No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

下田幻影②〜日暮れとシンクロ

2024-10-01 | 街:静岡











この日は用事を済ませてから下田に来て、市内の温泉ホテルに宿泊した(朝食のみ付いたプラン)。普通の町でビジネスホテルに泊まるよりも格安だった。下田に着いた時点では青空が残っていたが、歩いてホテルに向かい、チェックインしてから温泉に浸かり、街に出る頃になると日が暮れ始めていた。それが前回の記事で、その続きとなる。

商店街を抜けて辿り着いたのは市中観光の目玉である「ペリーロード」だ。最後に来たのは小学校の時だと思う。平日の夕方なので、もう観光客は殆どいない。日が暮れるのと比例して、町は静かになっていく。明るいうちは大きく見えた町が、段々と狭く小さくなっていく。これは当たり前のことなのだ。下田市は人口でいえば約2万人の町だ。観光客が沢山来るし、港町の賑わいがあるにしても、そんなに大きな町である筈はない。考え方によれば、人口の割に町の規模は大きいとも言える。その大きく見える面を注視するか、人口なりの町並みを注視するかによって、町の見え方は相当に異なる。日が暮れると共に、下田の肥大化したイメージは収束され、海沿いの小さな町の姿が浮き上がって見えてきた。気持ちとシンクロするのである。嗚呼、これが下田だよな、伊豆出身の男は安心するのであった。

X-PRO3

(下田幻影シリーズ)
②下田幻影②〜日暮れとシンクロ
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