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No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

初夏のような一日だった

2023-04-02 | 街:宮城
土曜日はまたしても宮城県方面に遠征した。その写真は明日以降掲載する。仙台市では桜が満開を迎えようとしていると報道されていたが、お隣の大崎市周辺ではまだ蕾が綻び始めという状況だった。それでもこの日は気温20度に迫る初夏のような一日だった。陽射しは強く、少年たちは半袖姿で走り回る。桜の開花も一気に進むだろう。

それにしても2週間前には、この地方には小雪が降っていた。その時、僕はダウンジャケットを着て町を歩いた。朝の出発前そして帰宅後に、自宅ではストーブを点けている。何と言う気温差だろう。


LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMICRON M35mm ASPH
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宿本陣と大人の事情

2023-03-30 | 街:宮城
栗原市の有壁地区にある旧有壁宿本陣。江戸期の参勤交代時に大名などが利用した本陣である。初めてここに来たのは、多分2009年か2010年で、修復工事中で内部の見学はできなかった。栗原市では、2008年の宮城内陸地震、そして2011年の東日本大震災で震度6強の地震が発生している。修復工事は大変だなと思っていた。

その後も工事終了を期待して数年置きに来ている。いつ来ても工事は終わっていない。いや違うのだろう。むしろ工事をし続ける必要があるのだと気づいた。そのカラクリは何となく理解できたけど、その大人の事情について部外者の僕が言うことはない。ただ、いつの日か内部も見学したいものだとは思う。仕方なしに本陣の通りを眺めていると、古の旅人の姿が見えるようだった。


LEICA M10 MONOCHROME / ELMAR M24mm ASPH
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感動の町並みが出現する(終)〜営みから生まれたもの

2023-03-29 | 街:宮城











この日、旧・栗駒町で撮った写真は丁度100枚、滞在時間は約1時間50分ほどだった。本当はもっと腰を落ち着けても良かったけど、今回は家人と同行しているので、我慢した。写真を撮るほかには、牛タンの炭火焼き丼を食べ、内田康夫の文庫本(古本)を買い、カフェから珈琲豆のサンプルを貰い(結構な量)、たい焼きを食べた。普通に町歩きとしても充実していた。この町には何度も来ることになるだろう。

久しぶりに良い町を歩いたので、一点だけ書いておきたい。よく誤解されるが、僕は決して廃墟のような町が好きという訳ではない。時間を掛けて古びたものの美しさに敬意を持っているだけなのだ。廃墟マニアではないし、演出された昭和レトロに秋波を送ることもない。あくまで営みの中で産まれた「経年」に頭を下げる男でありたい。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR

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感動の町並みが出現する①〜そこは栗駒町

2023-03-27 | 街:宮城












足掛け15年に渡り、東北各地の町並みを歩いてきた。目指すは東北地方の全市町村(旧市町村単位)を訪問すること。これまでに訪問した市町村数は250を超える。僕以上に多くの「東北の旧市町村」を訪ねた人間は皆無とは言わないが、控えめにいって数えるほどしかいないと思う。だがこの先は荊の道。移動距離も所要時間も増える一方となり、苦労の割に出来高は上がらなくなる。そうなると一体何のためにやっているのか、ジレンマに陥ることも増えてきた。シンプルに町の写真を撮りたいだけなのに、地図と睨めっこする必要に追われ、ただ実績を残すためだけに町を訪れることもある。そうではない。余所者の僕が東北独特の町並みを見たときの震えるような感動、あれを味わいたいのだ。思いとは裏腹に作業の時間は着実に増えていく。もう全体図の概要は見えつつある。心揺さぶられる未知の町はほとんど残っていないのかもしれない。

諦めにも似た気持ちを抱えつつ宮城コンプリートを再開していた。ところが・・・・。あった!。あったのだ!、心震える町が・・・。その町の名は「旧・栗駒町」、現在の栗原市である。栗原市は10の市町村が合併して出来た市である。写真を撮っていない町は幾つか残っていたものの、ほぼ全ての町(9町村)は移動などで足を踏み入れていた。唯一の未踏の地が旧・栗駒町だった。残り物には福がある。まさかこんな町並みが残っているとは・・・。(続く)

(追伸):この町並みの何がそんなに良いのか、さっぱり分からない。そう思う方は、それが正常です。でも世の中には、こういうニッチな性癖もあるのです。あと、どうでも良いけど、9枚目の内田康夫著の浅見光彦シリーズ古本を5冊買った(10冊以上あった)。こういう本を読むのは辞めようと思いつつ、なかなか辞められない。思いがけず、こちらのコンプリートも目前となった。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR
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カラーで撮りたい募集広告

2023-03-22 | 街:宮城
宮城県の旧・宮崎町で見つけた生徒募集広告である。この褪せ具合がたまらない。理容、美容の専門学校だったのだろうか。「一生安全な職業への近道」とある。この広告を見て学校に通った方の、その後の様子はどうなのだろうか。町並み写真の8割はモノクロで何とかなるが、残り2割の中には確かにカラーで撮るべきものがある。

GRⅢ
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東北コンプリート再開(終)〜寒いからこそ暖かく感じる

2023-03-21 | 街:宮城





旧・宮崎町で歩いた距離は直線距離に換算して200mに過ぎない。靴に溶けた雪が染みて、靴下が濡れてしまったからだ。僕はこうなってしまうと一気にやる気が無くなる。残念だけど、今回は早々に撤退することにした。帰る前に町の特産品市場で、珈琲を飲んだ。望外に美味しかった。薪ストーブの傍で身体を温めた。結果論にはなるが、こういう天候で良かったのかもしれない。次に町を歩く時は間違いなく春だろう。

LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMICRON M35mm ASPH
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東北コンプリート再開①〜季節外れの小雪舞う

2023-03-20 | 街:宮城





東北6県の全市町村(平成の大合併前の旧市町村単位)で写真を撮る。それを東北コンプリートと称し、ライフワークとして進めている。山形、秋田、岩手では達成し、残り3県となっている。ここ1年はコロナ禍と体調不良により停滞していた。この東北コンプリートを、いよいよ再開していこうと思う。順不同、同時進行で続けるが、次なるメインターゲットは宮城県だと思っている。移動時間等の制約もあり、達成までには相当の時間が掛かるだろう。記念すべき再会の第一弾は、旧・宮崎町(加美町)とした。

体調も上向き、天候も温暖になったことによる再開の筈が、この日の宮城県は雪が舞う一日だった(僕の住む秋田県では雪は降っていなかったのに)。気温も0度前後、場所によっては氷点下となり寒かった。すでにスノーシューズは仕舞っており、普通のスニーカーを履いていた。溶けた雪が靴の内部を濡らし、戦意は失われてしまった。ほろ苦い再開となった。それでも新たな町を訪ねることは、いつだって嬉しいものだ。加美町には何度も行ったことがある。今回改めて調べたところ、加美町は3つの町が合併して出来た町であり、この旧・宮崎町だけ未踏であることが分かった。まさかこんなに雰囲気のある町だとは知らなかった。もう春が近いけど、冬の雰囲気を想像できたことは朗報といえるかもしれない。もう一回続きます。

LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMICRON M35mm ASPH
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仙台四郎さんへの願い

2023-01-13 | 街:宮城






商売繁盛の生き神様と言われる「仙台四郎」。毎年、その仙台四郎を祀る寺院「三瀧山不動院」に初詣に行っている。繁華街のど真ん中にある寺院で、実に様々な人が参拝している。別に写真に撮って載せるようなものではないが、一応備忘録として掲載した。健康のことばかりが気になっているが、商売繁盛がなければ大変なことになる。仙台四郎さん、今年もよろしくお願い致します。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR



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小さなカメラで軽快に歩こう(終)〜これで足りないものなし

2023-01-11 | 街:宮城






(前回からの続き)
気分を良くした僕は、場所を変えつつ街を歩く。時折、打算的に構図を狙ってしまう自分を戒めながら、感覚優先モードで撮影を続ける。GRを使うといつも「これで良いじゃないか、これ以上何がいるのか」と思う。実際、プラグマティックに考えればその通りなのだ。僕はソニーのフルサイズを使うタイプの人間ではない(揶揄ではありません)。何も困ることはないのである。だが次に撮影に出る時に、GRⅢだけを手に出かけるかといえば、そうならないだろう。結局のところ、それは実用上の問題ではなく、趣味趣向の問題なのかもしれない。電化製品だって、クルマだって、ファッション用品だって皆同じことが言える。それでもGRⅢで撮ることができないものより、GRⅢでしか撮れない写真が僕は好きなのだ。いくら便利だとしても、これがiPhoneに変わることはないだろう。

GRⅢ



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小さなカメラで軽快に歩こう①〜昼下がりの仙台一番町

2023-01-10 | 街:宮城







2月のカテーテルアブレーションに向けて、入院前2週間は外出をなるべく控えるように言われている(主に感染症対策と思われる)。1月の3連休が最終チャンスなので、、毎年の恒例である年初の仙台詣りに行ってきた。目的は商売繁盛の生き神「仙台四郎」を祀る寺院への参拝と、中古レコードの初売りである。最近は体調自体は悪くないが、重い荷物を抱えて歩くと疲れやすい。特にずっしりとしたカメラバッグが肩に喰い込むと、意欲が消失する。そんな訳で今回はコンパクトデジカメのGRⅢだけを片手に町を歩いてみた。その重量はわずか250g程度である。ちなみにPhone14 PRO MAXが240g程度なので、殆ど同等である(僕の持つiPhone 13 PROは約200g)。

撮影モードは「ハイコントラスト白黒」で、パンフォーカスに設定してある。ピントを合わせる動作を意識することなく、歩きながら「パシャパシャ」である。はっきりいって精度は求めていない。これが思いのほか楽しかった。大村崑先生の顔が浮かび「元気はつらつ」に歩き回った。逆にいえば、最近は多少なりとも身体が重く、軽快に歩くことができていなかったのだと思う。削ぎ落とすとことで見えてくるもの、それを体感することができた。(続く)

GRⅢ







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