こういうサクッと読める偉人伝は、子どものためにも、蔵書にしておきたい一冊。
■ 「フジヤマのトビウオ」古橋廣之進は、高射砲のネジ切り作業中に誤って左手中指の第一関節切断。
水をかいても水がすっぽ抜ける…
そのメチャ大きなハンデを負いながら、世界一のスイマーになった。
■ 東京裁判で刑死した唯一の文官・廣田弘毅は死ぬ前に論語の言葉を遺した。
「志士仁人は生を求めて仁を害することなく、身を殺して仁をなすことあり」
この論語の文章は、実に意味深長である、と廣田は語っている。
■ 今村均は、B旧戦犯の刑期を終えた昭和29年11月、自宅に帰ると母屋には住まわず、庭に三畳の粗末な小屋を建て生涯をそこで過ごしました。
昭和43年に死ぬまで14年、ずっと3畳暮らし… きっびしいセルフ幽閉。
昭和人、いや明治に生まれた明治人の「責任の取り方」から学ぶところがある。
辻政信みたいなみっともない人もいますが、、、
「歴史を学ぶ」というのは、今村均の魂を美しいと思い、辻政信の生き方を醜いと思うことではないか。そういう羞悪の感覚、美醜の感覚を磨くことではないか。
■ 「先義後利」は、荀子の「義を先にし利を後にする者は栄える」が一つの語源。
孟子も「何ぞ必ずしも利を曰はん、亦仁義あるのみ」もある。
■ 明治天皇は九万首あまり
与謝野晶子は五万首を読んだ。
量が質を担保する。