詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

鳥は月へ帰る

2019-03-07 23:14:15 | 鳥紀行



18世紀の初期に英国で発行されたものの本には
「鳥の渡り」について次のように解説されている。

鳥は寒い地球上の冬を避けて月世界へ飛んで行き
暖かくなると地球に帰って来る。
月への旅行には60日を要する。
鳥は地球から月のかかっている空へ向かって
飛び立って行く。大空では地球の表面から
立ち上る水蒸気の流れを利用して一直線に
月へ向かう。

神秘的というより浪漫チックな考えだ。
月面をかすめて飛んで行く一群の鳥を見て
考えついたのだろう。
この本に書かれているのは日本で呼ぶところの
夏鳥である。
白鳥や鶴、雁などと入れ替わりに
やって来る鳥たちだ。

まもなく冬鳥は日本を離れる。
月まで飛んで行くわけではないのは明らかだが
海の上を思い思いに飛んでゆくとは知識では
わかっていてもとても信じられない。

わかってはいるけれども
信じられないことは多々ある。

人は7分間に一度嘘をつく。

2019-03-07 12:27:57 | 千駄記


口数の多い奴ほど嘘をつく黙っていれば嘘はつけない


ぼくは嘘肯定派です。

学生時代仲の良かった男友達と、とある朝
「今日は下ネタとウソを言わない日にしよう!」
と、取り決めた途端に、その日の親友との
会話がなくなったほどの嘘つきです。

ですから、嘘のない夫婦やら、嘘だけは絶対ダメという
関係を信じません。

「あんたと違って私は絶対に嘘はつかない」と
言いながら、ぼくを責め続けた何人かの人は
いくつもの嘘を残して去ってゆきました。

それが現実であって、それを何歳になっても
信用してしまう、信頼してしまう、単純で浅はかな
ぼくがバカであるわけです。

嘘が好きなわけではありません。
嘘をつくくらいなら黙っていてほしいのです。

何にも知らないほうがいい時だってあるでしょう

と、加川良は歌いました。
この「偶成」という曲は青春時代に聞いたのですが
まさにそう思ったのです。

もうずいぶんと前のことですが、海外の偉い人が
「人は7分間に一度嘘をつく」
との研究発表をしました。
社交辞令も「嘘」の範疇として、だそうです。
久しぶりに取引先から電話があったとき
「いつもお世話になってます」というのも嘘。
手紙の末文で
「ご自愛のほどお祈りします」というのも嘘。
という具合です。

いつからかぼくは無口になってしまった。
喋らないから口下手になる。
だからこそ書いて表現することを
覚えたのかもしれません。