以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

PWM制御・・・でも、まだ装着しないで下さい!

2013-12-12 18:58:06 | 日記
PWM制御の理論につきましては・・・。

http://www2.denshi.numazu-ct.ac.jp/mirs/m3db/kaihatu/document/team/mirs94/data/seika_05/other/pwm.htm

で・・・詳しく紹介されている方がいらっしゃいますのでココでは割愛致します。


まあ、W124等の旧車に用いる意味としましてはファンレジスターを用いない電動補助ファンの回転制御が可能になるという部分が第一で、ファンの回転数も任意で調整出来てしまうという部分でも利便性も上がるという発想から開発を進めて参りました。


実際、PWM制御ユニットからどんな波形が出力されるのかと疑問を持たれる方も多いかと存じます。

単に「方形波」とお答え致しましても「方形波」ってどんなモノかも理解されていない方も勿論いらっしゃると存じますので実際にオシロスコープで表示させた方形波を画像にて公開致します。




















と・・・まあ、オシロスコープに表示されている波形が方形波ってモノでしてPWM=Pulse Width Modulationの名の通り方形波の示すON-OFFの繰り返しで負荷を制御してしまおうというモノであります。

簡単に言えばDCモーターの回転力のエネルギーとなる電源の高速ON-OFFで「一瞬慣性で回してまた一瞬電磁石の引き合いと反発で回して」の繰り返しを行ってDCモーターの回転速度を抑制制御してしまおうという方式です。


PWM制御は負荷となるDCモーターのマイナス側で「ローサイドスイッチング」で行うのが対策の部分を含めましてもモジュール回路を簡略化出来るというメリットがあります。


よって・・・先日の当ブログで推奨した電動補助ファンシステムのマイナススイッチング化を行った上でのPWM制御の追加装着となります。


又は、マイナススイッチング化した低速電動補助ファン回路側からレジスターを取り去ってPWM制御方式に改造するのか等選択肢は御座居ます。


弊社ではA/Cの圧力SWで回転している低速電動ファンシステムはマイナススイッチングにてファンレジスターを全閉防滴式に変更してボディアース手前に設置し、新たに中速モードとした回路をPWM制御として追加することが望ましいと考えます。

この方式で万が一、低速側又は中速側の回路上にて故障が発生した場合におけるエマージェンシーという手段がとれます。

こうすることで電動補助ファンの高速回転の継続を避け、電動補助ファン回路故障時の電動補助ファンの30分以上の定格外継続運転を極力防止することが出来ます。

以上、電動補助ファンシステムのみについてスイッチング回路の故障時の対策を画策致しましたが・・・。


冷却経路やウォーターポンプ,サーモスタット,ラジエーター本体等に問題を抱えている個体には全く当てはまりませんし、増してやカップリングファンが適正に回転していない個体には電動補助ファン側で講じる対策は御座居ません。

電動補助ファンはあくまでも「補助」の意味でしかなく、「冷やす」という部分のメインステージはカップリングファンが車両正面から風を引き抜くことで冷却を行っておりますのでカップリングが劣化してカップリングファンの回転数が遅くなったことで起きる冷却効率の低下を補うことは殆ど不可能です。

要するに・・・どんなに酷暑の真夏であっても、走行中に水温が簡単に107℃を超えて高速補助電動ファンが回転する時点で何か問題を抱えているのは確実ですし高速電動補助ファンが走行中に継続回転する時点で異常と考えるべきです。

渋滞中に高速電動補助ファンが回って水温が下がって、また補助ファンが停止して・・・暫くしてまた水温が上がって高速電動補助ファンが回って・・・という制御であれば正常と考えても良いでしょう。

高速電動補助ファンの継続回転で常に水温が100℃近辺何てお車は冷却系を根本から見直して整備を要しますので誤解なさらない様にして下さいませ。


又、INGキーONでいきなり高速電動補助ファンが全開回転何てのも明らかに異常ですから早急に対処が必要です!

放置すると??

この寒い季節に補助電動ファン全開ではオーバークールも有り得ますし、何よりも高価な補助電動ファンが崩御する可能性が高いです。

水温センサーのトラブルやクライメートコントロールAssyのトラブルで引き起こされていることが多いので早目に専門家の診断を仰いで下さいませ。








純正部品だって。。。

2013-12-12 09:19:35 | 日記
恐ろしいラビリンスに嵌ることがあります。

先日。。。

某104エンジンでいきなり出るエンジン不調。。。

CP診断機で故障状態を探ると1番の点火コイルの断絶と出る。。。

このお車は、イグニッションコイルもプラグもメインハーネスも最近交換しています。

はて、、、何でしょね??

と、タペットカバー上のカバーを剥がしてイグニッションコイルを確認。。。

この時点ではエンジン不調、、、失火でブルブルと震えていまして。。。

取り敢えず、エラーの出ている1番のダイレクトイグニッションコイルを外してプラグも外してみて確認。。。

確かにカブっていて失火はしている感じです。

プラグを掃除してダイレクトイグニッションコイルを再度接続してイグナイターからのコネクターを挿して、、、再度エンジン始動。。。

今度は何事も無かった様に正常点火。。。つまりブルブルなど微塵も無い状態。。。(ーー;)


で、、、診断機をかけると異常なし。




はて??って、、、コトは何かの接続の問題??

試しにエンジンをアイドル状態にして1番に挿さっているダイレクトイグニッションコイルと接続されているイグナイターからのソケットを握って回したり揺すったりしてみたらですね。。。


いきなり失火が始まってくれて振動がブルブルと、、、ある位置で正常になったり。。。∑(゜Д゜)

で、、、ソケットを分解してみると内部のリード線がハンダ不良で遊んでました。。。

再ハンダとソケットのアース端子接触部のピンを若干引き起こしてあげてから再度接続。

今度はアイドル中にしつこく指先で虐めても正常なアイドルに変化は起きず完了となりました。


今回の原因はメインハーネスの製造不良が引き起こしたお話ですが、海外の無鉛ハンダによるハンダ付け箇所のトラブルが非常に多いので純正新品部品でもこういったケースが全国的に多い様です。

毒車の部品は国産車の部品の様に不良率が非常に低いという品質のモノではないので純正新品部品でも疑う余地が沢山あるというのが常識と思う方が腹も立たないかもですね。。。_φ( ̄ー ̄ )