
さわやかな秋風が、カーテンを揺らした。普段は反応しない黒娘が、カーテンに向かって、尾を振り、軽やかに走り出す。その時・・・

病・怪我で瀕死だった彼は、ドクターに庭の草むらにそっと横たえられると、眠るように息を引き取ったということです。
彼は、秋の風に乗って、最後に唯一仲の良かった黒娘に別れを告げに来たんです。いろいろありがとなー!と。かぁさんも、いっぱいいっぱいご飯食べさせてくれてありがとー!と。黒娘はしばらく窓際で外を見続けていたそうです。こちらこそ、ありがとう。
名古屋にいた私の所には・・・来ませんでした。安らかに。