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競馬という趣味のある生活。

世界との壁は認識の差

2008年10月07日 23時40分24秒 | 一口馬主
日本時間の日曜深夜に行われた凱旋門賞に出走したメイショウサムソンは10着に終わりました。戦前から厳しい戦いが予想されたものの、私は一日本競馬のファンとして淡い期待を抱きつつGCの中継に食い入ってました。しかし、現実は現実。やはり厳しい結果に、Nationalismな感情も加わり昨日は沈んでました(笑)

関係者はスタート直後に挟まれたことを第一の敗因に挙げましたが、スムーズに先行していたとしても勝てなかった内容に見えます。今回の敗因には馬自身の実力もあるでしょうが、やはり初コース、久しぶりの本番、相手関係と枚挙に暇がありません。ましてやスクーリングも行えなかったわけで、私は常々、日本馬の凱旋門賞に挑戦する過程に疑問を持っています。最たる例としてなぜステップレースを使わないのか。

2年前のディープインパクトしかり、その前のタップダンスシチー、マンハッタンカフェと、中2週の消耗を嫌ってかぶっつけで本番に挑戦が定番化しつつあります。前哨戦で故障し本番に出走できなかったサクラローレルの後遺症なのでしょうか。よく日本での調教方法に慣れた馬に中2週の競馬は合わない、或いは調教だけで十分に仕上がるなんて説明が飛び交いますが、それらは勝ってからいえることで、郷に入らねば話は始まらないはずです。現に日本競馬においても休養明けのぶっつけ本番でG1を勝つのは至難の業です。にもかかわらず、どうして世界最高峰の凱旋門賞をぶっつけ本番で勝てると思うのか。日本人の気合の美学に象徴されるあまりにも浅はかな認識と戦略と思わざるを得ず、残念です。

日本通のペリエJockeyはじめ現地の競馬関係者がこぞって前哨戦の必要性を説いているにもかかわらず聞く耳を持たないのはちょっと理解不能であり、今後もぶっつけ本番で挑戦するようならば日本からの遠征馬が凱旋門賞に勝つ事は奇跡でも起きない限りないと悲観視しています。ましてやオリンピック精神で参加することに意義があるとの認識であればなおさらで、むしろ馬がかわいそう。

つまるところ日本馬として最高着順の2着を記録したエルコンドルパサーの好走にはステップを踏むなど現地の環境に十分慣らしたこともありますが、やはりオーナー始め関係者が欧米競馬、また相手関係に対して正しい認識を持ち、中長期の戦略に基づき準備を進められたことが最大の理由と考えています。

真に勝利を望むならやはり過去の反省と分析。次に日本馬が挑戦するにあたっては是非その認識のもと、挑戦への過程を見直してもらいたいものです。いつかは日本馬に勝ってほしいからこその身勝手な苦言です。

しかし優勝したザルカヴァは牝馬にかかわらず化け物ですね。血統的に地味ながらアガ・カーン殿下の生産馬というだけで奥深さと説得力があります。この10年だけでシンダー、ダラカニに続く3回目の凱旋門優勝。天晴ですね~。

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