おはようございます。会津美里町自然エネルギー研究会会長の長谷川洋一です。
今日はいつもと違った顔での投稿です。
2月1日に、会津美里公民館で「まち読みin会津美里」が行われました。
総勢27名の参加をいただき、白熱した意見交換が行われ、大変有意義な方向性を見出すことが出来ました。ご参加いただきましたみなさんはもちろんのこと、陰から支えてくれた方々にも心より感謝申し上げたいと思います。
「まち読み」で見出された結論から言うと、
・「炭」を使った暮らし
・「薪」を使った暮らし
・「高齢者」を「光齢者」に!美里モデルの実践
という意見が集約されました。
「まち読み」とは、1冊の題材本を皆で読みながら、アクションを紡ぎだす次世代型勉強会のことで、今回は藻谷浩介・NHK広島取材班共著「里山資本主義」を題材として行いました。
まず最初に、課題本に出てくる域際収支を会津美里町を対象に試算したデータ、現在町全体で使っているエネルギーの総量、町で作り出しているエネルギーや潜在的資源の量のデータを、皆さんと共有するところからはじめました。
勉強会は、一般社団法人グロウイングクラウド(郡山市)さんと一般社団法人ReadForAction(東京都)さんの2つの団体にご協力をいただき、百戦錬磨のファシリテータにより、どんどんと参加者の頭の中からや課題本の中から求めている意見や方向性が出てきます。それらの意見をまず「未来」として理想型でまとめ、次に「現在」を見つめる。その差が「実行」することで、その中から「実践」できるものを選び出してゆく。そこででてきた結論が先ほどの項目です。
「炭」については、会津美里町は焼き物文化を持つ町ですので、窯焼きについての技術が伝承されています。陶器を焼くことと炭を焼くことは焼き方は、窯の構造こそ違うものの、非常に近似性のある分野。昔は炭焼きと言えば山の中で行われていたけれど、現在の知見を用いてすぐそこにある山から里へ材料を運び、高効率の未来の炭焼きを目指すような未来志向も素晴らしかったです。いままで気づかなかったこととして、木片から作るペレットは、ペレット作成段階で外部エネルギーを必要としますが、炭焼きは木材そのものの持つエネルギーで炭を作るまでのエネルギーが自己完結できます。このような素晴らしい知見が出てくることにも、多様な頭脳を集める素晴らしい成果だったと思います。
「薪」については、暖房やかまどの熱源として使用するには最適。こちらも効率的に利用するために考えられたロケットストーブなどの利用を通じ、未来型の薪利用を志向する方向性が見出されました。
更に、未来の木材利用を目指すためには木材の基礎的なことも次世代に伝えなくてはなりません。そこで基礎的な知識を持つ高齢者の方々に、様々な基礎知識を伝えていただく。それが、美里モデル。伝える人だけでなく、教わる人も基礎知識を応用して暮らしに役立てていく。それぞれの世代が生きがいを持てるようなモデルを目指します。
この勉強会は、研究会としての考える課題のヒントにもなりました。
・炭を高効率で焼くには?
・炭を身近に利用するための機器はどんなものを使う?
・ロケットストーブを身近に利用するにはどうする?
・木材の基礎知識を光齢者から引き出す機会を作る必要
・木材利用の応用を実践する次世代をどうやって引き込む?
こういう課題を、これから考えていくことになるのでしょうか。
この課題を進めれば、楽しそうなコニュニテイができそうな気がしてきました。
今日も楽しい1日を過ごしましょう。
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