青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第三十四話③

2021-10-01 | 第三十四話〜第三十六話

その頃のキム・チョルは、というと・・。

突然出て行った割にちっとも帰ってこないファン・ミエを待ちながら、

チョルは時間を持て余していた。

ふと机の上を見ると、カバンの中に緑色の財布が挟まっている。

? 財布置いて・・

 

確かファン・ミエは飲み物を買いに行くと言っていた。

なのになぜ財布を忘れたまま、長時間席を空けているのか・・。

色々と考えていると、ふと気がついた事があった。

あ・・眉間

先ほどミエに指摘された、「眉間にシワを寄せるクセ」が出ていたのである。

無意識のうちのそれも気にしながら、チョルは一人席を立つ・・。

 

 

 

<危機対処能力1級>

 

ミエは、これ以上顔を見られないようにと帽子を目深に被って下を向いていた。

そしてそれを見下ろす彼は、なんとも良い気分なのだった。

[モ・ジンソプは、偶然発見したこの子が慌てているのが、

ちょっと楽しかったのだが]

「大丈夫!」

「積極的に小銭拾おうとすることもあるって!

てか、なんでずっと顔隠してるの?」

 

「小銭には罪がないだろ?もし必要なら貸して・・」
 

完全に自分のペースだと確信していたモ・ジンソプだが、

ここでミエに主導権が渡った。

小銭が取れたのである。

「それじゃもう行くんで!アディオス!!」

目にも止まらぬ速さでこの場から去ろうとするミエ。

モ・ジンソプは慌てて大声を出した。

「おい!それ俺の!さっき俺が落としたやつなんだけど!」

「下にいっぱい落ちてますけどぉ〜?

なんでこれがあなたのだってわかるんですか〜?あなたも積極的に拾えばゲットできますよぉ〜」
 
「はぁ?!おい!!」
 

その騒ぎに、自販機の後方に居た友人が顔を出した。

「おいモ・ジンソプ、どうした?

一から飲み物作ってるくらいの時間経ってっぞ」
 
 
「どーせ女と会ってたんだろ〜?」
 
 
その友人の手に、吸い差しのタバコがあった。
 
振り向いたファン・ミエと、それに気がついたモ・ジンソプ。
 
 
走り去るファン・ミエに、モ・ジンソプは弁解を叫んだ。
 
「ねぇ!違うよ!」
 
 
「俺は違うよ〜?違うって言ったから〜!分かったー?!」
 
 
しかし返事はなかった・・。
 
 
一人「クソッ」と呟きながら、モ・ジンソプは友人達の元へと戻った。

ファン・ミエに関わると、いつも想定外のことが起こる——・・。

 

 

<突発的状況>

 

ファン・ミエは急いで図書館へと戻った。

早く行かなきゃ!
モ・ジンソプと出会わないためには、早くコピー済ませて家に帰んなきゃ〜!

歩くミエの前を、小さな男の子を連れた同じくらいの年の女の子が歩いている。

「ふざけないでちゃんと歩きな!」と言っているのを見ると、兄弟だろうか?

しかしミエはそんなことよりも、先ほどの衝撃的な出来事の方に気を取られていた。

てかあんなとこで会うなんて!びっくりしたぁ〜〜
しかも思ったよりちょっと意地悪・・

・・だったけど、今日のモ・ジンソプはまるでトッコチャンみたいだったな!
髪の毛死守したのにはワケがあったのね!カッコよかったわ

”トッコチャン”とはランキング1位の漫画に出てくる主人公である。

学校とは少し違う髪型のモ・ジンソプは、その彼にそっくりだった・・。

ふと、ミエはこんな事が気になった。

てか、後ろにいた人達と友達なのかな?

下を向いていたファン・ミエだったが、不意に顔を上げると、

キム・チョルがこちらに向かって歩いてくるのが見える。

前を歩く女の子が「もーふざけないで!」とまた少年に注意している。

「あれっ?アンタなんで出て——・・」

ミエはそう言って声を掛けようとしたのだが、

次の瞬間何も言えなくなってしまった。

そこにはすごく穏やかな表情をしているキム・チョルがいた。

壁や鎧のないところで彼は、こんなに優しげな表情をする—・・。

 

 


 

第三十四話③でした。

ミエちゃんようやく小銭取れましたね・・!

そしてモジンソプのお仲間の喫煙を、最後ミエちゃんは見てたのかな〜?

 

最後の穏やかなキムチョル!

前にいる姉弟を見ているのかな?

妹の面倒もよく見てるみたいだし、本当心根が優しいんでしょうね

 

第三十四話④に続きます