コロナウイルスストレスというのか、それが原因かどうかはわからないが意欲喪失だ。朝早起きすれば、湖北の方へは出かけられるが、今一つ行く気になれない。お金がないのも原因なのだろうか、以前ならそんなことに関係なく出かけた。ちょうど、デスクワークがあるので昼間は外出せず、お籠り状態だ。
伊吹山が刻一刻と姿を変えていく夕方。買い物を済ませて帰路につく。スーパーの駐車場から伊吹山が見える。暮れなずむ町をてくてくと歩く。行きは自転車か車が欲しい と思う。帰りは心地よい風が琵琶湖の方から吹いてくる。夕焼けがうつくしい。行きに見つけた鴨の親子が泳いでいる。初めて見た。かわいい！古い家ときれいな新築の家が並ぶ道を歩く。いいなぁ とつぶやく。コロナストレスを忘れる。
大家さんのペニーにいた犬に出会う。思わずちかよった。ペニーよりも小柄だ。飼い主とひとしきり話をする。この土地はとても気軽に知らない方とも話ができる。そして、ご近所でも、奥さんと話ができた。ご主人と息子さんと3人暮らし。昼は一人でTVばかり見ている という。いろいろお話してくれた。車に乗れなくなってからは、人とも会わなくなった という。大きなきれいな家に一人いるのと同じだという。
ボロ屋に戻って、急いでメダカに餌をやる。人影でわかるのか？水面で口をパクパクさせている。これも家族なのだろう。
ああ、しあわせなんだ と思う。神奈川にいたら・・・。この町に来てよかった。どうか、ここで最期まで暮せますように。
