私がそれまで何をしていたのだろうか
突然ステージのような物を見ている
私の視線は観客席の上の方から
けれども私の姿は無い
最初、私の従姉妹が数人出てきて歌を歌った
歌とは言ってもラップのようなもの
内容はと聞き耳を立てると
どうやら名前を羅列しているようだ
しかも女性の名前だけを
60年以上前、九ちゃんの歌がある
上を向いて歩こうのB面
『あの娘の名前は何てんかな』
あの娘の名前は何てんかな~
うしろす~がた~の~素敵な子
手当たり次第で名前を呼べば
まぐれ当たりでかわいい返事
にっこり~ぼ~くに~振り向いて~
あなたとならばどこまでも
って、言う~かどうか判っから無いけど呼んでみな
はなこさん、みどりさん、み~ささん、のぶこさん
ふみちゃん、みっちゃん、まりちゃん、あいちゃん
あれ、ふりむかないや
という歌です
これとは違うが名前を連呼するのは同じです
最初は従姉妹たち、続いて娘たち
近くのどこそこに何ちゃん、何ちゃんがいるよ
そんな歌詞が続くにつれて、私の視線はついにステージに
すると派手な化粧をした人がそれに続けて歌います
私の耳には娘の声で「何々ちゃんのお母さん!!」
「ありがとうございます」と挨拶
それで夢は覚めました
マッチメーカーおばさんが居なくなった現代
こんな形で近所の年頃の子を紹介するのだろうか
いや、息子に嫁さんを紹介しようとしてくれたのかな
30過ぎても結婚しない、結婚できない人が増えているからなぁ
何かしないといけないのかな
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