goo blog サービス終了のお知らせ 

No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

パサパサに乾いた塩釜の町

2022-07-12 | 街:宮城






先々週に仙台行きの写真である。出来がイマイチだったのと、その時の限度を超えた暑さが蘇るので控えていた。ブログには備忘録的な要素もあるので、今回掲載することにした。さて・・・。

仙台と多賀城と塩釜、この3つの町は密接した関係にある。これを滋賀県で例えると、大津と膳所と石山くらいの位置関係である。この辺りで時間を潰そうと思っていたのだが、想定を超える近さであり、すぐに到着してしまった。この日は気温35度に届こうとい猛暑日だった。流石に町は暑くて乾いている。濃くて美しい影というより、ただコントラストの高い影が街を支配している。こういう状況はライカM10モノクロームの苦手とするところでもある。古い商家なども残る町並みだったが、早々に撤退して冷たいコーヒーでも飲みながら、家人の講習会終了を待つことにした。塩釜は別の季節に来ようと思った。

LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMICRON M35mm ASPH



コメント (4)

繁華街は遠くになりにけり(終)〜締めは無しにする

2022-07-06 | 街:宮城





「繁華街は遠くになりにけりって、あんた繁華街におるやんけ。しかも寿司食ったんちゃうんか?」とご指摘を受けた。まあその通りである。遠くなったのは物理的な距離よりも、むしろ精神的な距離かもしれない。一晩で行くことの店の数は限られているし、呑める酒の量は限られている。でもそれを最初から制限されると辛い。繁華街を歩きながら、歩いている気がしなくなる。早く身体を整えて、浴びるほど飲みたいものだ。可能であれば、締めのラーメンまで行き、もう散々飲んで本当はいらないのに、勢いでビールを注文したい。などと考えつつ、大人しくホテルに帰るのであった。

追伸:ライカM10モノクロームは、夜の街で使うと最強だ。なんぼでもISO感度を上げられる。ある程度上げれば、当然ノイズも出てくるが、それさえも描写の彩りに見えてくる。こんなの楽しくない訳がない。

LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMICRON M35mm ASPH
コメント (4)

繁華街は遠くになりにけり①〜宵の頃から

2022-07-05 | 街:宮城







週末は家人が講習会を受講するため、付き添いで仙台まで行ってきた。前泊で宿泊したのに、食事アルコール制限中なので、あまり羽目を外すわけにもいかなかった。それでも久しぶりに寿司を食べ、ビール(大瓶1本相当)と日本酒(1合)を楽しんだ。通常であれば続きがあるはずだ。しかし少し大人になった僕はそこを我慢した。食事の前後に仙台国分町で撮影したのは、計らずも食べ物に纏わる写真ばかりだった。もう一回続きます。

LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMICRON M35mm ASPH
コメント (6)

大雨の坂道を登った先にある建物

2022-05-03 | 街:宮城




宮城県に行ってきた。なんと3月9日の骨折以降、僕が秋田県外に出るのは初めてのことだ。ほぼ丸二ヶ月振り・・・。行き先は、鎌先温泉。宿は家人の選択なので、今回は掲載しない。じゃあ、これらの写真は何なのかとなるが、これは「湯主一條」という高級旅館で、600年以上の歴史を持つ。この古い建物は、かつての本館である。宿泊はできないが、食事処として提供されているそうだ。宿泊棟は近代建築となっている。いつか泊まってみたいと思っていたが、足の状態が分からず、予約が定まらなかった。

そんなわけで、せめて見学をと歩いて行った。外は生憎の大雨。宿に向かう坂道を途中までしか昇ることが出来なかった。ちなみに下りはもっと辛かった。嗚呼、時を経た建物は美しい。


X-PRO3 / XF23mm F2R WR
コメント (6)

にっちもさっちもどうにも三陸(終)〜嗚呼、美しい町

2022-02-19 | 街:宮城






クルマ移動なので、モノクロ用セットのライカと、カラー用セットの富士X-PROのを両方を持参した。どちらを使うかは、その町に着いた瞬間瞬間に決めた。それはすなわち、モノクロで撮るか、カラーで撮るかを意味する。退路はないが、どちらかを決めるだけの確たる理由もない。多少軽薄な表現を使えば、フィーリングということになる。そのフィーリングが意外と馬鹿にできない。ここは宮城県の旧・河北町。もとの石巻市の北に位置している。言うまでもなく、モノクロで撮るべき町だった。最近は陽射しのコントラストが強くてぱさついたモノクロ写真が多かった。でも、この日の光はバッチリだった。どこまでも美しいモノクロの町。三陸の旅の最後を飾るに相応しい町である。昨年11月以来、3回(+1回)の三陸行きを実行した(+1回は釜石大観音だ)。総走行距離は3000㎞を超えていると思う。三陸シリーズは終わる。後日、この結果を別の形で掲載する予定だ。


LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMICRON M35mm ASPH
コメント

にっちもさっちもどうにも三陸④~石巻を歩くと境港を思い出す

2022-02-17 | 街:宮城





石巻は何度か来ている町である。沿岸部だけでなく、内陸部にも町が点在しているなど見どころも多い。今回は沿岸部の中心地を歩いた。近隣の登米市(旧・中田町石森)出身の漫画家、石ノ森章太郎のキャラクターが町中にディスプレイされている。仮面ライダーとか、サイボーグ009とか。この感じ、何かに似ていると思ったら、鳥取県の境港だった。あそこは、水木しげるさんの縁の地で、町の通りには「ゲゲゲの鬼太郎」のキャラクター像が並んでいた。妖怪ポストもあった。モノクロの使い捨てカメラで撮影したことを覚えている。それも随分前のことで、そのフィルムも失くしてしまった。境港を歩いた時は関西(京都)に住んでいた。まさか自分が関西に住むなんて嘘みたいだと思っていた。その後に東北に住むことになるなんて、夢にも思わなかった。人生は分からないものだ。嗚呼、それにしても遠くへ来たもんだ、そう思う。


LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMICRON M35mm ASPH
コメント (2)

にっちもさっちもどうにも三陸③〜ここは本吉町、至福の刻

2022-02-16 | 街:宮城








宮城県の旧・本吉町。気仙沼の南側に位置する町で、平成の大合併で気仙沼市と合併している。宮城県の旧市町村というのは正直、殆ど把握していない。今回は気仙沼から、宿泊地の南三陸町に移動する際に立ち寄った。本吉の海岸部は東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた。かつての町並みは、当然残っていないと思っていた。ところが本吉町の中心部は内陸よりにあり、この町並みが出現した時は驚いた。

最近は「コンプリート」に固執するあまり、バタバタと町から町へ移動することが続いた。本当は、こういう町をゆっくり歩くことが僕の喜びなのである。町には全く人の姿はなかった。閉めてしまった古い商店跡も多い。それでも、この町は何となく「生きている」感じが強い。生活の営みの濃厚な匂いがする。多分、普通のウィークデイに来れば、また違う姿が見えるのだろう。この先には何があるのか、あの角を曲がればどんな風景が見えるのか、軽量な単焦点レンズを付けて、自分のフットワークで町を見る。至福のひと時だった。


X-PRO3 / XF23mm F2R WR
コメント (2)

にっちもさっちもどうにも三陸②~56番目町、驚異の看板3連弾

2022-02-15 | 街:宮城



今回の三陸入りは、気仙沼ルートを取った。気仙沼に至る街道は岩手県に通っており、最終到達地点の気仙沼市だけが「取ってつけたように」宮城県なのである。その話は色々な方がしているので割愛する。このように行政の区割りと、生活圏の区割りが異なるケースは他にもある。それが人の営みの面白いところでもある。

さて、気仙沼の手前(一関=内陸側)に旧・室根村がある。もう何度も通過した村なのに、どうしても写真が見つからない。室根村に入るとすぐ、写真の看板を見つけた。キリスト、タバコ、スプライトの3連弾。驚異的な破壊力を持つ看板群は、明らかに見覚えがあるものだった。というか、多分3回くらい撮影している。その先のラーメン屋さんに立ち寄ったことも思い出した。確か11時の開店を店の前で待っていた。なかなか開かず、11時15分くらいになって、店が開いた。開いたと思ったら「スープが出来ていないので、開店まであと1時間くらい掛かる」と言われた。ラーメン屋が開店にスープを間に合わせられないとは何事か、15分も待たせずに早く言えよ!とブチ切れそうになった。反面、もしかしたらスープの出来が気に入らないから丸ごと捨てて、作り直しているのかもしれない。だとすれば、拘りのラーメン屋かもしれないとも思った。今回も、それまでと同じように看板の写真を撮った。食事は別のところを予定していたが、ラーメン屋を見に行った。もう店は廃業していた。どうでも良い話の連続だが、要点は二つ。

①町の写真を撮り続けると、色々なエピソードが増えていく
②見つからなかった室根村の写真を再撮影し、56/58番目となった。


X-PRO3 / XF16-80mmF4 R OIS WR
コメント (2)

にっちもさっちもどうにも三陸①〜再び朝日、四变化

2022-02-14 | 街:宮城





岩手コンプリート(旧市町村単位で59市町村すべての町並写真を撮る)のため、せっせと岩手三陸方面に通っている。昨年の11月に岩手県最北部の旧・種市町から久慈市までの範囲を訪問した。今年に入って2月の第一週に野田村から大槌町までを訪問した。特に2月のツアー(一人企画ですが)では結構疲れてしまい、今週は休もうと思っていた。それでも2度あることは3度ある。この3連休も、まさかの三陸方面に遠征してきた。今回は宮城県側がメインであり、僕の一人旅というより家人へのサービスを兼ねている。それでも2週連続の三陸行き。僕が先週に「あなご天丼」を食べたことが気にいらない家人の要求=「鮑と寿司を食わせろ、生ビールも飲ませろ」、これに対応したものである。結果的に岩手コンプリートにもリーチが掛かった。

写真は2週連続で眺めた太平洋の日の出。ホテルの窓越しの撮影である。①日の出前、②太陽が顔を覗かせた瞬間、③クライマックス、④余韻、以上4变化である。

X-PRO3 / XF16-80mmF4 R OIS WR
コメント (2)

質のない量はある

2022-01-15 | 街:宮城




珍しくネタ切れです。大雪の影響で、外出や遠出の時間が減っている。先週は仙台に行ったが、道路事情から時間が掛かった。要件を済ますだけで精一杯だった。何となく名残惜しい断片をかき集めた。かの森山大道氏の「量のない質はない」という考えを信奉している。とにかく撮る。ひたすら撮る。この考えの断片を捉えて、否定的なことを言う人もいる。とかくフィルム時代は一枚一枚を大切に撮ったとか。フィルム時代は、コストと処理と整理の問題で無駄撃ちしなかったのだ。あの頃、もっと量を追求したら、僕の写真も変わっていただろう。

さて、質は量から生まれるのであれば、量の中には質のないものもある。当然の真理である。要約すると、当面のネタがないので最近のボツ写真を掲載したということだ。



LEICA M10 MONOCHROME / APO-LANTHAR 35mm F2 VM
コメント (6)