<ダイキンオーキッドレディス 最終日◇10日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6514ヤード・パー72>
気丈なうちなーんちゅが涙した。沖縄県にある琉球ゴルフ倶楽部で行われた国内女子ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」最終日、比嘉真美子はウィニングパットを決めると、勝利をかみしめながら目を潤ませた。
涙ぽろぽろ 比嘉真美子さんおめでとう【写真】
2位に7打差をつけてのスタート。周囲は余裕だと思っても、本人はいつも以上に緊張していた。「変な緊張感もなくスタートできたと思いましたが、この大会には思い入れが強いぶん、思った以上に緊張してしまっていた」。3番で5mを沈めてバーディを先行させたものの、7番で1.5mのパーパットを外すと8番パー3ではティショットを右の木に当てるなどダブルボギー。暗雲が一気に立ちこめる。
流れを断ち切ろうと試行錯誤を繰り返しても、一度傾いたものは中々戻らない。11番で1つ戻すも13番パー3ではバンカーにつかまるなど4オン1パットでこの日2つ目のダブルボギー。さらに、15番からの連続ボギーで一気に2打差まで詰め寄られてしまう。
だが、最後には執念が競り勝った。17番でピンまで98ヤードの2打目を2mにつけてバーディを奪取。18番パー5もきっちり3オン2パットでパーとして、2004年の宮里藍以来となる沖縄県勢の優勝を果たした。
この試合に勝つのが夢だった。「小学校5年生でゴルフを始めて、その年と翌年にこの大会でボランティアをしました。その時に女子プロのかっこいい姿を見てプロゴルファーになりたいと思った。そしてこの大会で勝ちたいと思いました」。今でも覚えているのは女王のたたずまい。「練習場でボールを渡す役目だったのですが、不動裕理さんがいらっしゃって。見ていて“こんなにすごい人がいるんだ”と子どもながらに思いました」。こういう風になりたい。決意した瞬間だった。
それからというものダイキンで勝つことが夢のひとつとなった。「それが現実となり、それで18番で涙を。まだ夢と現実の狭間でしたけど。プロになってまだ短いですが、いい年も悪い年もある。でも、頑張り続けたらいいことがあると改めて思いました」。念願がかなった瞬間、喜びが涙となってこぼれ落ちた。
開幕戦で地元Vでも、これはまだスタート。比嘉にはまだ夢がある。東京五輪への出場だ。今回、優勝したもののまだ上には畑岡奈紗と鈴木愛がおり、世界ランキングの大幅な上昇が求められる。「勝ちまくらないと届かない位置。毎週優勝争いをしないといけません」と前置きした上で、「チャンスがあるなら全力でつかみに行きたい。夢で終わらせず、自分でかなえたい」。地元大会優勝の夢をかなえても、まだまだ大志が尽きることはない。
他にも賞金女王という願いもある。「賞金女王はまだ考えていないですが、シーズン終盤で今日よりも成長していれば可能性はあると思います。今日みたいなゴルフをしていたら優勝争いで勝てませんから」。次なる夢へ。まだまだ歩みを止めるわけにはいかない。(文・秋田義和)
以上、アルバニュース
現時点で賞金女王になる可能性が一番高い選手だと思う。
来年は東京五輪であり、世界ランキングを上げないと出場できないので今年はフルに頑張ってほしい。
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