ミエはこれまでの出来事を、かいつまんでチョルに説明した。
「・・ていうわけなの」
それを聞いてホンギュもジョンウクも笑っている。
はははっ!
少しバツの悪い表情をしているミエと、まだ驚きを隠せないチョル。
広げられたノート、みんなでやっている宿題、転がったサッカーボール。
そして、バラバラだった塾の面々が、どこか気安い空気の中で一緒に居る状況・・。
「・・・・」
チョルはホンギュに聞いてみた。
「これ全部・・サッカー教えてる一環ってのか?」
「俺は頼まれたからやってるだけ!」
「ミエが宿題終わってからサプライズで言うって言ってたんだよ」
「いや〜サッカーやったこともないのに突然割り込んだら、
「だからさ、アンタたちが夜サッカーすんの見に行ってもいい?!」
「絶対一緒にやりたいってわけじゃないの!
乗り気なミエと、それをからかうホンギュと、フォローを入れるジョンウクと。
「一緒にやったらその瞬間幼稚園のお遊戯になんぞw」
「おい!黙ってろ!」「私アンタからボール奪ったし!みんな見てたよ!認めなさいよ!」
わいわいと喧嘩するミエとホンギュの後ろでジョハンが、「僕も一緒に・・」と口にしたが、
それが叶うことはなかった。
「いや、」
「来ないで欲しい」
チョルが、冷静に拒絶したからだ。
「・・え?」
ミエも、その場にいた誰もが耳を疑った——・・。
<それが理由?>
その後、塾の授業が始まったが・・
「いや〜お前達、どうしてこんなに宿題やってこれたんだ?全部できてるじゃないか〜」
塾講師にそう褒められても、ミエはずっと下を向いていた。
授業が終わり、各々解散して帰って行く。
「おかげさまで宿題よくできたわ〜」
「んじゃ、サッカー教えんのはもう終わりな?」
ヨンヒも、ホンギュも、ジョンウクも。
そしてバスでは、ジョハンが残念そうに下を向いていた。
ミエはただただ、放心状態だった。
「なんで・・?」
来ないで欲しい、とチョルが言った後そう聞いたら、
「夜は危ない」
チョルはたった一言そう言った。
納得できるはずもなくミエは、モヤモヤを抱えたままバスに揺られていた——・・。
第三十八話①でした!
「夜は危ない」ってチョル・・お父さんか!
心配してのことなんでしょうけど、ちょっと言葉足らずだわーっ
宿題の会兼サッカーの会、すごくいい雰囲気だったので解散しちゃって残念です
また新たな会が発足するのを楽しみに待ちましょう〜〜
第三十八話②に続きます