新・東京日記 ~ママチャリで行くわヨ!~

子育ても一段落し、だいぶ落ち着いてきた日々の備忘録。

祝:「動く→動かす」(GCAP Japan)始動

2009-06-18 | Weblog
「ほっとけない世界のまずしさ」を前身に、そして昨年の洞爺湖G8サミットでこれまでにないアドボカシー活動を展開したG8サミットNGOフォーラム・開発/貧困ユニットの主要メンバーが中心となって結成されたのが、世界的なNGOムーブメントGlobal Call to Action against Poverty (GCAP)の日本版、「動く→動かす」 。今日は、記念すべきお披露目シンポジウムだったので、私も広尾のJICA地球ひろばに駆け付けた。


私自身、「ほっとけない」にもG8NGOフォーラムにも深くかかわっていたので、知った顔があちらにもこちらにも。久々に再会できた人々もたくさんいて、とても楽しいひとときであった。内容も本当にぴかいち。世界中の活動家の方々からの激励・お祝いビデオ・メッセージからはじまり、「動く→動かす」が再結成されるに至った経緯やミッションの説明。政策提言とそれを下支えするパブリック・モビライゼーションを中心に活動を展開していくそうだ。今回、日本の各界からのお祝いスピーチもあったのだが、日本国内の貧困問題に関する活動を行っている反貧困ネットワークの方も冒頭でお話をされた。これまでは、国際協力のコンテクストでの貧困削減運動と、日本国内の問題というのはある意味分断されていた。アフリカの貧困に日本ももっと支援を、というと、必ず「日本国内の経済状況だって悪いのに!」という反論があった。しかし、今回の金融危機を契機に、日本国内の貧困の状況と、世界の貧困の状況は同じ構造的問題をはらんでいるのだ、という理解が広まったように思う。それはやはり不均衡・不平等な富や資源の分配にあるのだろうし、弱者の声が政策に反映されていない、国の予算分配に反映されていないという事実がある。日本も「一億総中流」などと言われ、日本には貧困など存在しない、というメンタリティが政治家にもメディアにも行政府にも私たち市民にもあったのではないか。

それが、いつの間にか、貧困は広がっていた。。。。OECDの調べだと7人に1人の子どもが日本で貧困状態にあるという。母子家庭の子どもにいたっては、3人に2人だと。。。しかも、日本政府は子どもの貧困に関しても大人の貧困に関しても、データをとっていないというから驚いた。今、日本国内の貧困の問題と、世界の貧困の問題、そしてそれに対する市民による運動がリンクしはじめたのかなぁ、と思う。選挙をひかえ、これから遅ればせながら日本でもパラダイム・シフトがおこるのかもしれない。

現場で活動しているNGOの方々のパネルディスカッションもとても面白かった。反アパルトヘイト運動が、1976年に黒人の中学生や高校生たちによる平和なデモ更新に対して警察が発砲し、若者の死者が出たことから始まったことを初めて知った。

総括では、「動く→動かす」の事務局機能を率いているアフリカ日本協議会(AJF)というNGOの稲場さんによる「今こそ、貧困の無い公正な世界は作れるんだ、という強い信念を持ちましょう」という強いメッセージと、毎年10月17日に全世界で行われている「Stand Up and Take Action]キャンペーン(貧困撲滅への意思を表すためにみんなで立ち上がる、というイベント。全世界で一億人以上の人が昨年は立ち上がり、日本でも二万人以上の人が立ち上がった)の練習をしましょう、ということで、100名以上の参加者全員で、いざ、スタンドアップ!の練習をして、締めとなった(笑)この稲場さん、2006年に初めて会ったんだけど、話をした数分で、その頭脳明晰ぶり、博識ぶり、確固たる信念を持った活動家ぶりに驚嘆し、以来、仕事も一緒にしつつ、ずっと尊敬している。こういう人がいるんだね~。最近の日経ウーマンネットでも、ジャーナリストの吉田鈴香さんが大絶賛していて、私もうん、うん、とうなずきながら読みましたわ。詳しくは⇒ http://blog.5012.jp/nikkeiwoman/essay2/

他にも、すごい優秀かつ熱い人たちがNGO業界にはたくさんいて、話をすると本当に刺激になる。またいろいろと一緒にやっていきたいわぁ。

ここしばらく、「すっとこどっこい」な状況にあったので、知的刺激を受けて、モチベーションが上がったのでありがたかったです。。。。

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