シベリア鉄道というのはモスクワからウラジオストックまでの区間を一般的に言っているようで、何十年か前までは日本人旅行者も船でウラジオストックに渡り、そこからモスクワ、ヨーロッパへと入って行った人たちもいてロマン的格安ルートとして知られている。ところが正式にはその区間は、ウラル山脈東麓の重工業都市チェリャビンスクからウラジオストックの少し短めの区間を言うらしい。今回、落下して話題となった隕石はこの街のチェバルクリ湖という湖に落下した。確かに地図で見ると、小さな湖が散在している。隕石というのは今まで地球上に無かったものだから、その意味でロマンをかきたてられる。
湖の氷に穴が開いた。そこの人々の中には、その湖の氷に開いた穴は、明らかに関係あるとは思うのだが、「隕石とは関係ないのではないか」などと、のたまっている人たちもいるらしい。きっと騒ぎが大きくなるとその凍てつく穴の中に潜って調べなければならなくなるかもしれず、そんなことになるのはまっぴらだからに違いない。もう既に穴の水は新たな氷が張っている。今の時期、ロシアの極寒は半端じゃなさそうで、チェリャビンスクの街のことを調べていたら、現在の気温が13度と出ていて、何と暖かな、と思ったりしたのだが、その前に小さく、-と書かれてあった。マイナス13度!死んでしまうゾヨ! ロシア人の怠け心というか鷹揚さはさすがにそういう寒さの中での知恵なのかもしれない。下手に動かない方が好いのだろう・・・遅くても、やがて春は巡り来るであろうし・・・。その寒さの中では、かつかつと調べるために動きまわるのも億劫なのだと思う。早く帰って暖かな火の傍らでウオッカをカポッと飲んだ方がまだましということなのかもしれない。
shinbun,link:ロシア専門家「隕石と確認」 氷上湖の落下物を鑑定 2013-02-18
ロシア隕石落下の負傷者1200人に、被害額28億円超の見通し 2013-02-16 など