執行草舟さんの歌集を、パラパラと。
600頁で、3000首以上? あるのですべての歌は味わっていない。
でも600頁はめくった。頁をめくることで、執行草舟さんのスピリットを受け取った。
執行草舟さんは、歴史上の人物とか、出会った人物のことを、一首に残している。
そういう知己から「何を受け取ったか」を歌にしている。
私も、この本のページをめくって、そういう執行草舟さんのココロを受け取りました。
積読していた本を、「頁をめくるだけ」でも何かが違う。
読書というのは本を「読む」のではなく、「受け取る」ものだと思っているので、中身を読まずとも「ページをめくる」だけで「受け取る」ことができる。
始業前のカフェで取り急ぎ600頁をめくりました。
President最新刊における齋藤さんのコメントから。
■ 本とは著者の人格そのもの
■ 本とはまさに著者の人格の表れであり、私たちは読書によってその精神性を受け継ぐことができます。
■ ニーチェは 『ツァラトゥストラ』で、
「獅子がまっしぐらに、獲物にとびかかるように、知識を熱望しているか」
と問いかけています
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本は「読む」ものではなく、「検索するもの」だと思ってきた。
最近は、本は読むものではなく、「受け取る」ものだと思っている。
パラパラとめくって、何を「受け取る」かを「検索する」。
こうやってページを捲る本もある。
この辺の読書論はおってまた展開します。
ふらっと寄った本屋で手に取った本。いい出会いだった。
著者は無名の読書家。
取り急ぎのメモですが:
■ 白隠禅師
動中の工夫、静中にまさること百万倍
■ 何もしないで人格者づらしているなら博打でもやった方がまし
って言葉が論語にあります。
陽貨第十七、二三に、
「師曰わく、飽くまで食らいて日を終え、心用うる所無し、難いかな。 博奕なる者あらずや。これを為すは猶お已むに賢れり。」
■ 大日本帝国国臣民およびその末流である昭和日本人の生活感情は、
「自由に生きたら不幸になる。だから勇気より謙譲と従順が大事」
というもの。
■ 自己にうち克つことは、他の人々に勝つことよりすぐれている
…柳生宗矩みたいだ。誰の言だったっけ、、
■ アリストテレスを読むキーワードは「アレテ―」(徳、卓越性、そのものが本来あるべき姿で輝くこと )
■ 怒るべき事柄に怒らない人も、怒るべき仕方で、怒るべきタイミングで、怒るべき相手に対して怒らない人も、愚か者だ
■ 人は全力を挙げて不良性を避けなければならないし、高潔な人間であろうと努めなければならない。
■ 結果が出そうにないからやらない、行為しない・・・・・・というのは一見冷静だが、実は結果に執着している
臆病であり、バガヴァット・ギーターの「行為の結果を動機としてはいけない。また無為に執着してはならぬ」に反している
■ 世の中のあらゆる知恵はわれわれに死を少しも恐れないように教えるという一点に帰着する
■ 勇気とは、大きな不幸に立ち向かって背を見せないこと。
逆境に遭って死を軽んずることはやさしい。だが、不幸に堪えて生きていける人はもっと勇ましい
モンテーニュ『エセー』
…そう。勇気って、「逃げない」ことですよね。
■ 《もっとも正しい行為は、自発的になされて初めて正しいものとなる》。
行為は何か自由の輝きをもたないと、優美でもないし、名誉でもない
■ ラッセル「幸福論」を読んでいたときもスピノザへの言及があり、これにも驚いた。
スピノザが「人間の束縛と人間の自由について書いた」ことは「私が伝えたいと思っていることの真髄」とラッセルは書いている
■ 啓蒙 自己自らの悟性を使用する勇気を持て!
■ 臆病を示す勇気
臆病者の常として頑固であった
■ 高きをめざすことのない人を謙虚と呼べるとしての話だが
高きをめざすことのない人を謙虚と呼べるか
■ 人間が不幸なのは、自分が幸福だってことを知らないからです。
■ すくなくとも、パンがなくたって人類は存在できる、でも、美は、これなくしては、存在できない
■ 距離のパトス 『人間』という類型を高めようとする
『人間の自己超克』 自己超克を「人類の自己超克に同化させる高揚感」
■ 禁欲的理想がなかったら人間という動物にはいかなる意味もなかったろう
■ ピグマリオン・コンプレックス
■ カリスマとは、禁欲によって得られる超人間的な力(ウェーバー)である
…マックス・ウェーバーで調べたけど、こういうウェーバーの定義は見当たらず。
■ 権力に対してまるで無関心な人は、仲間の人間に対してもまるで無関心な人にほかならない。
だからある形の権力欲は、よい共同体の成員となるべき人びとの心的装備の一部として受け入れられなくてはならない
■ ラッセルは80歳で4度目の結婚をした。
■ 「めんどくさい」は臆病者の常套句である
■ 「バガヴァッド・ギーター」を愛読したヴェイユ
「バガヴァッド・ギーター」の表現:
自分を制御すれば、自分にとって自分は友であり、自分を制御できなければ、自分にとって自分は敵である
■ ペリクレス 幸福は自由により、自由は勇気による
致知出版社の本を読んでいて、キッツイ修行をしたお坊さんの考えを学ぼうと思って。
ちなみにこの本の宮本さんはエラいハンサム。
■ 葉上照澄阿闍梨
精神的にも肉体的にも、弱いということは悪
■ 一族から一人お坊さんが出ると、その出家したお坊さんを中心に前後九族が救われる
■ これらの国の仏教には「無」の瞑想法はありません。それがあるのは日本の禅だけです。
なぜ他の仏教国では「無」の瞑想法がないのかというと、それが非常に危険だから。
人間は「無」になると思考能力が働きませんから。
これを犯罪のように用いたのがオウム真理教です。入信すると一週間ぐらいはまともに寝せなかった
…「マインド・コントロール」的な手法だろうか
■ 伝教大師の『山家学生式』
国宝とは何物ぞ、宝とは道心なり。道心ある人を、名づけて国宝と為す。故に古人の言わく、径寸十枚、是れ国宝に非ず、一隅を照らす此れ則ち国宝なり
…「一燈照隅」の出典。
50歳になると、一燈照隅の言葉が響くようになる。
できることを、コツコツと。
大風呂敷を広げる前に、まず目の前のゴミを拾おうよ。
それが一燈照隅だと思う。
アドラー心理学を学ぶ知人から勧められて。
すごいコンテンツ。
視点もいい。
私の考えと被る点も多く。
でも、、、
でも、不思議と、ココロにズンと刺さる言葉が一つもなかった。
これだけコンテンツてんこ盛りで、なおかつ、心に響く言葉がないという本も珍しい。
私も何冊も執筆してますから分かりますが、おそらく、執筆の際にChatGPTなどのAIの力を借りすぎなんだと思う。
生涯に書いた本の冊数:
- 本多静六 370冊
- 渡部昇一 単著359冊(2020年3月現在)、共著301冊
すばらしい。
いずれも勤勉を旨としていた二人。
たしか渡部昇一は、出張は必ず日帰りにしていた。自宅で読書するため。
膨大なインプットがあったから、膨大なアウトプットができる。
私ももっと本を読まねば。
なお、中谷彰宏さんは1100冊を出しているようですが、中身の濃さが渡部昇一とかとは桁違いですからね、、、
私が編著者となりました『家庭連合の「解散命令」に異議あり』本を、グローバルチャレンジって私の運営する団体でも案内しておきました!
渡部昇一は死後も名声が高まっている。
死後もたくさん本が出ている。
さすがだ。
最近亡くなった論客の中で、死後に一番評価されているのはダントツで渡部昇一ではなかろうか。
以下は渡部昇一クラスの論客が死んだ年。
- 谷沢永一: 2011年
- 竹村健一: 2014年
- 阿川弘之: 2015年
- 渡部昇一: 2017年
- 西部邁: 2018年
- 堺屋太一: 2019年
- 半藤一利: 2021年
- 立花隆: 2021年
- 石原慎太郎: 2022年
- 西尾幹二: 2024年
- 福田和也: 2024年
どうです、書店に並ぶ本を見ると、ダントツで渡部昇一が評価されていると思われる。
渡部昇一の本は死後も何点も刊行されているから、2017年という7年前に亡くなったとは思ってなかった。数年前かと思った。
かくありたし。
渡部昇一のように、死後も評価される人間になりたい。
そのためには、知識が豊富で、人格識見に優れていないとだめですね。
私も彼に追いつくために、自宅書斎をどうにかして増やしたい、、
以下の本は、図書館で借りた本。
彼の本は、特に私が20代はほとんど読んでいた。
30代40代は弁護士として成長することを優先して、あまり彼の本は読まなかった。
最近また、50代になって、渡部昇一の本を読み返そうと思っている。特に人生論的なエッセイとか。
彼の本はほとんど口述筆記だから読みやすいし。
この本からも収穫がありました:
■ スマイルズ『自助論』から得た知的刺激は、のちの私の生き方の方向を決定付けた
…私と同じだ!親近感。私も高1の春にこの『自助論』を読んでえらい発奮し、学校の成績がバク上がりしました。
自助論なかりせば中山達樹なしです。
■ ものを書く人は几帳面になる
ものを書く人は、知識や情報に正確さを期するのみならず、その性格においても、正確で几帳面になるものである。
いくら頭が良くても、ものを書くことを疎んじると、知識は杜撰に流れやすく、記憶も不正確になりがちである。
…これは嬉しい。私も20年ブログを書いてきて、これでもだいぶ正確が几帳面になったような気がする。
何か自信がないことを書く時は、必ず調べてから書くようになりますしね、、、
■ 読書は充実した人間を作り、
会話は機転の効く人間を作り、
書くことは正確な人間を作る
”Reading maketh a full man;
conference a ready man; and
writing an exact man.”
フランシス・ベーコン
■ 本の感想を著者に送れ
感激を手紙にしたため、直接会ってみることもいいだろう。
心ある人間ならば、自分を高く評価してくれる相手を無視するはずがない。
…そうなんですよ、多くの場合、手紙を丁寧に書くと、著者は会ってくれます。
こういう「手紙作戦」で、私はこれまで20人くらいの方にお会いしてきました。
■ Passionate few 熱狂的な少数の人 に支えられるから、古典になる
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これからも渡部昇一にはお世話になりそう。
おって、『家庭連合の「解散命令」に異議あり』という書籍が出ます。グッドタイム出版から。
国内外の35人の有識者の意見を集めたもの。ポーラ・ホワイトとか、ニュート・ギングリッチとか、マイク・ポンペオという、アメリカの首脳級の意見も入っています。
僭越ながら私が編著者として、まえがきを書かせていただきました。
その部分を抜粋してご案内差し上げます。
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まえがき
2022年7月の安倍信三元首相の暗殺直後、犯行動機は暗殺犯の母親が入信していた世界平和統一家庭連合に対する暗殺犯の恨みであると報じられた。しかし、暗殺犯の刑事裁判は暗殺から3年を経過しても遅々として進まず、未だ真相は藪の中である。
ところが、家庭連合に対する差別的な批判が日本中を覆い、クレジットカードをの利用拒否、病院での診察拒否、住居を貸してもらえない、解雇される等の差別が信者の生活を脅かし、実際に自殺者も出ている。
世論に押されたかのように、岸田文雄首相(当時)は宗教法人の解散要件の「法令に違反」の解釈を変更して民法不法行為を含むとし、解散命令請求への道を開いた。
この解釈は裁判所にも追認され、家庭連合に対する解散命令請求が本書刊行時点では東京高等裁判所で係属中であり、早ければ2025年中には終了する。
万一、東京高裁で解散命令が下れば、教会等施設は一切利用できなくなり、全国10万人信者の信仰の自由は著しい制約を受ける。
山本七平は『「空気」の研究』で日本軍の敗戦をモノ言えぬ「空気」に求めた。
今でいう同調圧力である。日本社会の強い同調圧力は戦前から変わらず、安倍事件後の家庭連合に対する日本中の非難も、この同調圧力つまり「空気」に依るところが大きい。
人は空気と水がなければ生きていけない。
山本七平は、空気を打破する方策として「水を差す」ことを求めた。
本書では、安倍事件後の異様な「空気」に水を差すべく、政治家、学者、ジャーナリスト、牧師等それぞれの立場から、家庭連合解散に異議を唱える貴重な意見を裁判所に提出していただいた国内外の識者の意見書を収録した。
勇気ある、清冽な、中には義憤から煮えたぎった熱い「水」をご賞味いただきたい。
水五訓に言う、「障害に遭い激しくその勢力を百倍し得るは水なり」。
願わくば読者諸賢のご賢察とご尽力により、その勢力が百倍とならんことを。
編者 中 山 達 樹
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以上です、おって刊行されるのをお楽しみに!
先日紹介した本。 こちら
一読して、やはりインパクトあった。いくつか備忘のため:
■ 私は見た 父の握りこぶしに 涙一滴
…眼の前で自分の娘が、露助への「接待」に差し出されるけど、何もできない父の涙。
私も、娘がそういう目に遭ったことを考えると、、、
■ 白昼堂々、路上で
よく出てくる話ですが、白昼堂々、路上で、銃を持ったロスケ数名が、日本女性を犯すこともあった。
…銃を向けられているので、「やめろ」といえない日本男性、、
■ ジープでキュッと轢いていく
この本に書いていたのか、別の本(ベトナム戦争での米軍?)か忘れましたが、ジープに連れ込んで犯し、行為後にその裸体をポイッと投げ捨てて、ジープでキュッと轢いて行く、、
…完全にモノ扱い。動物扱い。。
■ 洗浄係
「接待」後に、膣の中にホースを差し込んで子宮の中を洗浄する、洗浄係の女性もいた
…15−17歳でまだ「接待」に出ない若い女性が、この洗浄係、、、
■ 「博多別れ」の夫婦
夫を亡くした子持ちの未亡人が、安全に日本に帰るまで、軍人に身を守ってもらうために「偽装結婚」するカップルがいた。日本(博多)についたら別れる。
…この偽装夫婦でも、偽の夫にいやいや操を提供する「妻」もいた、、、
■ 満州からかえって来た女は、汚い(=処女ではない)
…そう思われていた。みんな「露助に犯された」ことを知っていたから。
だから帰国しても、偏見の目と戦わねばならなかった。その出自を知る者との結婚ができないなどの苦労もあった。一生お嫁に行けず独り寂しく死んだ人もいた。
むしろ、後から「満州から引き揚げた」ことを知って別れられるのが辛いから、事情を分かったうえで結婚してくれる男をあえて選んだりした
■ 下卑た男たち
以下のような発言をする男がいた:
- 「ロスケにやらせたくらいなら、俺にもやらせてくれよ」
- 「ソ連兵のケツをさんざ追ってたじゃないか」
- 「減るもんじゃないから」
ほんと殺したいくらい下卑てますが、こういう「男たち」の下卑た部分を攻撃するのではなく、戦争が人間のこういう下卑た部分を顕にする ーー戦争自体の下卑た部分を攻撃したい。
でもジェンダーの話にすると、女性より男性のほうが下卑ているような気がする、、、
人間の尊厳をどれだけ尊重するか、って話ですね。
宮沢賢治のデクノボー精神みたいな、「愚直の美しさ」を研究しています。
- トルストイ『イワンの馬鹿』
- ドストエフスキー『白痴』
- 漱石『坊っちゃん』
- 太宰治『走れメロス』
- 志賀直哉『小僧の神様』
- 遠藤周作『おバカさん』
以外に、愚直の美しさを学べる本があれば教えて下さいませ!
日本の、会社関係の、ランキングいつも1位の、中村直人弁護士の、ガバナンスの本。
予約して届いたので、早速、パラパラと。
のっけから、個人主義とは、集団主義とは、的な、哲学的な考察。
SNS時代とか、トランプ関税とかにも、造詣が深い。
後半はガバナンスの各論的なことが多かったですが、さすが。
弁護士として、多くの読書から得た哲学的な考察を踏まえてこういう本をものされる先輩がいることを、誇りに思うし、私もいつか、この本に匹敵するようないい本を書きたい。
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来月に出る私の『鷲掴み論語』も、5人以上の方にすでにドラフトを読んでもらって、
- 知の万華鏡ですね
- 今までの中山さんの本の中でベスト
- 最も中山さんらしい本
などとお陰様で好評をいただいています。
この『ワシロン』は、古典の理解ということだけでいえば、中村さんその他誰にも負けていない価値を提供している自信があります。
乞うご期待!