堂蓮記<北海道富良野成田山布部不動堂>

毎月の『御心言』と不定期の『祈願講釈』と徒然なるままの箴言・戯言・読書感想等・北の大地の坊主富良野生活記。

戯れに語る!

2010-07-12 18:53:30 | 日記
〈戯言〉

まだまだ冷たい雨が降る富良野。
         油断大敵、梅雨末期。                
蛙の大合唱も無い。
寒いのでじっとしているのだ。

風がごおごお鳴いている。

こんな雨の中、唯一人ひたすら遍路道を歩いた事もあった。

雨の日の遍路は、無我夢中の一歩だった。

風は暴れ紅いポンチョは、バサバサ靡き翻る羽ばたく、翼の如く。

一足飛びに雨風を凌ぐ地に着く事を望む!

金剛杖の音、地を踏む足音、地を打つ雨音のユニゾンばかりが俺の耳に響く!

時折、風は狙いすましたブラストビートの如く暴れ吹き抜け、トラックの車輪は、疾走する2バスと成り水しぶき上げ駆け抜ける。          こんな時、南無大師遍照金剛を唱え重ね合わせる。

決して忘れぬ交響曲が、心に録音された。

南無!

御辺路

2010-07-12 16:44:06 | 日記
『四国八十八カ所御遍路、四国とは太古より行者が山野修行に入る孤独孤立孤高の道を往く太気波動神仏霊験灼か成る聖地霊場行場の島なり。                 時が立ち流れ過ぎ時代を経て、此地に生まれ、大都会の俗世間上昇志向の道を捨て去り、行者の道に入り山野に寝起きし春夏秋冬、猛暑極寒、暴風雨雪に曝され飢餓疲労迷い悩み不安の中、歩き座り立ち尽くし心の眼を開き成道した御大師様弘法大師空海の御霊蹟を辿り巡り廻る道と成り今に至る。

此道、身近な人、家族一族御先祖様の菩提を弔う供養の道。         此道、御自身家族一族の開運招福、家内安全、當病平癒を祈る祈願の道。            此道、かつては集落を出され世間から見放された難病の方最後の生きる道。           此道、己の罪を悔い改め生きる懺悔の道。                 此道、世間人生、生きる事に迷う者、自分を見詰め向かい合う探求の道。

八十八の煩悩一つ一つ取り除き世間大自然の中で生かされている喜びに感謝し祈り己を見つめ直し心身共に生まれ変わる蘇りの道とも成る。

今は昔より、険しい山々、深い森、変わらぬ川の流れ、素朴なる田畑、荒々しい外海、緩やかなる内海、俗塵廃棄俗世間を離れ自然と街と人の情け思いやり、神仏と触れ合う心の道。

宗派不問檀信徒不問
国籍不問自由参拝の信仰の道。

発心、修行、菩提、涅槃へと至る同行二人再生の旅路。

同行二人とは、唯一人道を歩く往く者も、真実一人では無き事を指す。             即ち其姿見えずとも、真前を往き先を照らし迷わぬ様に導き歩み共に往く。           真横に並び歩み共に往く。               真後ろ支え無言の励まし与え付き添い歩み共に往く。            真上に見守り続け光明射し与え真の理の言葉伝え教え導き歩み共に往く。            真下に礎土台を創り足元を踏み固め道を歩み共に往く。           真中心身の中にて抜苦与楽し歩み共に往く。                遍く照らす事広大無辺、衆生を救う御心の決意、金剛石の如く。
         南無大師遍照金剛!
南無大師遍照金剛!
南無大師遍照金剛!

此御宝号、山道野道海沿いの道川沿いの道街道を歩き共に往く時、唯一人の道、大勢の道、苦労苦難不安迷いの道、神仏に出会う道、手と手を合わせ合掌礼拝し、道中全ての采配出来事を感謝し受け取り敬い奉る御宝号なり。

御遍路とは、辺地、辺路、辺道、辺土、此世の果て辺境の道の事なり。かつては死出の旅、死に装束纏い卒塔婆代わりの金剛杖を地に着き往く。                恭しく、みほとけに合掌礼拝し奉る。          諸々の悪業貪瞋癡による身語意より生ずる事を懺悔し奉る。         仏法僧三宝に帰依し奉り、大道体解無上意起こし、大海の智慧を感じ得て、大衆を統理し一切無礙と成る。               十の善き戒め、殺さず、盗まず、淫らにならず、嘘を言わず、綺麗事言わず、悪口言わず、二枚舌使わず、貪らず、怒らず、偏り見ず、菩提心を起こし仏の如きと成る。              仏法に遭い見聞受持し、如来の真実義を理解し奉るなり。          空、森羅万象、物事人自然時間空間、持ちつ持たれつ、一時も滞る無し。            諸仏諸天善神祖霊を敬い奉る。             おんあぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まにはんどま じんばら はらはりたやうん    
         南無大師遍照金剛!南無大師遍照金剛!南無大師遍照金剛!         皆共に仏の功徳を以って仏心起こし、仏法の教え受け保ち、仏道を歩み善く成る事を誓い願う。           迷うが故に三界は城、悟るが故に十方は空、本来東西無く、何処にか南北あらん。

州堂 合掌 』