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ノーベル文学賞待てばボブ・ディランでした

2016-10-16 09:11:34 | エッセイ
ノーベル文学賞は13日と1週間も遅れての発表、3年続けてから振りの村上春樹さんに期待が高まっていたが、何と、歌手で知られるボブ・デイラン(75)でした。

「風に吹かれて」や「戦争の親玉」など、戦争や人種差別に反対するメッセージ性の強い作品で、多くの若者から支持されたというが、名前は知っていいても、「シングス・ハヴ・チエンド」で、米アカデミー賞を受賞していることも知らない。まして、ピユリツアー賞や12年に米文民最高位「大統領自由勲章」を受賞していることも。

「米国の楽曲の偉大な伝統の中で新たな詩の表現を想像してきた」点で、「時代は変わる」などの創作は楽曲歌詞の文学性が高く評価されたようだ。トニ・モリスさん以来ミュージシャンでは米国で二人目という。

ノーベル医学生理学賞受賞の大隅良典(71)さんが、インタビューで、誰もやらないことをやっただけと、細胞オートファジーはタンパク質を分解する自食で、異常なタンパク質の蓄積を防いだり、悪化したときにタンパク質のリサイクルや病原微生物を排除し、細胞のがん化抑制している研究という。

しかし、基礎科学研究の支えが乏しい現状も訴えていた。東工大で生理学の専門家が「若い研究者が生まれてくる体制を作らないと空洞化する」という。すぐに役立つ研究には交付金はつぎ込んでも、長い目で求められる基礎科学には冬の時代である。