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会津の旅人宿 地域との交流・旅人との交流が盛んな【会津野】宿主ブログ

地域の話題、旅人のホットな話題、季節のおいしい食べ物の話題など、会津へ旅する人々への話題中心の宿主ブログです。

【会津野】「善意と善意のぶつかり合い」で変化する社会を生き抜くには?

2015年09月25日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

雨降る会津野。13℃の朝です。空はどんよりと暗く、写真も露光不足で紫色っぽくなっています。

 

「明確な『善意と悪意のぶつかり合い』ならば目指すべき道筋は見えやすい。しかし、そうでなく『善意同士のぶつかり合い』に走った分断線を上手くつなぐ方法を私たちはまだ持ちあわせていない。私たちはその分断線を真正面から捉え、まだ見えぬその解決策を模索しなければならない。」

(中略)

「現在の『善意の分断』の背景にあるのは『一つの解がない。にもかかわらず一つの解を求める志向』、あるいは『科学的合理性に基づいた複数の解が並立している状況への認識不足』だ。これを私は近代化の進展の中で現れた、”再『宗教』化”と呼べる社会現象として捉えている。」

(中略)

「近代社会を支える基盤と思われていた科学への信頼や信用が失われた時、私たちの目の前に立ち現れているのは”再『宗教』化”と呼びうる社会現象だ。それは社会を覆い尽くしてきた科学が特権性を奪われ、かつて消し去ろうとした宗教と同等の位置に堕した状況だ。」

 

この文章は、福島出身の社会学者「開沼博」さんが書いたものです。原発事故前から原発と社会の関わりを研究していた開沼さんが、変化した社会を言葉で説明したもので、最近社会の大感心となった安保法案も「善意と善意のぶつかり合い」を経て、解を一つにしなければならなかったことで社会に分断が起きた現象と言えます。

憲法すらも解釈の違いにより信頼や信用が失われつつある現在、かつての封建制へと堕して落ちるようなことが起きているのかも知れません。

自由な時代と封建的な時代、どちらも生き方を良く考えれば幸せに生きることができるのは、歴史が証明しています。将棋などの高度な知能ゲームの世界において人工知能が人間の知能を超えることが起きています。今後さまざまな社会に現れてくるであろう人工知能は、老化と欲望がありません。人間が支配すれば、いつまでも下僕のように働きます。これからの封建制は、こういう形なのかなと、私はイメージしています。いま大切なことは、人工知能の上を行く「考える生き物」ということを放棄せず、生き抜くことなのでしょうか。

今日もすてきな一日を過ごしましょう。

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【会津野】アマチュア無線の講習会が会津で行われます

2015年09月24日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

薄い霧のたちこめる12℃の会津野です。稲刈りがはじまり、「はざかけ」された米を観れるようになりました。今日も、秋晴れになる予感です。

地域の知り合いから、「アマチュア無線の講習会」を会津で開きますという連絡がありました。詳細はこちらから

中学生の時、当時の「電話級アマチュア無線技士」の国家試験を受験し、私もアマチュア無線をはじめました。この講習会は、2日間の受講と最後に行われるテストである一定の成績をおさめれば、アマチュア無線をはじめるための「第四級アマチュア無線技士」の資格を取得することができます。

携帯電話やスマホの時代にアマチュア無線?と思われるかも知れませんが、現代の通信技術は、無線のマイクロ波と呼ばれる高い周波数の電波が多く使われています。これらがまだ未開発の時代、多くのアマチュア無線家により、マイクロ波の電波の特性が研究されたり、アマチュア無線の知識を活用して企業で研究が行われたりしていました。コンピュータ関係の開発で名を馳せた外国人なども、アマチュア無線の経験者が多いですね。

アマチュア無線の楽しみ方は、人それぞれですが、個人的研究の他に、災害時の活用や、世界のアマチュア無線家との交流もあります。

私が中学生・高校生の時は、近くのアマチュアと、だらだらといろんな話をすることが多かったように思います。世界共通語であるモールス符号を使う電信に、だんだんと興味を持ち、電信級アマチュア無線技士、第二級アマチュア無線技士、第一級アマチュア無線技士へとステップアップしていきました。大人になってからは、モールスを使って世界中のアマチュアと交信を楽しむようになりました。

私にとってのアマチュア無線は、知らない相手と「音」でコミュニケーションを取る練習の場であり、それはとても社会で役だったと思っています。

携帯電話やSNSは、知らない相手とコミュニケーションをとるスキルをはじめから要求され、まず「よく聴く」という練習が難しいメディアです。

こういう時代でゆっくりとコミュニケーション能力を育む目的を持ち、たくさんの子どもたちに挑戦していただくと素晴らしいと思っています。

今日もすてきな一日を過ごしましょう。

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【会津野】社会的老化

2015年09月23日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

霧のたちこめる11℃の会津野です。今日も、秋晴れになる予感です。朝の気温が日に日に下がります。

今日は、フランスの社会学者ピエール・ブルデューの云う「社会的老化」を紹介しましょう。

「社会的老化」とは、「自分の願望を今ある客観的可能性に合わせ、そうして自分の置かれている存在状態と折り合いをつけて、自分があるがままのものになろうとし、時運がもっているだけで満足しようとするようしむけられてゆく」作用のことである。

なんだか難しい内容ですが、簡単に云うと、「社会の中で希望をもつものの、世の中なかなかうまくいきません。社会に応じて自分の考えを少しづつ変えていき、身の丈に合わせたことをする。そしてチャンスがあれば、自分で満足する行動をとる。」というようなことだと私は思います。

昨今「身の丈にあわせる」という言葉を良く聴きます。はっきり言って「あきらめ」と聴こえてしまうこの言葉は、「自分から希望を捨てる」という言いにくい感情を、「社会的老化」の概念で言いあらわしたものでしょう。

成熟した社会を生きていく我々は、こういう表現を使って社会と折り合いをつけていくことが必要なのでしょうか。

今日もすてきな一日を過ごしましょう。

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【会津野】ジェネレーションZ

2015年09月22日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

今朝もきれいな秋晴れです。気温は13℃、日に日に秋が深まってきています。たんぼでは、農家のみなさんが米の収穫をはじめました。これから秋の新米が楽しめる季節になります。

今日は「ジェネレーションZ」のことを考えてみましょう。ニューヨークタイムズに長い記事が掲載されました。記事その1 記事その2

アメリカで使われる世代層の区分のひとつが「ジェネレーションZ」です。

それぞれの世代の定義を見てみると、

ジェネレーションZ 0歳~19歳 26%
ミレニアルズ 20歳~37歳 25%
ジェネレーションX 38歳~49歳 15%
ベビーブーマー 50歳~68歳 24%
スイング 69歳以上 10%

となっています。最後のパーセンテージは、アメリカの全人口に占める割合です。

このように、社会的行動を映す世代層の分布のうち、ジェネレーションZが最大勢力になったことがわかります。

では、ジェネレーションZの世代層は、どんな行動をするのでしょうか?

2001年の9・11テロ後に育ったこの世代は、不確実性を増す世界を生き抜くために、安全ないしは無難を気にかける人が多くなっています。その結果、無茶な衝動的行動を慎む傾向があります。日本でのこの世代層は高齢化の陰に隠れて目立ちませんが、ケンカをする若者が極端に減ってきていることが実感できます。

仲間を批判せず、勝ち負けにこだわらず、自分たちのメンタリティを守り安全につなげる若者たちは、産業社会に支配的な競争原理を忌避して、他者との共同性を重視し、存在するものすべてに等しく価値を見出そうとする態度があります。

終身雇用制などの古い価値観も、もう終わりを告げていることを肌で感じています。

インバウンドでジェネレーションZが日本をたくさん訪れる時代が、すぐそこまできています。

宿屋も、いままでの日本人的感覚から脱皮する必要がありそうです。

今日もすてきな一日を過ごしましょう。

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【会津野】バイク乗りの只見線応援団の方々

2015年09月21日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

きれいな秋晴れを予感させる14℃の会津野の朝です。

昨晩は、バイク乗りの方が大勢おいでになりました。4年前の福島新潟豪雨により寸断されているJR只見線。9月の関東東北豪雨でも、また新たな寸断が発生しています。そんななか、このJR只見線の復旧を応援いただく只見線応援団向けの企画が実施されています。

奥会津ふるさと応援商品券」がそれです。この商品券は、只見線沿線の宿泊施設にお泊りの方で只見線応援団にお入りいただいた方に、2000円の商品券がプレゼントされるものです。

私どもの宿も、只見線沿線ですので、毎晩せっせとお客様に只見線応援団の説明をし、商品券を交付させていただいております。

お客様は、「あぶく銭?(失礼!)」を手になさり、その商品券で「1杯飲んでみようか」や、おみやげにパンやコーヒーをお持ちになったりと、皆さん楽しんでおられます。

バイクで不通になっている沿線風景を楽しむのも、只見線応援の立派な形だと私たちは思っております。

この企画は来年1月まで続きます。ぜひ、みなさんもご活用いただき、只見線を復旧する意思決定をJRにさせるよう、応援をよろしくお願いいたします。

今日もすてきな一日を過ごしましょう。

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