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学問修行2017年7月17日(月):前川喜平前文科事務次官の誠実さ

2017年07月17日 12時05分57秒 | 学問修行
2017年7月17日-1
学問修行2017年7月17日(月):前川喜平前文科事務次官の誠実さ

 これからの社会は、人々が明るく楽しく生活できるものであってほしい。
 人々どうしのつきあいで、第一に求められるのは、誠実さである。
 嘘を言ったり、でまかせを言うことは、厳に慎むべきことである。


前川喜平.2017/6/9.<前川喜平前文科事務次官手記>わが告発は役人の矜持だ 官邸の圧力、天下り問題、醜聞報道……私に起きた出来事のすべて.文藝春秋 2017年7月号、94-103?頁.

は、誠実に理路整然と語っている。
 教育の重要性、そして教育行政についての公平さの実現を訴えている。


  「天下り問題で国民からの信用が失墜したのは天下り斡旋の事実そのものはもとより、それを口裏合わせで糊塗しようとした隠蔽工作にあったはずです。にもかかわらず、再び隠蔽工作に加担させられている。私はもう文科省とは関係がないし、関連する団体にいるわけでもない。だったら私が声を上げなくては、と思ったのが告発の最も大きな動機です。
〔略〕
公僕は、自らの仕事が正当で公正なものだときちんと国民に説明できなければいけない。国民の知らないところで筋の通らないことがまかり通るようになれば、デモクラシーは機能しなくなります。
〔略〕
教育とは人々が幸福を追求するために必要不可欠なものです。その教育行政を司る文科省で「隠蔽」など二度とあってはならないことです。後輩たちが胸を張って仕事が出来るように願っています。」
(前川喜平 2017/6、)


 テレビで見ていても、誠実にわかりやすく説明している。
 安倍政権の権力者たちの
  不誠実な態度、
とりわけ、
  隠蔽性質、
  根拠を示さない断定とは、
まったく対照的である。

 以下に、前川喜平氏が文部科学省事務次官を退任するにあたって、
全職員に送ったメールを引用する。


  文部科学省の前川喜平事務次官が全職員にあてて送った
  「文部科学省の皆さんへ」と題するメールの主な内容

  「文部科学省の任務は極めて重要です。私が考える文部科学省の任務とは、
教育・文化・スポーツ・科学技術・学術の振興を通じて、
誰もが明るく楽しくしあわせに人生を全うできる社会をつくること、
未知なるものに挑戦し限界を克服し輝く未来へと前進すること、
さらには自由で平等で平和で民主的で文化的な国をつくり
世界の平和と人類の福祉に貢献することです。

そして、私が考える文部科学省職員の仕事は、
子どもたち、教師、研究者、技術者、芸術家、アスリートなど、
それぞれの現場でがんばっている人たちを助け、励まし、支えていくことです。

特に、弱い立場、つらい境遇にある人たちに手を差し伸べることは、
行政官の第一の使命だと思います。

〔略〕
皆さん、仕事を通じて自分自身を生かしてください。
職場を自己実現の場としてください。
初代文部大臣森有礼の「自警」の表現を借りて言うなら
「いよいよ謀りいよいよ進めついにもって
その職に生きるの精神覚悟あるを要す」です。

森有礼は「その職に死するの精神覚悟」と言ったのですが、
死んでしまってはいけません。人を生かし、自分を生かし、
みんなが生き生きと働く職場をつくっていってください。

〔略〕
気は優しくて力持ち、そんな文部科学省をつくっていってください。

〔略〕
2017年1月20日 前川喜平」
http://digital.asahi.com/articles/ASK1N563DK1NUTIL031.html[受信:2017年7月17日。]