葡萄・・・、今年の収穫。
ほっておいたら綺麗に成った。数は多くはない。
今年はどうしてか強敵の黄金虫が少ない。ほとんどいない。
だから、成った分だけ食べられる。
黄金虫が少ないのは気候のせいかもしれない。
観光地などへ行くと、バラエティーショップというのがある。
定番の土産物グッズに混じって、工夫を凝らした面白グッズや
こんな変なの!?という試みのものもあったりして
眺めて回ることが多い。多種多様玉石混交・・・
バラエティーとはそういうものだし、そこが面白い。
でも、あまりに素っ頓狂なものが突如出現すると、良くも悪くも面食らう。
「バラエティー・ショーック!」
数年前のある夏の暑い日、都内のある有名日本庭園の近くをサンダル履きで歩いていた。
かなり幅の広い車道だったが、午後の太陽が照りつけるその車道に車は時折通るくらいで、それが却って暑さを際立たせていた。
丁度、交差点に差し掛かった頃、なにか実にそうぞうしい音が背後から近付いてきたのを覚えている。
それは、ガタピシといった音で、宮崎駿監督の映画にでも出てきそうな機械音だったのである。
振り返って見ると、錆びて全体が茶色に見える2トン車が交差点へ近づいて来ているのだった。
茶色の鉄の塊と言っていいそのトラックは僕の右側を通り過ぎ、
交差点で左へ曲がり始めた。その頃にはプスプスという変な音が混じりだした。
かなり大きな音を立てている割に、速度は遅かった。ゆっくりと目で追っていくことができるほどだったのである。
横断歩道を渡り始めようとしていた僕は足を止め、暑さで朦朧としながらその車を眺めた。
それはプスプスとガーガーといった複雑な音を立てつつ、歩くほどの速度で左へ曲がり、ついに横断歩道の真ん中で止まってしまった。
流行りのアイドリングストップかと思ったが、どうやらエンストのようだ。
横断歩道の真ん中で立ちはだかってアイドリングストップもないだろう。
静寂が辺りを包んだ。それまでの騒々しさが嘘のようだった。音はそこからのみ出ていたのだ。
一瞬シーンとして、また暑さが一層増したようだった。
笑いそうになったが、顔は汗だくでそんな気力も湧かなかった。
そのトラックの中では作業員風の運転手が慌てて屈みこんでは何かあれこれと操作を繰り返していた。
やがて変な音を立ててまたエンジンがかかったと思うと前より一層大きな音を立てて実に遅いスピードで動き始めるのだった。
私もまた横断歩道を渡り始めた。
暑さで何か疲労した感じだった。
その夜からである。足に違和感が出て痛くなり始めたのは。痛風だった。笑。
食べることに関心のある人と話をすることはとても楽しい。
逆に、まったく関心のない人と話すと実につまらない。
大阪は食い倒れの街とよく言われる。
大阪で何かものを食べて、外れだったと思ったことは一度もない。
何かとても豊かな気分になれる。単に自分が食いしん坊だからかとも思うが、必ずしもそうはいえないだろう。
大阪の人は、食べ物のことをよく話している。きっと食べること自体が好きなのだろう。好きこそものの上手なれ、ともいう。
食い倒れといわれるだけあって、安くて旨いものが多い。
人々の関心があるからこそ、提供する側もなんとか頑張るのだと思う。