音信

小池純代の手帖から

日毎の音 燭 201217

2020-12-17 | 日記

  燭


 燭ひとつ澄みてかがやくその巡り闇の深みの極みなきなり


 燭を手に夜通し遊ぶ燭を手にともしつづけて夜を滅ぼす


 燃える火を彼の頭に積みましたミリエル司教の銀の燭台


 おそらくは紙燭のなごり手にならすスマートフォンのひらたい光


 燭光はカンデラでありカンデラはキャンドルである光度のみなもと





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