、井上さんが[まかせた!」と

        舞台で、メンバーの皆さんが英語で話ながら、合わせをして行く貴重な場面があった。

        いつもリハーサルを見たい思ってた私は(東京の友人は日フィルかな?よく井上さん

        のリハ、いってます)興味しんしんで、流暢な発音で話される江原さん

         キンキンになってきいてたのだ。

         本番は、「指揮者がどんな役割を果たすか、きいて下さい」と井上さんは、

         3楽章だけサンモンサンの弾きぶりになったのだけれど、

         1ばん前のど真ん中に座ってた私は、瞬間わかったのだ!

         指揮者がいないとき、OEKの皆さんは、それぞれ、素晴らしい音をのびのび奏でていた。

         でも音の方向性がばらばら。受講者の指揮の1人が指揮台に立った瞬間、

         音が一つになった!ああ、気持ちいい。

         音楽をずっとやってると,何歳の時、この曲弾いたなあとか、ある曲をひくと

         その時起こってた事、周りの状況がまざまざと再現する事がよくある。

         モーツアルト39番の3楽章は、私にとってこの長かった暑かった(笑)

         強烈な2010年の夏のメロディーになっちゃった。

                

          これはラベルの『孔雀』のためのイラスト。

          端っこがぽケてしまいましたが・・・この日は初めて3階のスターライト席に

          娘の同級生グループキャッキャッ娘たちと、生徒さん親子1組もきいてて、

          みな、大満足。「またいきた―い」と大騒ぎしてる娘たちです(笑)

          もう時間切れ!これから学校、会社、私はひろみさんと合わせ、ピアノ練習、

          ダンス、レッスンと続くので(笑)、東京は明日書きますね

 

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オーケストラアンサンブル金沢第286回定期公演

2010-09-10 | 音楽

                  

                  2010年9月4日(土)

         石川県立音楽堂 

        1・ハイドン 交響曲第103番変ホ長調Hob.I-103「太鼓連打」
        2・サン=サーンス チェロ協奏曲第1番イ短調op.23
        3・加古隆 黄昏のワルツ
        4・加古隆 ポエジー グリーンスリーブス

        5・加古隆 フェニックス

        6・加古隆 ヴァーミリオンスケープ:朱の風景

          だいたい定期の時は、うちにあるCDきいていくのだが、今回はハイドンはなかった。

        いいや。会場で感じるままっていうのもいいなとそのまま行った。

        1楽章は軽やかなティンパニーだった。いい響きだった。

        最近特に古典を聴くとき、ピアノだったらどうなるかっておもってきいたりする。

        井上さんの演奏は、フレーズの処理も、強弱の付け方も

        実にていねいだ。きちんと音を収める。

        私はOEKの音が好きで、ほとんどOEKの音ばっかりきいているが、もちろん

        指揮によって、これだけ変わるのかというくらい、音が変わる。

        色がないときもたまにある。井上さんの時は、いつもものすごく多色だ。

        2楽章もまたよかった。テンポがいい。音の方向が、ものすごくきちんとしていた。

        良いハイドンだなあ。モーツアルトのときも、

        こんな風にかいたような・・・? 3も4も構築的で、非常に音楽的。すばらしくまとまっている

        といい気分になってたらカンタさん。

        カンタさんは、よく音楽堂の事務所とか廊下でお話してますが、本当にあたたかい方。

        娘さんと空手をなさっているので、うちの少林寺親子と同じだと、時々そのお話も

        する。

        カンタさんのサン=サーンスはやさしくて力強くて、テクニカルで、

        いいコンチェルトだった。カンタさんの音はいつもきいているけど、

        いつも人を幸せにしてくれる素晴らしい音。

        演奏終わって、井上さんが、舞台のひまわりを1本わたしたら、

        舞台そでからそのひまわり、チェロにスポンとさして登場したカンタさん。

        キャー楽しい会話だ。いいサン=サーンスをありがとうございます!

                      

         加古さんの曲楽しみにしてた。おなじみの曲を加古さんがピアノで、

         オケをバックに演奏。わー豪華バージョン!

         私は、二胡の李さんと'大河の一滴’を演奏した時、DVDで映画も買って、

         金沢の風景をみて、セルゲイのトランペットをきき、加古さんの世界を味わっていた。

         朱はどんな感じなんだろう、加古さんの金沢ってどんななんだろうときいたら、

         最初はドラの音、パーカッションのきらびやかな雅なスケールの大きい曲だった。

         時代の彼方から、大きな古い門がドーンと前に現れたような感じだった。

         豪華絢爛。2曲目のリトミコもおもしろいなあと思ってきってたら、

         3曲目のヴァーミリオン・スケープは、メシアンの音使いだった。

         ああ、これだ。この音が重なると、私の頭の中はアルファー波でいっぱいになる。

         ドーパミンかエンドルフィンかよくわからないが、脳の中でどくどく音を出して出てくる感じ

         これになると、今の言葉で「やばいなあ」になるのだ。

         オスティナートも非常におもしろく、最後の瑞雲になったら、静寂のはりつめた空気の

         中、すごい音がきこえてきた。

         冬の日本海の音だ。

         いつも私は、冬もよく車で砂浜で海をみている。

         悲しいし、重いし、せつないし、なんともいえない感情になる。

         ああ、最後にこの音がきてしまった。私はまずいとおもいながら、涙をこらえている

         音がきこえないように止めるのが精いっぱい。

         最後にぼろぼろいってしまった。

         加古さんはあの冬のあの風景をみていたのだろうか。

         壮大な、火のような、完璧な作品だった。どこも無駄がなかったし、絶妙のバランス

         で圧倒的に存在してた。この曲どうなるのですか?

 

         このあとの、21美、新作能は それぞれよすぎて刺激が強すぎて、

         言葉で表現できません。書けるようになったら書きます。

         真由子ちゃんの音から始まって、今年の夏の終わりは、何という日々だったんだろう。

         夏バテなんて出来るはずがない!(笑)

  

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ミッキーの未来の指揮者たち

2010-09-03 | 音楽

 

         

         2010年8月27日(金)~30日(月)

         石川県立音楽堂 
     
           昨年から始まった指揮者講習会。私は1年間を3つのクールに分けてレッスン
 
          しているが、基本的に月4回、幼稚園児や小学生は、週に1回、レッスンしないと、
 
          なかなか練習の習慣がつきにくいと思うからなのだが、私はOEKの定期会員だし、
 
          行きたい演奏会が多いし、自分の本番、コンクール等で、レッスンが休みになる事も
 
          あり、それを4月、8月、12月で回数を調整しているのだ。
 
          だから、毎年、8月はスケジュール表真っ黒!
 
          今年から、やとIMAと指揮者講習会を聴講できたのだが・・・
 
          そのあまりの高いレベルに興奮して、大変な事になってしまったのだ。
 
              
             井上さんと広上淳一さんの両マエストロによる超豪華な講習会。
 
             1日目はオーディションだった。全国から52名のエントリー、合格者は
 
             47名?まず、オーディションがIMAのアカデミー弦楽合奏団のバルトーク。
 
             すっごい演奏!IMAのレッスン受けてた韓国の子も演奏してる。
 
             私は4時までだと思っていた。忙しくてOEKのHPをチェックできなかったのだ。
 
             あせった。大好きな火の鳥が5時から9時半
 
             私は速攻で家に帰り、後半の生徒さんのお母さんに連絡し、この火の鳥の
 
             指揮のレッスンは、きっとこの先見れないのだと説明したら、
 
             私の事をよく理解してくださってるお母さん方は、喜んでレッスン延期承諾。
 
             また講習会に戻ったら、ちょうど休憩時間だった。
 
             そしたら井上さんが受講者に「そんなお内裏様みたいにかしこまってないで、
 
             オケのメンバーの近くに行きなさい」といってくれた
 
             「やった~」聴講してるだけなのに、私は真っ先にホルンの人の横に
 
             座った。
 
                
             これが大変!私はオケの中で音をきいたことがなかった。ホルンの大きい
 
             音は予想出来たけど、木管や、弦があんな音で響くんだと生まれて初めて
 
             知ったのだ!演奏は金沢大学フィル。
 
             火の鳥の音が、こんな風にきこえる!すみません、指揮者講習会なのに、
 
             このとき指揮見てませんでした
 
             高校生の生徒も5時から聴講していたが、この子はバンドをやっていて3年前に
 
             うちに来て、クラシックの基礎からやった子だ。ラ・フォル・ジュルネのパスキエ
 
             さんも舞台の上できいていたのに、この日はパーカツションの隣りにすわり、
 
             やはり感じやすい子なので、その音のあまりの刺激に、次の日から放心
 
             状態になってしまい、せっかくの講習会を休んでしまった(今は元気です)
 
             それくらい衝撃でした。
 
             
          プログラムに、受講者の写真と一言が書いてあった。年齢制限35歳だったにも
 
          かかわらず、40歳以上の人も何人もいて、そのコメントを読んだだけで、泣けて
 
          しまった。
 
          私は最近、コンクールをよく受けるようになったが、エントリーは一般部門で、周りは、
 
          音大卒業したばっかりのバリバリ現役の子たちばかりだ。多分卒演で弾いたで
 
          あろう難曲を、ミスなくバリバリ弾く。結婚して子持ちなんて一人もいない。
 
          でもこの講習会は、そういう人が多かった。井上さんは、その一人一人に、
 
          厳しく、しかも愛情をもって指導している。
 
          2日目はシビアだった。松井晃子先生と大井さんの2台ピアノによるドヴォ8。
 
          みな、受講生は一様に身体が硬い。とくに肩とひじに、ものすごく力がはいって、
 
          姿勢が悪い。音楽も、もっと感じているだろうにそれを表現できないでいる。
 
          でも井上さんも広上さんも、こうしろ、ああしろとはいわない。受講生が自発的に
 
          行動を起こすのを待っている。
 
          基本の振り方、腕の動かしかたは、斎藤先生のお話とともに、井上さんがくわしく
 
          説明する。感動する私。
 
          来年から中学生、聴講させます!
 
          音楽的にも、ものすごくレベルが高い。広上さんが、コンサートでお話されてたけど、
 
          こんな豪華な講習会、日本でないです。
 
        
 
        次の日日曜は、いえの用事でいけなかった。最終日の月曜、大学の役員会が
 
        無事おわり、大ホールへ駆けつけた。
 
        驚いた!皆、ものすごくよくなってる!
 
        あんなに自信なさそうで、姿勢も悪かったメンバーが、舞台の上で、金フィルと堂々と
 
        演奏していた!午後からはOEKのメンバーが何とモーツアルト39番だ!
 
        いいなああのOEKのモーツアルトでふれるなんて!
 
        次々出てきたメンバーは、本当に生き生きと、音楽を楽しみ、堂々と指揮していた。
 
        OEKのメンバーのあんな良い音で、指示もして、どんなにしあわせだろうなあ。
 
        1日目から一緒に見てきた私は、もう母心だ。
 
 
        コンサートは素晴らしかった。選ばれたのは8名。
 
        大ホールにお客さんもかなりはいっている。
 
        ドヴォ8、1と3、2人ずつ。モーツアルト3人、3楽章+1人。
 
        うち、女性が3人
 
        中の1人は、よくおトイレでいっしょになってしゃべっていたので、
 
        なおさらうれしかった。
 
        広上さんのお弟子さんも何人かいましたが、基礎がきちんとしたうえで、井上さんの
 
        指導を受けた人、また去年ここまで来れずに自己流で頑張ってきた人、
 
        それぞれこの時期に、この講習会で、
 
        皆、本当に自然で音楽的な振りだった。素晴らしかった!
 
        きっとこれからIMAと同じように、ここから国際コンクールにどんどん出ていく事に
 
        なるのだろう。
 
        すばらしい数日間、本当にありがとうございました。
 
 
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