たろを愛でてる
最中に
「ダメだよ。ふくちゃん」
と
遠方の机の脇で
なにかに狙いを定めている
ふくちゃんに声をかける。
驚いたような顔で私の方をふりむく
ふくちゃん。
「びっくりしたでしょ」
目をみて、呼びかける。
「ちゃんと」
にっこり笑って
「みてるのよ〜。ふくちゃんのこと。」
ふくちゃんは、
しばらく考えて
机の脇からどいて
私の座っているソファに来て寝転んだ。
太郎が甘えて私の膝の上にいるので
ふくちゃんは、
イラっとして、気を引こうとして
電源コードを噛むいたずらを・・と思っていたのだった。
それを、私が呼び止めたら、
やめた。
ちゃんと
みてるのよ。
ふくちゃんのことも。
太郎を可愛がっていても
ふくちゃんのことを。