忘備録

温泉の記録とか日記とか、何を考えていたのか思い出すための記録。

熱海 迎賓館 小嵐亭に泊まってみた

2013-08-25 16:21:47 | 温泉

熱海 迎賓館 小嵐亭に泊まってみた。



お盆休みを利用して今年に入って2回目の熱海。

例によって快速アクティーね。これに乗っちゃうと新幹線なんかには乗れないね、ふんっ、っと。

前回4月は石亭に1泊。今回は夏休みということで小嵐亭に2泊。

場所は石亭のご近所でした。

宿名の「迎賓館」という枕詞がどうもなぁ、と二の足を踏んでいたのですが、気にはなってました。

なんでかと言うと、名前のインパクトの割にはHPをみても特徴が感じられないんですよ。それにこの頃は当たりまえの露天風呂もないし、特に変わったサービスが有りそうな様子でもない。流行りの宿中エステなんかもない。エステなんかは自分らにはどうでもいいんですけど、露天風呂のほうは客の要望が結構あるんじゃないかな、と思ったりするんです。

そういうのを知らんぷりしてるようなところが、逆に何かあり気で、ん?と思った訳です。

好みはあると思いますが結論から言うと、大変気に入りました。

到着後、ロビーでのウエルカムな抹茶と和菓子ですが、男子には黒い茶碗(織部?)。



茶道の心得など全くないのですが、この茶碗はシゲシゲ、ちょっと目が離れなかった。気分もムフフ。


さりとて格式ばったり気取ったツンケンな感じというのはないですが、ただ全体的に過度なサービスはしてない模様。

アメニティーもシンプル。風呂場のセットなんかも高級シャンプーなんかではなく普通のものだし、置いてあるマッサージ器も少し地味なものが一台。





バーを利用した湯上り処には、セルフのドリンク(3種類)の機械がポンと素っ気なく置いてあるだけ。エレベーターの中にベタベタ広告を沢山貼ってある宿もあるけど、ここはすっきり。イベントもないし、土産物も少々。



館内を特別に飾り立てる訳でもなく、客をあから様にチヤホヤするわけでもないので、そういうのが好きな向きには合わないかな。

でも風呂場には大小のタオルはちゃんとセットされているし、外出からもどると部屋番号を言わなくても鍵をスッと渡してくれる。

離れもあって、そちらの方は内風呂が源泉かけ流しらしいです。



部屋。







そんなんで何となくこの宿の食事を楽しみにしていたのですが、期待どおり。美味しいものが食べたくなったらここにしよう、と思いましたね。

いままで泊まった旅館で食事が気に入っていたのは湯河原の山翠楼ですが、ここが加わりツートップになりました。

世間にはもっとお高い宿もありますが、ここより美味しいって想像つかない。わたくしには。

そういう宿は、たぶん高級食材や高い器を多用してるのかもしれないですね、あと設備費とか。泊まったことないけどね。

まあ一度はそのうちの何処かに行ってみようと500円貯金してますけど。

自分の食べたい好みは、どちらかいうと、高級食材よりも身近な食材で厳選されたものを職人さんの技術で美味しく食べてみたい、という方なんです。



連泊して2日目の食事はどこもそうだと思いますが、少し変り種というかご飯から釜飯みたいにいろいろ中身も変えてくれるわけですが、初日に蕎麦アレルギーはございますか?と聞かれた割に出て来なかったので、あれ?と思っていたら2日目でした。

夏真っ盛りなだけに、1日目は品書きの食事のところはご飯ではなく「冷し梅ソーメン」2日目が「冷し蕎麦」。

ウチの奥さん、「冷やし梅ソーメン」ではテンションが下がってたみたいですけど、出てきたのをみてホッとしてました。梅を麺に練りこんだ安っぽい赤ソーメンか何かを想像してたみたいでしたが、ちゃんと白い美味しいソーメンで、そぼろ風の添え物に少し梅が入っていただけでした。

それまでの量からご飯はキツイかな、と思っていたので麺は助かりました。

出てくる小皿も触ってみるとそれぞれ冷やしてあるから、涼感たっぷりで、体温も下がったような。

二日目に中居さんが少し照れながら「鉄火巻」です、と逃げるように置いて行ったものをみると、どこから見ても鉄火巻。この流れでなんで、鉄火??

まっいいか、と食べてみたら、なんだこれ?

プチッと海苔を噛んでみると、シャリもまぐろも柔らかさがプリンのよう。

これ、大トロじゃん。

ホントの鉄火巻ってこういうもんなの?それとも遊び?

ちょっとびっくりしましたが、駅ナカの三崎丸じゃこんな鉄火巻たべたことなかったです。

あと、サケ(実際は鱒ですけど)の切り身は皮まで食べられるし、朝食のアジは三枚に下してもこの厚さ。なんか特別にこの宿で注文したらしいです。



海苔とかものすごく細ーく切ってある。

鱧とか高級食材もチラホラありましたが、自分はこういうのが好き。

最後にデザートでグレープフルーツを半分出されたことって、いままでないかも。ちょっと面倒だな、と思ったら一区画ずつ切れ目を入れてくれていて、スプーンですくうだけだった。表面に少し振ってあるザラッとした砂糖、まあ、聞かなくてもどうせ和三盆だろうな、と思いました。味のわかる者でなくてスミマセン。

そんなんで、料理に満足したわけですが、実はもう一つ、素晴らしいと思ったことが。

Sさんという中居さんです。

年配の方ですが着物での立ち姿や所作もいちいちキレイ。布団をひいてくれた後、正座で退出の挨拶を受けた時はシビレました。

こちらとしては「いやッ、そんな大そうな者ではございませんので」みたいな感じ。こんなときはどういう風に挨拶を受けたら様になるんだろうか、とか考えちゃいましたよ。

食事中も「少しお出しするのが遅いかもしれませんね」と流れをコントロールしているみたいだし、細かい気の使い方も素晴らしい。

このごろどこも大抵の中居さんは結構愛想もよくて、それなりの接客訓練を受けて親切だったりするんですけど、やっぱ地元のおばさんだったり、アルバイトっぽい「~でよろしかったでしょうか」しゃべりの若いひとだったりですよね。料理の出し方にしても宿側の都合になるから妙に間が空いたりすることもあるし。

この中居さんは明らかに違いますね。プロというか何らかの修行を経てきている気がします。

さすが熱海。

そんなんで、暑さ全開の熱海を歩いてみました。

30分くらいの周遊船にのりました。







海水が濁ってあまり魚が見えなかったんですが、このチビの魚がぐるぐる何回も周ってサービスしてくれてました。皆気づいたようで一躍人気者。



昼食は一日目が海鮮の季魚喜人(きときと)



二日目は洋食で有名なスコット。



外に出てから「美味しかったけど良い値段とるねぇ」と言ったら外からコックさんが出てきて聞かれちゃった。ごめんね。

途中に喫茶店の「加奈」と言う店に入りました。ほとんどがカウンター席ですがサイフォンで煎れるブレンドコーヒーが美味しかった。カウンターに先客が数名いましたが、広いので距離をとって座れます。その先客には何気に粋筋の方のような雰囲気があり、コーヒーがさらに美味しく飲めた。

熱海の食事は駅前もいいけど、清水町あたりまで奥に入った方が空いてるし美味しい店もありますよ、って書いてあった「熱海散策(熱海観光おすすめ情報)」っていうブログを参考にさせてもらって選びました。




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