<ファン・ミエの事情②>
晴れて生徒が二人となった、ベ・ホンギュによるサッカー特訓教室。
空高く上がったボールに向かって、生徒であるファン・ミエとジョハンが走る。
「ボール見ろ!ボール見て走れ!二人ともどこ見てる?!」
「瞬発力死んでんなマジで!オメーは女子より飛べねーのか?!」
オタオタとボールを追う二人に、遠慮のないホンギュのゲキが飛ぶ。
「2対1なのにボール奪えねーのかよ!?」
「おいっ!どこ蹴ってんだ!!」
[うちらめっちゃイジメられながら習ったけど、
ホンギュもパンを・・いやシールを集めたかったみたいだから]
[思ったよりチョロい奴だったよね!]
相変わらずサッカー特訓の授業料はパンについてるシールで、ジョハンが加わってからは彼が3枚献上した。
そしてジョハンからの献上品はもう一つ・・。
ジャジャーン!
[それにジョハンのノートを見て、急遽ホンギュも一緒に宿題やることになったんだ]
ジョハンの完璧な宿題ノートに魅せられて、ホンギュも一緒にベンチに座る。
三人がワイワイとノートを囲んでいると、そこにジョンウクもやって来た。
「どれどれ分からんかった問題見てやろ」「え・・ヤダ」
「あれ?皆で宿題してるの?ジョハンもいる」
「わぁ!キレーに整理したんだね!」「う・・うん」
「早く説明して!」「そうだな、早くやれよ」「アンタが言うな!」
するとそこに、とある人物が近づいて来た。
「何だぁ?塾行く途中で聞き覚えのある声がすると思ったら・・」
「チビスケ達がみんなで仲良く何してんだ〜?」「ヨンヒ!」
それはチャ・ヨンヒ、その人だった。
ヨンヒは皆の中心にあるノートに視線を落とす。
「何?宿題?」「おい!俺は小さくねーぞ?!背ぇあるっつーの!!」
ホンギュの反論をスルーして、ヨンヒの視線はジョハンの完璧ノートから離れなかった。
「ふーん・・」
「私も入れてよ。宿題しねーと」「わーい!」
[それでヨンヒも来ることになったの]
[つまりはそういうこと]
ミエの行動で、ジョハンのノートで、周りにどんどん人が増えていく。
事の顛末はつまりこういう事なのだと、ミエは心の中でチョルに説明する・・。
第三十七話④でした。
いや〜すごい!どんどん増えていきますね〜^^
ミエちゃんの行動力は本当すごいなぁ・・見習いたいです
第三十七話⑤に続きます