株と浮き世の話

身近な話題と終活の迷い道

ALS嘱託殺人と「楢山節考」の間をつなぐもの(その2)

2020-07-31 10:04:45 | 真実の究明

 この問題について書いた後いろんな事柄が具体的に浮かんできました。
ALS患者は長い闘病生活に疲れ果て安楽死させてくれるように報酬を払って依頼しています。実行した医師はお金には困っていなっかったようですし、一人で出来ることを二人でやっています。恐らく延命第一主義のこの業界にも人の生きる事への尊厳を尊重する医師達が一定数いることは事実のようです。時々似たような事件が起こります。
また以前に社会的にも立派な活動をしてきた方が、人工透析を5年も続けてきたが膨大な医療費をかけて生きていく価値はあるのだろうかと自問自答する様子がTVで紹介されていました。

後期高齢者が医療費を爆食いして若い世代に重い負担をかけている現状を楢山節考のおりんさんならどう見るでしょうか。人の命は地球より重いと言った政治家もいます。
 人の意志と尊厳・死生観・宗教・思想・家族の思い・法律の問題・業界の思惑・科学の発達・社会の秩序・安楽死・死後の世界・等々ALS嘱託殺人と楢山節考の連立方程式には多くの変数が 有りすぎます。

10年以上前に江藤淳氏が自殺したり、2年前には西部邁氏が多摩川に入水して自死しました。お二人共バリバリの思想家であり哲学者でもありました。
西部邁氏は自分の体が衰えて行くのを病んでいたようです。最後の方はチョ-クが持てずに左手で支えながら黒板に書いていました。執筆は娘さんへの口述だったようです。
よく「大きな声では言えませんが・・」といってタブ-となっている問題を一刀両断に斬り捨て、ニコッと笑う少年のような笑顔は忘れられません。時折「自分の始末は自分でつける」とも言っていましたので熟考の自死だったと思います。彼の美学だったのでしょう。

形を変えた現代の楢山節考のおりんさんだったのかなぁ   凡人には冬の多摩川は冷たいしその度胸も無いし・・(^_^;)  でも生産性ゼロでゴミと糞尿生産機じゃねぇ-しっかりしなきゃ(^_-)

 


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