ピアノと海と花との生活 Ⅱ

~創造する芸術~

美術展 in  東京

2010-09-30 | 絵画

          

           私は東京・大阪・名古屋・京都などの出張のときは、必ず美術館にいくのだが

           今回は、超なかよしのまりちゃんが、この美術館で子供の案内のバイトをしていて、

           こんなにいい展覧会、今やってて、チケットもあるよということで、

           場所もコンサート会場とすぐ近くなので、コンサート前に2人でるんるんでいってきた。

           これは、以前イタリアにいったとき、

           http://blog.goo.ne.jp/alal23/e/10fc3b9945b1114d643b0ef674ff8e20

           http://blog.goo.ne.jp/alal23/e/ce9c54361e05b36ed2a382a08def03bd

           http://blog.goo.ne.jp/alal23/e/992002b703c368ccff5048d4687de141

           大感激したフィレンツェのウフィツィに献呈

           された、巨匠たちの自画像コレクション。

           これは非常におもしろかった。興奮!

             

           それぞれ、メダルとか自分のみせたいものを描いてたりして、その人の性格、

           感情がよく表現されてる。

           そうだよね、自画像って、集約されるもんね。

 

           ポスターになってるマリー・アントワネットの肖像画家ル・ブラン素晴らしかった。

                  

         1番きにいったのはこれ、シャガールの自画像。初めてみた。

         いい色だなあ。シャガールの色だけど、これ描くのに8年もかかって、

         彼の晩年の作品らしい。

         私は美術展にいくと必ず買うのが、クリアファイル。早速シャガールを買う。

         演奏会ではパンフレットが凄く多いため、洋服に色をあわせてこのクリアファイルをもって行く

         のだ。最近は大阪のサントリーミュ―ジアムでも、モネのお気に入りの絵のをゲット

         オペラシティでは、ドガ展のも一緒に購入できたので、初めてのピンク色のドガも

         カッチャッタ!

          

        今度は、真由子ちゃんのコンサートに横浜に来るので、これは絶対いきたい美術展。

          今のコンサートとタイアップしてるのだ。いい企画。

          あと、損保ジャパンはなんとあのゴッホのひまわり所有でした!

            

           おお!ある1部屋に突然、ひまわりが燦然と輝いていた!

           そうだ、ここにあったのだ。金の額の中にあるひまわりの、絵具は盛り上がって

           いて、ゴッホの息吹がきこえるかのように、そこに存在していた。

           随分前、安田火災がものすごい価格で購入し超話題になったとき、私も観に

           きていた。

           今日、会えるのと思ってなかった。

           ゴッホをみるときは、いつも頭がくらくらする。ニューヨークの星月夜もそうだった。

           このままコンサートに突入し、芸大は諦めたけど、同じビル内であった

           ベルギーアントワープはいった。

           チケット割引だったし。

            

          これはシャガールよりも色彩も穏やかなものが多かった。

          へんな私・・・いつも色と音に非常に刺激を受けてしまうため、

          印象が混じってもだめだし、むずかしいです。

          今回は、ものすごいたくさんの絵画の色と、いい音に会えて、

          極楽極み状態で、金沢に帰ってきました。

          

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ピカソ展 1

2010-08-14 | 絵画

            

                    

      これは誰の作品でしょう?

    スペインのマラガの白い大きな家でで生まれたパブロ・ルイス・ピカソが、

    アトリエで描いた最初の大作・・・何と15歳!の作品。

    すでに15歳で完成されていたピカソの芸術。

    ピカソの画集をみていると、これが1人の人間の作品なのかと思うほど、多様性。

 

    芸術家は感動の容器です・・・・画家というものは、充満と虚脱の状態を繰り返し体験します。

    これこそ芸術の秘密のすべてです・・・・画家は、彼の感動とヴィジョンをかなぐり捨てたいと

    いう緊急な必要性から絵を描くのです    ピカソ

   

         

   金沢でピカソ展があった。版画作品のみの展示。どうしてもいきたかった。

         

     しいのき迎賓館は石川県金沢市広坂に建設された多目的施設。(写真悪いですが

      2006年に事業着手し2010年4月10日に完成した,

     旧石川県庁(石川県庁舎)。

     http://www.shiinoki-geihinkan.jp/

           

       ピカソの芸術は、彼の目の前に次々現れた女性の影響で、どんどんメタモルフォーゼ

       する。

       このピカソ展には、ピカソのお孫さんと強い結びつきの長谷川智恵子さんの講演が

       あった。

       私は全く知らないで行った。

       版画展をゆっくり見たら、講演にぴったりの時間になった。

       先着順ということだったが、

       「ききたいんです」と受付でいったら、係りの方が笑顔で「どうぞ、どうぞ」といってくれた。

       こういう偶然性というような事が私はよくある。

       長谷川さんは、ご主人が画商の方で、結婚してから突然こういうお仕事に関わったそうだ。

       すごく美人で、はっきりとした言葉で、てきぱき話される方だ。

       アンディ・ウォーホルのモデルもしたらしい。

       彼女の講演は非常に面白かった。

       このちょっと前、NHKで長谷川さんの美術館の特集をしたら、来観数が爆発的に

       増えたとおっしゃっていた。

       その番組、見なかったなあと帰ってから自宅のTVを見たら、ブルーレイに夫が

       録画してあった。

       いつも夫は、私に見たらいいと思うものを順番にいれてある。

              

       ピカソの前に次々現れた女性たちは、皆、魅力的だ。

       IQ240だったゲーテは、その人生の中で、何度も青春が訪れ、常に恋をして、

       自分の芸術性を高めていった。

       以前、ドイツ、フランクフルトに行った時、ゲーテの生家を訪れ、

       愛読書「若きウェテルの悩み」を書いた机を、異常になでまわし、

       写真を撮ったまた異常な私(笑)

       そのとき、ゲーテが、厳しい父の目を盗んで、ガールフレンドに会うために、

       いつも抜け出してきた’窓’というのがあって、

       私は、感動して眺めたものだ。

       芸術とはそういうものだ。

       ピカソの特集、長くなりそう・・・

       コンサートも次々あるし、’新、ショパン考’も書きたい事が山のようにあるのだ。

       時間が・・・ね、むずかしいです。

       いいです。あるときに書きます

 

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ポーラ美術館コレクション  Ⅱ

2008-09-23 | 絵画

 

                 

                この作品は、アンリ・マティスの《室内・二人の音楽家》

       1869年、フランスの北部の町、ル・カトー=カンブレに生まれた

       マティスは、まず父親の勧めで、法学を学んだ後、美術を学び、

       鮮烈な色彩表現の旗手といわれました。

       色彩による装飾的構成の探求に生涯をかけたマティス、

       この作品の他にも、今回は3点、

       《リュート》というやはり楽器をもった女性の作品が印象的。

      

          今回、モネが好きな娘と一緒だったので、

          やっぱり気に入ったモネの作品。

          これは《グランド・ジャット島》1878年の作品。

      

          これは1900年《国会議事堂、バラ色のシンフォニー》

          留学中の息子を訪ねたロンドンでの作品。

          モネの作品を実際に観る時、

          1番印象に残るのが、私の場合、空の色なのですが、

          この作品の、見事な空の微妙な繊細な色彩が、

          強烈に心に残りました。

 

          ポーラ美術館のすばらしいコレクションを目の前にして、

          いい夏の1日となりました。 

次回は、OEKレポート!

興奮のコンサートが続いています! 

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ポーラ美術館コレクション  Ⅰ

2008-07-29 | 絵画

                     

箱根にあるポーラ美術館の収蔵作品の中から、精選された75点を集めた

’ポーラ美術館コレクション’が、

金沢21世紀美術館で開催されていました。

この美術館は、何度かブログにも書きましたが、

2004年に解説された全面ガラス張りのユニークな美術館。

その設計も、第9回国際建築展の最高賞である金獅子賞を受賞し、

入場者数も、国内の地方公立美術館では珍しく、

驚異的な数字で、全国的に有名になりました。

 

これも作品 「レアンドロのプール」(YouTubeで見れます!)

相変わらず刺激的な21美です。

               ’ポーラ美術館コレクション’から

      

                    ポール・シニャック《オーセールの橋》

 

               

                      ピカソ《裸婦》      

今回、娘と一緒に行ったのだが、娘が1番気にいったのは、

’点描画’スーラを代表とする、うつくしい点描画が何点かあり、

シニャックの作品は特に気に入ったらしい。

家に帰ってきてからも、点描画をまねしてばかりいる!

 

ピカソのこの作品は、スペインのカタルーニャ地方にある

サンタ・バルバラ山をモチーフに、恋人のフェルナンドを組み合わせた作品。

この時期に、フェルナンドを連作として20点もかいているが、

珍しい全身の絵。

 

       

                  ラウル・デュフィ《パリ》

今回、私が1番気にいったのはこれ。

月と太陽が同居する空間。エッフエル塔と、手前が青いのは、セーヌ河?

すごく大きな作品だったが、中から音楽がきこえて来るようで、

パリの町並みが、鮮やかな色彩で描かれていて、

心がうきうきする作品だった。

 

                次回はモネ・マティスなどです

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盗まれた名画 Ⅱ  ムンクを追え!《叫び》

2006-09-24 | 絵画

1994年2月12日、午前6時29分

ノルウエーの冬、夜明け前のまだ暗い時間、

世界有数の美術館として知られるノルウエー国立美術館の前に、

2人の男を乗せた盗難車が停まった。

美術館内では、定時の巡回を終えた警備員が、暖房の聞いた警備室にもどってきていた。

彼はこの仕事に就いて、わずか7ヶ月の新米警備員だった!

監視用モニターに、美術館の2階の高い窓に、ハシゴがかけられているのが写った。

が、警備員は気がつかなかった!

2人組は、すばやく中に入り込み、ムンクの56点の作品の中から、

世界に知られた名画《叫び》を吊り上げているワイヤーを切断し、

その重い額に飾られた絵を、ハシゴから滑らせた!

あらかじめ下にいた相棒が絵をしっかり受け止め、

たったの50秒で!時価86億円の《叫び》は、あきれるほど簡単に盗まれてしまったのだ!

ロンドン警視庁・美術特捜班 チャーリー・ヒル

この犯罪の行われた日は、いつもの冬の土曜日ではなく、

冬季オリンピック、リレハンメル大会の開催初日だった!

ところが、この盛大な祝典は、ムンク盗難事件で、台無しになってしまった。

犯人の姿をとらえたビデオ映像が繰り返し流され、

ノルウェー警察のもたつく捜査から、一任されたのが、

ロンドン美術捜査班〈アートスクワッド〉チャーリー・ヒル。

美術犯罪捜査世界NO1の腕前

名画略奪の目的は、絵画の値段が高騰するにつれ、

闇市場での通貨として使用されたりもするが、

究極の目的は、単純に自分たちの大胆さえを誇示したい、

マスコミに騒がれたい、といった戦利品として大いに自慢できるという腹立たしいものだ。

美術鑑定家の確かな目を持ち、犯人に接触する際、何通りもの人物になりすまし、

落ち着きのなさと無謀さを兼ね備え、刺激的な人生を歩んでいるチャーリー・ヒル。

エドワード・ドルニックの『ムンクを追え!』は、

このチャーリー・ヒルが鮮やかな手腕で、《叫び》を奪還するノン・フイクションです。

ムンク 

エドヴァルド・ムンク(1863-1944)は、ほぼ同時代のゴッホと同じように、

生涯不安におののきながら、生きた人だった。

ムンクは健康とは無縁の人生で、

《叫び》を制作していたときも、道を横断したり、ほんのわずかな段差を見ただけで、

著しく神経を消耗した。

こうした作品におけるムンクの目的は、

「人間の外面的特徴を描くのではなく、苦悩や感情を描く」ことにあった。

フエルメールの《手紙を書く女と召使》

歴史に残る天才的芸術家でありながら、その生涯は謎につつまれている、

フェルメール( 1632-1675)は、大好きな画家だが、

この現存する作品点数は、研究者によって異同はあるものの33~36点と少ない。

その貴重な作品の1つである《手紙を書く女と召使》は、

世界最大級の個人コレクションであるラスパラ・ハウスというところから盗まれ、

それを無傷で奪還したのが、チャーリー・ヒルだった。

《叫び》の追跡

チャールー・ヒルの約3ヶ月間、スリルと危険に満ちた捜査の結果、

ついに!5月7日、《叫び》が無事にまた無傷で戻ってきた!

その場所は、奇しくもムンクがアトリエを構えていたノルウエー、オースゴール。

何と《叫び》は、裏に描き損じがあり、さかさまに現在の姿があったのだ!

額縁だけ先に発見され、ヒルの所に戻ってきたのは、1枚の厚紙。

歴史はこういうところに真実があるのだ!

芸術をこよなく愛するヒル。

その本物の目は、絵そのものが、本物だと教えてくれるらしい。

再び盗まれた《叫び》

この本の著者、エドワード・ドルニックが原稿を出版社に送って1ヵ月後、

今度はムンク美術館で、入場者の目前で、銃をもった2人組の強盗の男たちによって、

ムンクの《叫び》と《マドンナ》が、壁からはずされ、2人は逃走した。

これが、先日8月30日に発見された《叫び》です。

ムンクは4種類の《叫び》を描いていて、

ヒルが取り返した国立美術館のものと、ムンク美術館のものが世界でもっとも有名である。 

しかし、これは、壁からはずしたときに壁に何度もたたきつけていたため、

つい先日のニュースでは、右側が少し折れ曲がっていて、

修復には1ヶ月ほどかかるそうだ。

全く心が痛い事実である。

 

  ~感想~

 美術品泥棒といえば、昔はどことなくスマートな印象があった。

 でもこのテーマでいろいろと資料や本を読むうちに、これらが、悪質な手段を用い

 た凶悪犯罪であり、ヴィクトリア時代の小説に登場する゜紳士泥棒゜は影を潜め、

 マネーロンダリングを本業とする凶悪なギャングが横行しているのだ。

 また、盗まれた名画が、無傷で帰ってくるパターンの事件はまだ救われるが、

 今回のムンクも、9月1日の新聞では、ほとんど無傷 と発表していたにもかかわら

 ずやっぱり、盗難時、あんな扱いだったのだから、損傷は免れなかったようだ。

 絵画をこよなく愛する私は、その事実がだんだん耐え難くなり、このシリーズも、

 4回ほど予定していましたが、ここでやめることにしました。

 本は資料として何冊か読みましたので、興味のある方はどうぞ。

    『盗まれたダ・ヴィンチ』  岡部昌幸監修  青春文庫

    『盗まれたフェルメール』 朽木ゆり子 新潮社

    『近代絵画の暗号』 若林直樹 文芸春秋

    『フェルメール デルフトの眺望』 アンソニー・ベイリー 白水社

  なお、次回からは、モーアァルトのことを、また不定期で少しずつ書きたいと思っ

  ています。

   

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盗まれた名画 Ⅰ  ルノワール 《水浴する女性》

2006-09-20 | 絵画

 

 今年の夏、金沢21世紀美術館に、’ベオグラード国立美術館所蔵~

 フランス近代絵画展’が開催されて、

 そのチケットにも印刷されていた、このルノワールの《水浴する女性》

 1996年に、2人の若い男たちによって、盗難され、4日後には、もどったものの、

 そのダメージは大きく、会場内にも、その写真が飾ってあって、

 一緒に行った娘ももちろん私も、強い衝撃を受けました。

 つい最近、8月31日、2004年にノルウェーのムンク美術館から強奪された、

 《叫び》と《マドンナ》が無事発見されたというニュースが、駆け巡り、

 特集しようと思っていた私は、驚きました。

 今日から4回に分けて書こうと思います。

第1回目は、ルノワールの《水浴する女性》です。

 

1996年3月14日~特別な1日~

100年に及ぶベオグラード国立美術館の歴史の中で、

特別な1日となってしまった1996年3月14日。

その日、閉館の時間が近づいた午後4時ごろ、

ジャケット姿の2人の若い男が、あわただしく常設展示室にはいっていった。

彼らは、ルーベンスやファン・ホイエンなどには目もくれず、

この美術館の顔、ベオグラードのモナリザといわれた《水浴する女性》の前で、立ち止まった!

瞬間の出来事

警備員たちは、彼らを別に怪しいと思わなかった。

通常通りに展示室の閉鎖を相談するため、2,3分展示室を離れた。

戻ってきたとき、彼らが見たものは、

《水浴する女性》の額縁と、ぽっかりあいた白い壁だった!

ベオグラード市警察

「ルノワールが盗まれた!」

警備員たちは直ちにベオグラード市警察に通報した。

額縁と残ったカンヴァスから、

犯行にはナイフ、ペン・ナイフなど鋭利な刃物が使われた事が判明した。

警察は捜査網を張り、直ちに容疑者リストをつくった。

翌15日の朝、前日美術館にやってきた男の人相に合う1人の若い男を尋問。

すぐに男は取り押さえられ、男の部屋の洋服ダンスの中から、

ぐしゃぐしゃに巻かれたあの《水浴する女性》を発見した!

ダメージの修復

3月18日、美術館に帰還した《水浴する女性》の、カンヴァスと絵の具層は

素人によって扱われたため、相当のダメージを受けていた。

それから、国立美術館の修復家による長期の絵画修復作業が続けられた。

(その様子も写真で飾られてありました)

よみがえった名画

1997年5月10日、ベオグラード国立美術館の前は、

多くの人で埋め尽くされた。

58点のルノワール作品が展示される中、

防弾ガラスによって守られ、燦然と輝く《水浴する女性》

このルノワール展は、50,000人もの入館者を数え、

もっとも成功した展覧会になった。

               ’Unknown Story of Modern Art'より

 

 次回は 盗まれた名画 Ⅱ ムンクを追え! です。お楽しみに!

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