西日本新聞に、技術流出防止のために不正競争防止法を改正を急ぐべき、という趣旨の社説がありました。
「産業スパイ防止 先端技術情報を守らねば」 (8月1日付) ※Googleアラートで知りました。
営業秘密の流出については、不正競争防止法という法律で規制されています。
確かに、この社説のいうように、現状の法律には、海外の同様の規制に比べるといろいろ不十分なところがありますね(罰金の上限が低い等)。
そういうところは、改正して、ぜひともグローバル基準にすべきですよね。
そもそも、営業秘密の流出に関する罰則そのものが平成15年の法改正によって導入されたばかりという有り様で、なんというか、のんびりしてます。
でも、法律でいくら厳罰化したり規制を強化して、流出させたら痛い目見るってけん制しても、やっぱり流出させるやつは流出させるんですよね。
お金に困っていたら、人間、誘惑に負けちゃう場合もあります。秘密保持契約をしたって、それは同じ。
正社員であろうと、派遣社員であろうと、そこも関係ないですね。
なので、流出防止に向けた事前の法的な対処にはどうしても限界があります。
とすると、企業としては、情報の管理は本当に重要です。
例えば、今回のベネッセの事件、流出した顧客情報は、情報へのアクセス制限があり、USBメモリへのコピーはエラーとなる設定など、秘密情報としての管理はされていました。
でも、スマホへのコピーに対応できていないかったという、システムの不備に付け入られてしまいました。
完全な流出防止システムというのもあり得ないですが、管理システムの構成、運用などを常にブラッシュアップし続けて、可能な限り、流出を防止する仕組みを作っていくしかないですね。
ちなみに、中小企業としては、まずは秘密管理の仕組みを作ることが大前提です。
これは、事前の流出防止のためだけでなく、事後の法的対処のためにもです。その仕組み、できていますか?
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