ピアノと海と花との生活 Ⅱ

~創造する芸術~

音楽家のお墓 Ⅴ  シューベルト

2006-11-10 | 音楽

 

         

         600曲以上もの美しい歌曲を作って、「歌曲の王」と呼ばれて

         いるシューベルトは、1797年にウィーンで生まれました。

         シューベルトの両親は、チェコの出身で、ウィーンで小学校

         を開いていました。

         シューベルトも早くから音楽の才能をあらわしましたが、11歳の

         時、王室礼拝堂のボーイソプラノの試験に合格してからそこで

         歌うようになり、国立神学校に進み、変声が始まって、学校を

         はなれてからも、作曲を続けて、すばらしい曲を世に送りだし

         ました。

         あふれ出る泉のように、『野ばら』『魔王』など、次々とその美しい

         歌曲が完成されました。

         シューベルトは大変内気で、繊細でしたが、そのやさしい人柄

         にひかれて、美しい音楽を愛し、才能をたたえる人々が集まり

         「シューベルティアーデ」と呼ばれたその会は、シューベルトを

         招いて、あちこちの家で開かれました。

         シューベルトは、同じウィーンにいたベートーヴェンを尊敬し、

         巨匠として仰いでいましたが、その内気さゆえに、コーヒー店で

         見かけても声もかけれず、結局ベートーヴェンが病で倒れ、最

         後の日々に、2度ほど病床を見舞ったそうです。

         ベートーヴェンが1827年3月26日に亡くなり、その葬儀に松明 

         をもって参列したシューベルトも、翌年、チフスを患い、31歳の

         若さで、この世を去ります。

         シューベルトのひときわ優雅で美しいお墓は、ベートーヴェン

         と共に、ウィーンの中央墓地にあります。

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