有給休暇の相談から
先日、ある女性からこんな相談を受けました(相談者A。回答者B)。
A「このたび結婚することになりまして…」
B「それはそれは、新たな門出、おめでとうございます」
A「でも、挙式と新婚旅行を有休扱いにしてくれないんです。式の日取りもまだ2か月先だし、それも会社の忙しくない頃合を選んで精一杯気を遣ったつもりなんですよ。課長には『ナニを考えているんだ!』って怒鳴られちゃうし。祝福してくれると淡い期待も抱いていたのに-。人生最高の晴れ舞台にしようと意気込んでいた自分がやるせなくなっちゃって。今最高に落ち込んでいるんですぅ。」-(憤懣遣る方なき口調)
B「就業規則には結婚休暇の規定はあるんですか?」
A「はい。一応、5日ありますけど…。でも無給なんですよ~。」(なるほど、会社はこの就業規則をタテに”欠勤扱い”にするつもりか)
B「ひどい会社ですね。許し難い話です。有給休暇に振り替えることはできますよ。就業規則の中身より労働基準法(労基法)が優先されますから。労基法は有休について労働者に時季指定権を保障しているんです。つまり、有休を好きなときに(休みたいときに)、好きなだけ(何日でも)、理由を問われず取得できるわけですね。会社はこれを拒否することはできません。猫の手も借りたいほどの忙しさだから、『この日に替えて』とお願いすることはできますけど、イベントはまだ先のお話だし、あなたはあえてヒマな時季を選んでいる。会社が変更権を行使する余地もないでしょう。ただ、法律を振りかざしながら有休取得届を出して強行突破するのもいいですけれど、今からでも上司や仲間を巻き込んで理解を広め、有給休暇への”地ならし”をしておくのが理想的ではないでしょうか」
年次有給休暇に関する相談は当センターの「定番」。労働者の権利のなかでも最も行使しやすいもののうちのひとつですので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
先日、ある女性からこんな相談を受けました(相談者A。回答者B)。
A「このたび結婚することになりまして…」
B「それはそれは、新たな門出、おめでとうございます」
A「でも、挙式と新婚旅行を有休扱いにしてくれないんです。式の日取りもまだ2か月先だし、それも会社の忙しくない頃合を選んで精一杯気を遣ったつもりなんですよ。課長には『ナニを考えているんだ!』って怒鳴られちゃうし。祝福してくれると淡い期待も抱いていたのに-。人生最高の晴れ舞台にしようと意気込んでいた自分がやるせなくなっちゃって。今最高に落ち込んでいるんですぅ。」-(憤懣遣る方なき口調)
B「就業規則には結婚休暇の規定はあるんですか?」
A「はい。一応、5日ありますけど…。でも無給なんですよ~。」(なるほど、会社はこの就業規則をタテに”欠勤扱い”にするつもりか)
B「ひどい会社ですね。許し難い話です。有給休暇に振り替えることはできますよ。就業規則の中身より労働基準法(労基法)が優先されますから。労基法は有休について労働者に時季指定権を保障しているんです。つまり、有休を好きなときに(休みたいときに)、好きなだけ(何日でも)、理由を問われず取得できるわけですね。会社はこれを拒否することはできません。猫の手も借りたいほどの忙しさだから、『この日に替えて』とお願いすることはできますけど、イベントはまだ先のお話だし、あなたはあえてヒマな時季を選んでいる。会社が変更権を行使する余地もないでしょう。ただ、法律を振りかざしながら有休取得届を出して強行突破するのもいいですけれど、今からでも上司や仲間を巻き込んで理解を広め、有給休暇への”地ならし”をしておくのが理想的ではないでしょうか」
年次有給休暇に関する相談は当センターの「定番」。労働者の権利のなかでも最も行使しやすいもののうちのひとつですので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。