1989年から1995年まで生産された1トントラック。当時、起亜自動車と提携していた日本のマツダボンゴ(3代目)及びSD型ボンゴブローニイトラックをベースに生産された。
日本と同じように新車への入れ替えが激しい韓国の中では比較的簡単に見れるオールドカーで、部品の需給がスムーズで修理も簡単だそうで、実際に自分自身も韓国を歩いてて何回か見掛けた車種でもある。ただ、2020年以降は中国からの大気汚染対策で、このような使い勝手の良い1トントラックも状況が一層厳しくなってるだろう。
そんな状況の中、ワイドボンゴを見掛け写真に収めることが出来た。コロナ前、韓国へ定期的に行ってた頃は「またワイドボンゴかよ」と正直思ってた所はあったが、コロナ禍で海外渡航が制限され、このようなポピュラーな車種ですら懐かしく感じるようになってきた。さらにSNSで韓国の自動車愛好家と知り合うことも出来、自動車に対する視点も変わりワイドボンゴに対する見方も少し変わってきたと思う。
雑談が長くなったが、写真の個体はダブルキャブ仕様。3代目ボンゴと言うよりもSD型ボンゴブローニイトラックをベースにしたと言った方がしっくり来る感じがする。起亜自動車のロゴが1994年1月以降の楕円形でハイベスタと同じホイールカバーが装着されているので1994年から1995年頃のモデルらしい。細かく言えばマイナーチェンジモデルのJ2が1995年8月に発売されてるので過渡期的なモデルとも言えるかもしれない。
ナンバープレートは地名表記無しの緑ナンバーなので2004年から2006年までに再交付されたナンバーになるのだろうか。
運転席側から撮影。運転席側のドアのデカールは経年劣化で剥がれてしまったのだろう。
またワイドボンドを見る機会があればしっかりと記録に残しておきたいもの。当たり前が非日常になるのは刻々と近づいているのである。