詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

「まろにゑ」第50号記念誌届く

2019-06-30 13:21:37 | 短歌情報


同人誌「まろにゑ」第50号記念誌が届いた。
福田淑子の巻頭文によると
村永大和氏の呼び掛けによって
5名で始まった短歌を勉強する会であるという。
現在は8名。

記念誌はA5版全40頁。かつて
同人誌の主流であった中綴じの製本である。
同人による短歌15首と文章が並ぶ。
巻末のバックナンバー一覧をみると
創刊は2015年4月。¥1.000.-

差し出し人の原詩夏至は独自の道を
切り開こうとする意欲に溢れているように
思える。彼とは同い年だがその元気が
羨ましいことである。
しばらくお目に掛かっていないが
益々元気いっぱいなのだろう。


印象に残った作品を紹介する。

イヤホンで輸血しているみたいだな椎名林檎の声の淫らを(鈴木美紀子)
冬空の高所恐怖症病む鳥はいまはいづくに籠りて居るらむ(池田祥子)
愛のある暮らしという歌聞こえきて独りの部屋を夜に見渡す(今井正和)






霧雨のち曇り

2019-06-29 22:26:52 | 鳥紀行

↑これは「美術2」だった妹が描いた
鳥の絵ではありません。ずぶ濡れの翼を
乾かそうとするクマタカです。


夜明けとともに本降りになるまで・・
と、山へ入りました。
霧雨が止んだ8:00ころクマタカが
現れて枯れ木に止まりました。
いつ飛び立ってもシャッターを押せるように
緊張を持続すること5時間弱。



さっと飛び出して山へ潜ってゆきました。
一瞬のことでぐったりです。

梅雨寒の一日。
この現場で昨年の十月に出遭った
動物写真家の方と再会したので
少々積もる話など。



給与を支払ったあとの土曜日は
いつになく安らかになります。

義務を果たしたっていうんでしょうか。

給与を支払うことができるのも
給与を貰うことができるのも
いえいえ いえいえ
何事も
あたりまえだと思ってはいけません。

明日はもっと雨でしょう。








週末は雨ですか

2019-06-28 10:44:45 | 千駄記

雨、雨、雨だよぉー
なんて歌がバタやんにあったような気がします。
ぼくバタやんが好きだったんです。

もう週末そして月末です。
どうせ雨なら降ったり止んだりではなくて
降り続けてほしいものです。
諸々諦めがつきます。

今日は弊社の給与その他で
金融機関を駆けずり回る一日です。
天気とおんなじどんよりです。
「どんより」といえば
私はうどんより蕎麦が好きです。

バカなこと言ってないで
出かけますわ。



板橋歌話会ご報告

2019-06-27 11:29:07 | 短歌情報


6/26の18:00から板橋歌話会
「川田順の『山海経』を読む」が開催されました。
出席者は20名足らずのこじんまりした会でしたが
内容は実に充実していましたよ。

一部(ごく一部)は私が選歌した20首を朗読し
ほんの少しコメントしました。
二部は小田原から野地安伯さんの「川田順愛」に
あふれたお話を伺いました。
レジュメは以前「十月会」で発表された資料と
併せて20頁を超えます。
立派な小冊子に仕立てることができそうな内容です。
これだけで川田順が「老いらくの恋」だけではない
歌人であったことが理解できます。

『伎芸天』や『山海経』の初版や色紙などを
拝見する機会にも恵まれました。

これらについては私の個人誌「晴詠」4号でも
レポートしたいと思っています。

*「晴詠」4号の記事のために
板橋歌話会の光景を撮影したのですが
クラウドに入れたはずのものがなく・・
全部喪失していたらショックだな。
今日の画像は鶯です。






立ち葵

2019-06-26 14:23:34 | 千駄記


好き勝手を全うしたる母なれど叶わぬことの幾多ありしや
母親の半生在りて古びたる義足一本立てかけてあり

(私家版『立ち葵の譜』より)

梅雨入りと共に道端に聳える花は立ち葵。

母は東日本大震災の死者には数えられませんが
そのショックから脳出血を起こし、六月に死にました。
73歳でしたが、37歳で交通事故により左脚を膝上から
失くし、以降は義足をつける生活となりました。
両脚のある生活が一年ほど長かったことになります。

意識を失ってから数か月後、6月20日に亡くなりましたが
戸籍を取り寄せたところ6月20日は両親の
50回目の結婚記念日でありました。
それまでは死ねないと思ったのでしょうか。

母とはいろいろ確執がありましたから
最期まで語り合う時間はもてませんでした。


生前に如何なる罪のあろうとも死ねば仏になるのですから




夢みたものは

2019-06-25 11:59:08 | 千駄記


木洩れ日の茶房にホットレモネードを見つむる人は誰を待てるや


一軒家を改造したような喫茶店。
そこで短歌の勉強をするのが常だった。
窓際にひとりで座る女性を詠んだうた。

ぼくの角川書店の「短歌」を「ちょっと貸して」と大きな円卓で
相席をした品のあるご婦人が話しかけてきた。
「若いのにめずらしいわね。」
「ああ、短歌が好きなんです。」
「あら、そう。○○ちゃんこういう人を探さなきゃだめよ。」
娘さんらしき人に言った。
それまでのおふたりの会話から
お見合いの帰りらしかった。

そんな記憶を刻んだ昔のうた。




今日は天気が悪くはないです。
仕事が忙しくなりつつあってバタついています。
明日は板橋歌話会の定例会がありますし、
今夜はその準備に専念したいところ。

この画像はかつて発行した
「別冊HASU」Vol.1の記事から
「カフェロータス」のイメージです。
こんな茶房で詩歌について語り合えたら・・
と夢みたものです。

叶わないからこそ夢はずっと
夢であり続けるのでしょう。

生まれ変わりたくはないけれども
生まれ変わったらこんな店やりたいです。









墓とサシバと鮎

2019-06-23 21:45:11 | 千駄記
はらからにうからうからと従いてゆくうからら眠る果てのはかはら

今日の天気予報はほぼ曇り、雨でありました。

朝8時に出発し母の墓参りにでかけました。
数日前が命日でしたので。
外環から関越に乗ってお寺に到着。
草を抜いて、線香あげて、手を合わす。
普通の墓参り。

意外に天気が良かったので
気が変わってしまい、そのままサシバの里へ向かいました。
高速道路を乗りついで11時頃でしたか現地に到着。
ときに日が差すいい陽気です。
いつもの場所に車を停めて見上げるとサシバが
電柱にとまってました。


↑メスです。

天気が良いなあとキョロキョロしていると
樹の上にサシバ。


↑オスです。

軽トラが停まって「サシバ見られたかい?」
と声をかけられます。「はい、さっきそこの電柱に」と
笑顔を見せると「いやぁ、前も撮ってたみたいだから」と。
・・・あいつまた来てるかなぁと思われてたとすると
嬉しいことです。


↑小さかったから今年生まれた若かなと。

これが「若」だとするとサシバ一家を
今日は見ることが出来たことになります。



お昼も過ぎたので、「やな」で鮎でも食べて帰ろうと
里山のなかを走ります。
気持ちのいい道です。


こんなオブジェのある「大瀬観光やな」です。

鮎が好きなので、今までにいくつかの「やな」に
行ったことがありますが、ここは小規模だけれど
雰囲気のあるいいところです。
「やな」は何処でも雰囲気はいいですね。
時間を忘れるって感じ。

結果、雨にも降られず。
今は亡き母に感謝。
なんて私らしくないことを思う一日でした。










天気予報はほぼ当たる

2019-06-22 17:04:08 | 鳥紀行


天気予報はほぼ当たります。
夜明けからクマタカを待っていましたが
急に晴れたり曇ったり、雨が落ちたり。
昼過ぎからは山も本降りとなりました。



久しぶりに傘を差しながら撮影したのですが不完全燃焼。


↑これはカケスが果敢にアタックしてます。


被写体までの距離がある上、
ガスってるっていうんですかね。
そんな天気だったので諦めます。

明日は母の墓参りに行ってきましょう。
命日を完全に忘れてしまっていたのです。
バカな息子です。



ガリレオと川田順

2019-06-21 12:25:18 | 短歌情報


ポラリスとは言うまでもなく北極星を指します。
そこそこ晴れていれば大抵は北に輝き動かない星です。
星を撮影するとき赤道儀を北極星に向けます。
その北極星が放つ光はおよそ400年前のものだそうです。
ちょうど、ガリレオが手作りの望遠鏡で数々の発見を
した時代と重なる。彼が見つめたであろう北極星の光が
いま、われわれに届いているという理論上はわかっても
にわかに信じがたい情況を詠みました。
このところの週末は天気が悪く星の撮影ができないでいます。





さて、来週の水曜日、6/26の18:00から板橋歌話会が
開催されます。何度かお知らせしている通り
川田順の『山海経』を読むという企画です。
一部は私が選歌した20首についてお話しします。
「一部」というより「ごく一部」。
二部は小田原から野地安伯さんをお招きし、
専門的な見地からお話しいただきます。
とにかくお話の上手な方で私はいつも魅了されるのです。
参加は自由ですのでお時間のある方は是非どうぞ。

私の義務

2019-06-20 12:53:16 | 千駄記

↑数年前に夢中になって写したノスリ。
こどもっぽい顔をしています。幼鳥でしょう。

曇りつつ晴れています。
週末はお天気崩れるようです。

昼休みになるのを待って
父の入っているリハビリ施設に行ってきました。
顔も手足もむくんでしまって。
工場の借入金の件で、未だに父も
保証人なわけで署名やら本人確認やら
借入先がしたいっていうので行ってきたわけです。
もはや保証したって保証できるわけでも
ないのは明らかなのに残酷なものです。

この施設には三か月限りでどこまで
何が回復するのか知りませんが
来月からは次に住処となる場所を
探さなければなりません。

仕事にも追われそんなことにも追われる
日日がやってきますが
それは私の義務です。
そんな義務を放棄している人を
私は何人か知っていますが
それをやらずに生きられる人は
それで幸せなのでしょうし
それで平気でいられる神経を
羨ましく思ったりします。

愚痴おわり。



「まつかげ」29号(松戸短歌会)届く

2019-06-19 09:00:33 | 短歌情報


「まつかげ」29号(松戸短歌会)届く

松戸短歌会は千葉県松戸市在住もしくは在勤の方々によって
構成される超結社の短歌会である。会長は塩入照代。
「まつかげ」は会員の作品集で、年一回刊。全54頁。

短歌だけではなく、小論やエッセイ、歌集紹介など文章が多く
読むのが楽しい冊子に仕上がっている。

塩入さんには何度かお目にかかっているが、いつも
ニコニコと明るい。短歌会の雰囲気が伝わってくるようである。


巻頭の安藤昭司氏の作品を紹介する。

夜来の雨小降りとなりし朝の田に幼き声の蛙ころろぐ
上空に行方に迷ふごときさましてゐし鴨の遠去かりゆく
凩が角を曲りて海側の倉庫の前に踏ん張りゐたり




2019-06-18 12:23:13 | 千駄記



人間関係でもっとも大切なものは「情」である。

「情」という漢字は「心が青く澄み切っている」
ことを表している。

愛情、友情、人情などがすぐに思い浮かぶが
愛がなくなっても、友がいなくなっても、
人が死んでしまっても「情」は残る。

情のない人間が何をどう
取り繕って語ったとしても
無味乾燥でカラッカラである。

風情なんてうつくしいことばもある。

つまり情とは湿っぽいものである。
人間は水がなければ生きてゆけない。

情あってこその人間といえるのだ。









おもいでケータイ再起動ですと

2019-06-17 12:24:33 | 千駄記


今朝、ちらっとテレビで見たんですが
「おもいでケータイ再起動」なる企画が盛り上がっているとか。

当時の画像やメールを見て感動する人が映し出されていました。
KDDIのauがメーカに関わらず、充電できなくなった
ガラケーなどを充電して起動してくれるという
イベントだそうです。しかも無料。

わが家でも探せばいくつかの携帯電話が発掘できそうですが
再起動してみるなんて考えられません。
想像しただけでゾッとするわ!

毎日のように責め立てられたメール。
言いがかりとしか思えない長い長いメール。
曲解が誤解に変化していったメール。

などなど、うっすら思い出しただけで
うわぁーっと叫びたくなるです。

そもそも取っておきたい画像やらメモやらメールなどは
ちゃんと保管しておくべきものでしょう。
今は亡き人やペットの画像を見て涙する人
思い出のメールのやり取りに涙する人
いい思い出をお持ちで羨ましく思った次第です。

ふりむくな ふりむくな うしろには夢がない(寺山修司)



本日は晴天たり

2019-06-16 22:35:16 | 鳥紀行

昨晩、短歌の仕事を進めたあと
天気予報を見る。
近頃はスポットで予報を見ることができ
サシバの地域よりクマタカの地域の
天気が良さそうだ。
で、でかけてきた。

6時半ころには到着したのだが
昨日天気が悪かったせいでいつもより
多くの写真家さんたちがいらしていた。
挨拶もそこそこに機材をセッティングする。

8時半になってもクマタカは現れない。
スマホのスポット天気予報を確認すると
サシバの町も「晴れ」にいつのまにか
変更になっている。サシバにすれば良かった
と後悔しているとクマタカ現る。



初めてお会いするご夫婦とずいぶん
お話をした。商売をしているのでなかなか
時間が取れないとのことであったが
ご夫婦で楽しんでおられる。
「鳥撮りあるある」の話題で盛り上がった。



イヌワシを撮りに遠征したという紳士とも話したが
全然ダメだったそうで。名前も存じ上げないが
お見掛けするとずいぶん親切にしてくださる方だ。
明日も来るからと早々に帰って行かれた。



午後一時。お話ししていたご夫婦が引き上げていった。
またいつかどこかで・・と手を振る。
これもまた一期一会かもしれない。



ニホンジカもこどもが姿を見せた。
今日は休日で天気が良いからツーリングする
バイクが爆音を立てて通り過ぎるが
よくもこういうところにまでシカが生息している
ものだと感嘆する。



自分で区切りを付けなければなかなか
帰れるものではないのだが
2時まで・・クマタカ現る
3時まで・・クマタカとまる
4時まで・・クマタカ飛ぶ
延長に延長を重ねて4時半に帰路についた。
お気楽なものだな。




雨の週末

2019-06-15 10:08:57 | 千駄記


雨の週末です。落ち着きます。
工場も少し活気づいてきました。
少しです。

午後から短歌教室があります。
生徒さんを一人迎えに行くので
早めに出かけます。

昨日、九州は福岡に住む
Y中もとひさんからメールを頂戴し
「鳥の写真を楽しんでいる」とのこと
でしたのでムリにクマタカとカケスの
画像を載せました。
きっとカケス愛用の樹なのでしょう。
クマタカを追い払おうとしているの図。

ついでにY中もとひさんの第一歌集
『<理想語辞典>』は「現代短歌」6月号の
特集「平成の歌集」に選ばれています。
ちなみにその跋を私が書いている!
鼻高々です。
私の歌集は「平成の歌集」には選ばれませんでしたが。
ま、実力の違いでしょう。