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HTS支部 団体交渉 会社の謝罪かちとる!

2018年07月03日 12時38分14秒 | 添乗員・旅行業界

(東部労組第44回大会で訴えるHTS支部)

労働時間が「ゼロ」!?
会社、「入力ミス」による賃金不払いを謝罪


6月29日、東部労組HTS支部と阪急トラベルサポートとの団体交渉が渋谷の会議室で行われました。
組合からはHTS支部大島組合員、東部労組本部菅野委員長が出席。会社からは東日本営業本部長の石丸氏、染矢東京支店長、伊藤隆史弁護士はじめ7名が出席しました。

■労働時間「ゼロ」について会社が謝罪
前回(4月19日)の団体交渉において、組合は賃金明細の記載につき改善を求めました。現在のHTS添乗員の賃金明細では日ごとの実際の労働時間、月60時間超の残業代割増などの金額が一見して不明確であるためです。
加えて、大島組合員につき日ごとの労働時間、割増賃金の内訳などを示す資料の開示を求め、直近数ヶ月分の資料が開示されました。

開示された資料と賃金明細を照らし合わせて検証したところ、重大な問題が浮かび上がりました。大島組合員のツアー中の一日につき、労働時間が「ゼロ」と入力されていたことが分かったのです。もちろんその日、大島組合員はツアー中であり、添乗業務は行っているにも関わらず、いわば「タダ働き」です。
他にも、実際に労働をした時間(会社が労働時間として基準化し、賃金支払いの対象としている時間)が少なく入力され、結果としてその分の賃金が不払いとなっている可能性のある日がいくつか発見されました。
組合はこの問題を次回の団体交渉で提起し、不払い分の支払い、今後の改善を求めることとしました。

この日の団体交渉の冒頭、組合の提起に先立って、この労働時間「ゼロ」による賃金不払いにつき会社は自ら、「あってはならないことであり申し訳ありません」と出席者が頭を下げ謝罪を行いました。そして当該日について不払いとなっていた賃金の支払いを約束しました。
過去、「偽装みなし労働」による残業代の不払いが6年近くにわたる闘いの結果最高裁で確定した際も、HTS支部塩田委員長が不当労働行為により職場を追われ、3年余の闘いで職場復帰した際にも一切謝罪しなかった会社が今回初めて謝罪を行いました。
組合の問題意識と分析、闘いによってかちとった大きな成果です!

ただ、問題はこれで終わったわけではありません。
第一は、会社が謝罪したのはあくまでも労働時間が「ゼロ」であった一日についてのみであることです。
組合の分析で発見された「労働時間を少なく見積もられている日」について、会社は把握していませんでした。これにつき、組合は資料に基づいて指摘し、不払い分の支払いを求めました。
また、組合はこのような「ミス」が過去にもなかったのか、時給制が強行された2014年10月分にさかのぼって調査し、不払いがあれば支払うよう求めました。
これに対する会社の回答は、「『入力ミス』は今年に入ってからの問題と考えている」として時給制導入時からの調査について否定的なもので、組合は抗議し、調査を強く求めました。

第二は、再発防止をどのように担保するかです。
組合は賃金計算のチェック体制、そしてそもそも、このような問題は時給制の導入そのものに原因があり、時給制をただちに撤廃するよう改めて求めました。
しかし会社は再発防止策については曖昧な回答、そして時給制撤廃についても一貫して拒否しました。

謝罪はしたものの、この日の団交における会社の姿勢からは、こういった問題についての根本的な原因究明、再発防止の具体的な対策について真剣に考えているのか、疑問を感じざるを得ません。

■業務負担の軽減を要求
その他、この日の団体交渉で組合は「対客電話」業務の負担軽減を求めました。
これにつき会社は、負担軽減につき検討する、現状において業務が長引いた場合、申請があればその分の賃金を支払うことにつき、添乗員に周知する、と明言しました。


阪急トラベルサポート所属添乗員のみなさん
ご自身の賃金明細・賃金額に関する疑問、待遇についての疑問、業務の改善要求など、ぜひ東部労組HTS支部にご相談ください!
■連絡先■
電話:03-3604-5983 担当・菅野(すがの)
メール:info@toburoso.org

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