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アタマジラミ再び増加

2010年03月31日 | Weblog

アタマジラミ再び増加 目の細かい専用くしが効果的

3月31日9時15分配信 産経新聞

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駆除用のくしを使った実験。くしの目が細かいため、薬では効果がない卵も駆除可能という(エフシージー総合研究所提供)(写真:産経新聞)
 人の頭髪に寄生するアタマジラミが最近、再び増えている。特に小学校低学年以下の子供と家族は要注意で、専門家は「家庭はもちろん、保育園や学校の対応が大切」とアドバイス。成虫や幼虫には駆除剤のシャンプーが使われるほか、目の細かい専用のくしなら卵も含めて効果があることが、民間機関の実験で示された。(草下健夫)

  [フォト] 人の頭髪に寄生、アタマジラミの成虫

 ◆誤解が流行に

 「アタマジラミでの受診が非常に増えている。例えば保育園で流行(はや)り、兄弟に移って家族や小学校に広がったりしている。幼児は頭をくっつけて遊ぶので、集団発生につながっているようだ」。高野医科クリニック(東京都葛飾区)の畑三恵子院長(皮膚科)は現状をこう分析する。

 流行を防ぐには、保育園や幼稚園、学校の対応が肝心だ。1人にシラミがいたら、早急に保護者に「感染者が出たので、家庭で子供の頭を見てください。異変があれば、すぐ皮膚科へ」とのプリントを配り、注意を促すことが望まれる。

 畑院長は「意識の高い先生は全員の頭をチェックして皮膚科受診を勧めており、治りが早い。逆に先生によっては不潔が原因だと勘違いし、告知が遅れて広がってしまう」と指摘する。

 感染しても通園通学してよいが、「帽子やマフラーの貸し借り、友達の家での宿泊、頭を着けるような遊びは控えさせる。プールの水からシラミが移ることもあり、プールは禁止」。

 シラミと似ていても、ヘアーキャストというフケの一種が髪に付いていることもあり、まずは皮膚科で確認すべきだという。1人が感染したら、家族全員の受診が必要。卵の殻があったら治療を終えてよいという見解もあるが、治っていないことがあるという。

 治療には駆除剤「スミスリン」のシャンプーやパウダーが成虫や幼虫には有効で、使い方も簡単で広く使われている。ただ、シラミの卵には効果がないのに加え、最近では、駆除剤が効かない「スミスリン抵抗性アタマジラミ」も増えていると指摘されている。

 くしで髪をとかし、物理的に駆除する方法もある。効果を高めるため、一般的なくしの場合は目にガーゼをはさみ込んで髪をとかすとよい。「駆除剤に加え、目の細かいくしも併用できれば効果的」と畑院長。

 ◆「卵にも有効」

 民間調査機関「エフシージー総合研究所」(品川区)がネット通販などで売られているアタマジラミ駆除用のくし2種類を実験し、昨年12月に結果をまとめた。人の頭髪のカツラにのりを吹きつけ、シラミの卵に見立てた砂を接着。くしのうち、「Lice Meister」で100%、「Nit Free」も99・06%除去できたという。

 同研究所は「これらの駆除用のくしの目は0・1~0・2ミリ、アタマジラミの卵は0・5ミリ程度で、卵も駆除できる」としている。

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