2019年4月6日(土) オフの日

2019-04-06 21:33:27 | インフレとデフレ
今日はオフ。

土曜日のオフということで、
13時からTBSラジオの「久米宏ラジオなんですけど」を聴いた。
今週のテーマは「この春の『値上げラッシュ』にひとこと!」

投稿されたものは現政権の経済政策を批判する内容が多く、
それはそれで溜飲が下がって面白かったのだけれど、
(久米さんの番組は権力に媚びへつらうことがないので安心して聴ける)
このテーマに関してはなんとなく心に引っ掛かるものがある。

以前から感じていたことだけれど、
そもそも政府日銀はアベノミクスを開始した当初から
「デフレ脱却」「2%のインフレへ」を旗印にしてきたはず。
そしてそれは正しいことのようにマスコミも報道してきたはず。
そしてインフレ率がいつまでも2%に達しないことに対して日銀を批判してもきた。

でも、値上げラッシュなんでしょ?
つまりは物価は上がってるんじゃない?
インフレ率2%なんてとっくに達成されてるんじゃないの?
つまりはアベノミクスの「目的」は達成されたんじゃないの?

それでいて「値上げラッシュはけしからん」と騒ぐマスコミは
なんだか整合性がないよなー、と思わないだろうか?
「どっちだよ!」と私は思ってしまう。

これらのことには何か裏があるんだろうね。
なんとしても金融緩和を続けるために政府はインフレ率を低く偽装している可能性も考えられる。
そもそも「インフレ=好景気」「デフレ=不景気」という定義自体を疑う必要があるのではないか。
つまりはアベノミクスの当初の目標「デフレ脱却」「2%のインフレへ」自体がピント外れの大間違いであったと。
だとすれば、この6年間はいったい何だったんだ!

そこで「インフレとデフレ」について今後時折このブログで考えていきたいと思う。
まずは「インフレ経済学」というイカサマ理論に汚染されていない2人のエコノミストの本を紹介。
この2人に共通しているのは歴史をかなり深く勉強していることだ。


増田悦佐
『デフレ救国論~本当は怖ろしいアベノミクスの正体』
(徳間ポケット・2013)




デフレはそんなに悪いのか?
デフレを克服すれば日本経済は安定なのか。
名だたるエコノミスト、政治家らがよってたかって「デフレ克服」をうたうのはなぜなのか。
そして、インフレにして得をするのは誰か?
著者はこれまで、日本経済はもともと世界を圧倒する強さを持つという持論を展開し続けてきたが、
現政権のインフレ・円安政策にはきわめて強い危機感をおぼえるという。
げんに、エネルギー価格、輸入食品等の価格が上昇しはじめ、庶民の生活を脅かしはじめている。
このままでは、せっかく強固な日本経済が危ないのだ!
日本を読み解く上で重要な問題をあぶり出し、
日本経済、世界経済をとりまいている幻想、嘘、思惑を浮き彫りにしていく。
人気エコノミストの意欲作!




中原圭介
『インフレどころか世界はこれからデフレで蘇る』
(PHP新書・2014)




世界各国は大胆な金融緩和を行なっているのに、なぜわが国は「世界標準」から逸脱するのか。
「異次元緩和」の前に聞かれた常套句だ。
しかしアメリカでインフレによって株高を謳歌するエリートと、
物価高で疲弊する国民の格差が凄まじく拡大している事実は知られていない。
「貯蓄大国」日本に誤った処方箋を持ち込んだ結果、いかなる副作用が起こっているのか。
そもそも歴史に学べば「デフレ=悪」の構図は成り立たない。
そして日本がインフレ政策を進める一方で、世界は「良いデフレ」に向かっている。
そこで応援すべき「理想の会社」像を示しつつ、カリスマエコノミストが描き出す10年後の未来。