2012年7月16日-1
Bunge哲学辞典:reductionism 還元主義
reductionism 還元主義 [BungeDic1, p.244]
複合体は、その構成要素に還元することによって、最も良く説明されるという研究戦略。【同義語】でしかない主義 nothing-but-ism。例は、物理学と化学における【↑原子論】、生物学における【↑機械論 mechanism】、社会科学における【↑生物学主義】と【↑経済学主義 economicism】、そして認識論における社会学主義である。_極端な radical_還元主義は、【↑創発 emergence】を否定し、したがって還元はいかなる複雑な事項を説明するにも必要かつ十分であると主張する。例:人間社会生物学、また、ヒトゲノム事業〔ヒトゲノム企画 Human Genome Project〕の完了は人間本性の謎をきっぱりと解決するだろうという信念。中庸な還元主義は、可能な限り還元すべきであるが、創発に出くわせば
それを承認する(そして説明する)べきだと考える。存在論的に対をなすものは、【↑創発主義的唯物論 emergentist materialism】である。